今日の昼間、元同僚の安藤先生から以下のTweetが流れてきて、驚いた。
稚内北星学園大学は、悪天候のため午後1時から大学を閉鎖します。学生のみなさんは本日は登校しないようお願いします。 #稚内北星学園大学
— 安藤友晴さん (@atomoharu) 2月 15, 2012
え、そんなことあるのか、と思ったが、やはりレアな出来事のよう。90年代、まだ稚内北星短大だった時代に、似たようなことがあったようだが、僕がいた時代にはそこまでのことはなかった。
さいほくネットに、荒れ狂う暴風雪の様子が、動画で公開されている。
稚内に通じる交通網はどこも通行止めになっていて、稚内市内の都市機能もマヒしたようだ。いろいろ検索してみると、コミュニティFMのFMわっぴーがかなり細かく情報を出していたことがうかがえる。市民や各機関のTweetでもさまざまな情報が共有されていたことが分かる。
【運行状況】現在、稚内の路線バスは全便運休しています。詳しくは宗谷バスまで。 #soyabus #wakkani
— 宗谷バス(非公式)さん (@SOYA_BUS) 2月 15, 2012
稚内の現在の交通状況。市内のバス運休。道道の稚内・天塩線は交通止め。富士見付近も通行止め。声問・沼川間も通行止め。40号線はOK。JRはまだ動いているみたい。当然ながらフェリーと飛行機は運休です。
— 安藤友晴さん (@atomoharu) 2月 15, 2012
本日悪天候の為「だがし夢や」「松坂スタジアム」「雑貨屋きらり」「おむすび島」「みやげや波止場」「利尻富士や」は営業を終了しました。「稚内天然温泉港のゆ」は午後8時最終受付の午後9時で閉館となります。ご了承くださいませ。 #hokkaido #wakkanai #fukukou
— 稚内副港市場さん (@toma0923) 2月 15, 2012
稚内のタクシーも三時ですべてが運休です。これで交通機関はほぼ全滅!笑 — さいほくネットさん (@SaihokuNet) 2月 15, 2012
本日の道新夕刊は、夕刊を積んだトラックが稚内に入れないため配達が不可能です — 鈴音さん (@ookubosuzune) 2月 15, 2012
つぼ八は潮見店、南稚内店、両店臨時休業です
— 鈴音さん (@ookubosuzune) 2月 15, 2012
さて完全に「陸の孤島」となった稚内。これだけの事態ならば、さぞ大きく報じられたかと思い(実際、本州でこんなことがあったら大騒ぎだ)、検索してみると、Google検索にはなにも引っ掛からない。北海道新聞のウェブを見てみると、大雪に関する記事が出ていた。
道内は低気圧が急速に発達しながら通過している影響で、15日朝から日本海側を中心に風雪が強まった。16日朝にかけて日本海側などで局地的な大雪、太平洋側やオホーツク海側では強風になるなど、全道的に荒天となる見通しで、札幌管区気象台は警戒を呼びかけている。
同気象台によると、15日正午までの12時間の降雪量は上川管内幌加内町で24センチ、同管内上川町層雲峡で21センチ、宗谷管内中頓別町で18センチ。旭川市は8センチ、札幌市は4センチだった。最大風速は襟裳岬で22・5メートルを観測した。
この影響でJRは午後1時現在、学園都市線の一部で運転を見合わせているほか、特急など19本が運休や部分運休し、約2千人に影響が出た。旭川市の東旭川駅構内では雪で線路のポイントが切り替わらなくなるトラブルがあった。
ハートランドフェリーは奥尻―江差、稚内―利尻・礼文の計12便、津軽海峡フェリーは函館―大間の2便が欠航。
というわけで、道内全域で大荒れであったこともあるのか、稚内のあらゆる機能が止まってしまったというニュースは、現時点では道新ですら報じていないようだ(ちなみに道新は稚内支局がある)。
そんな中コミュニティFMのFMわっぴーが活躍、わっぴーはおりしも、念願の出力アップを実現し、近々出力50Wになるそうだ。宗谷岬あたりまでカバーするにはたしかにこれぐらいの出力が必要になる。今回の暴風雪は、まさに大出力で市内全域をカバーする必要性を、タイミング良く示した形となった。
またTwitterも力を発揮した。一次情報は大手のメディアからはほとんど報じられなかったが、わっぴーが活躍し、それを補完する形でTwitterを通じて情報が共有された。日本のニュースで、大手メディアがカバーできないことなどないかのように思われがちだが、実は稚内に限らず、離島などでもカバーされていないニュースは多いはず。地域メディア+Twitterにより、この機能が補完され、コミュニティ内部はもちろんのこと、外側との情報共有も、可能になっているように思う。