naoyai逝去者記念礼拝

Hirosaki Shoten Church

naoyaiがこの世を去って1年。5月4日、いわゆる一周忌を迎えた。
連休中の4日、逝去者記念の礼拝と墓参が弘前昇天教会で行われた。

Hirosaki Shoten Church


from shinyai

僕は東京を2日深夜に出発し、渋滞・眠気と戦いながら、3日の午後に弘前までたどり着いた。

今年の5月4日は日曜日だったので、通常通り日曜の礼拝が午前中に行われ、昼食の後、逝去者記念礼拝を行っていただいた。記念礼拝の後、残ってくださった
信徒の皆さんを前にして、父は「神との和解がまだできていない」と語った。この一年、父が折に触れて語っているフレーズだ。一昨年5月にいとこが40歳
で亡くなり、昨年は弟が32歳で逝った。今年急逝した伯母もまだ65歳だった。父は「呪われているのではないか」と思うことがあるといい、それがつまり
「神との和解」を妨げているという。世の中にはもっとさまざまな不幸に見舞われている人がいるし、早世する人だってたくさんいる。それはわかっているけれど、でもなぜ、ということなのだ。それはつまり、ずっと教会に通い続けている父にとっては、神を敬い続けた自分に、なぜこのような不幸が?という思いを抱かざるを得ないということなのかもしれない。もちろん父は自ら、そのようには言わないけれど。

墓地でも礼拝を行っていただき、ここにもたくさんの信徒の方が参加してくださった。今回も快晴であった。去年の埋葬の時には、隣のりんご畑にはたくさんのりんごが実っていたが、今回はりんごの花が咲いていた(敷地内の桜はもう終わっていた)。弟の元同僚の方がお二人、礼拝に参加してくださったが、どうやら他にも弘前を訪れてくださった元同僚の方がいらっしゃったようで、お墓にはすでに花が供えられていた。みんなでまた、「かみともにいまして」を歌った。

First Anniversary of Naoya's Death


from shinyai
Apple Flower, Hirosaki, Aomori, Japan


from shinyai

僕にとっても、弟の死を受け入れられる素地はまだ、整ってはいない。今回弟のためにみんな集まったわけだけど、久しぶりに家族が集まったのに、一人だけ弟が欠けているというのが、まだ不思議な感じだ。死んでしまったというより、旅行中で参加できなかったのでは?と思ってしまう。

さいわいまだ両親が健在なので、それとの比較はできないのだが、祖父母がいないという感覚と弟がいないという感覚は、明らかに違っている。おそらく両親がいないという感覚ともまた、違うんじゃないかという気がする。めまぐるしい変化の中で、弟と僕はそれぞれにここ数年間を過ごしていて、弟はときに両親のことを、こうした変化についていけない化石のような世代と評した。が、いまや弟のほうが先に、止まった時間のほうに行ってしまい、化石として扱われた両親はこの世に残り、息子の死という大きな試練と戦うこととなった。
僕はまだ、めまぐるしい変化を追いかけ続けて生きているけれども、その僕もまたいずれ、止まった時間に旅立つことになる。多くの名もなき人々の活動の蓄積の上に、僕の人生も積み重ねられ、また次の世代が短い人生を駆け抜けていく。その行く末を見届けたり、責任を取ることは誰にもできない。弟は、全速力で走っていたのに、いきなりこの世から退場した。たぶんそのことがこうやって、僕の人生観を大きく揺さぶり続けているのだと思う。

最近、アメリカのブロガーの突然死が増えているという話題が出ていて、以下のJ-CASTの記事への日本人の反応は冷ややかだった。

最速で走り続けた人々がいきなり退場したという点で、弟の死と類似した感想を持った。いかに「著名ブロガー」として充実した日々を疾走していたとしても、死んでしまったら、いきなり止まった時間に旅立つことになるのだ。

4日の夜は、東京から来てくださった元同僚のお二人をお招きして、自宅で食事をした。弟を思い、飲み、食べ、眠った。

2 件のコメント

  • [私感][twitter]友人 naoyai の一周忌

     優れたエンジニアであり、私と私の夫の友人である naoyai が亡くなってから1年が経過した。カレンダーを見ながら、夫と「そろそろ1年かねえ」と言っていたのだけど、naoyai のお兄さんである shinyaiさんのブログによれば、彼の実家で礼拝が行われたようである。  彼が…

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