帝国ホテル総料理長だった村上信夫氏。かつてはNHKの料理番組でも活躍していた村上氏が、家庭でも楽しめるフランス料理を紹介した本。村上氏はすでに数年前に亡くなっているが、NHKでときどき昔の映像が流れることがある。個人的には、稚内に引っ越す直前に、職場の企画で帝国ホテルで食事をする機会があって、そのときに村上氏が最後にご挨拶に見えたことをよく覚えている。
この本は、かつて稚内時代に譲り受けた一冊なのだが、読むだけでも大変面白いので、今でも蔵書として我が家に生き残っている。この春休みの在庫一掃作業で、古い本をかなり処分しているのだが、それでもこれだけは手元に残そうかと。
以前「かきのクリームスープフランス風」というのを試してみて、濃厚でとてもおいしかったので、また試してみたいと思っている。「家庭でも楽しめる」ことを意識しているので、お店で食べるフランス料理のように、凝った食材や道具を使わないようにしている一方、70年代の「家庭料理」なので、それなりに手のかかる作り方が多いようにも思う。
「ムック」ではあるのだが、Amazonで調べてみたら、古書で結構いい値段がついていた。