こうやってブログを書き始めると、自分の勉強不足を自覚する。
それはそれでいいことなのだろう。
リンク: BBC NEWS | UK | Call for legal copying of own CDs.
自己所有のCDやDVDを複製することを、法的に承認すること。著作権の保護期間を延長しないこと。がこのレポートの趣旨。
前者について、英国では、私的使用のための複製(そういう書き方ではないと思うが)が認められていないということだろうか?この記事によると、日々英国民の多くが著作権侵害を繰り返している、そうなのだが。こちらをみたほうが良さそうだ。
http://www.ippr.org.uk/pressreleases/?id=2404
Current intellectual property law provides the owner of copyright in a
work with the exclusive right to copy it ‘in any material form’. While
exceptions to copyright do exist, for example copying for the purposes
of research, reporting or parody, these apply only in special
circumstances and only where a ‘reasonable proportion’ of the work is
copied. What constitutes a reasonable proportion is not defined;
however, it is not taken to cover copying a work in its entirety. The
UK’s exceptions to copyright – so called ‘fair dealing’ provisions – do
not include a private right to copy.(中略)
The EU Copyright Directive gives scope to introduce a private right to
copy: Article (38) Member States should be allowed to provide for an
exception or limitation to the reproduction right for certain types of
reproduction of audio, visual and audiovisual material for private use,
accompanied by fair compensation.
というわけで、英国著作権法では、著作物を丸ごとコピーするのは、私的使用のための複製として許容されないということになる。英国発のLast FMは、自分でCDからコピーしたか、あるいはダウンロードした音楽ファイルのプレイリストを、みんなに晒してシェアしている。自分で買ったものかどうかはバレないの?という項目がFAQにあったが、自分で買ってても、このレポートにしたがうなら、UKでは法的に許容されないということになる。
なので、「private right to copyを著作権法に含めろ」と、話としては納得だが、ほんとにそうなっていたのか。ノーマークだったのでちょっとびっくりでがっくり。UKがそうだとすると、コモンウェルスの他の国もそうなっているのだろう。
追記:日本語にフォロー記事がITmediaに出た。
日本では、私的複製について厳しくなるかもしれません。
文化審議議会著作権分科会私的録音録画小委員会というので、日本レコード協会専務理事の生野秀年氏が頑張っています。
この記事を読む限りでは、生野秀年氏の発言といのも立場を考えればわからないくもないのですが、ちょっと違っているのかなぁという印象です。
第6回会合の記事(OhmyNews 「デジタル時代のコピー問題で激論 —文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会— 投稿:稲垣末治)へのURLです。
http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000001696
そういえば、フランスでは、著作物のP2Pによるダウンロードを合法化する法案が下院を通過したという記事があったように思います。(記事はCNETだったかな)
オーマイニュース、読みました。レコード協会の立場は、審議会の中でも支持されないんじゃないですかね。
最近思うのですが、コンテンツ流通の経路も徐々に変わってきているように思います。テレビであれ、レコード会社であれ、これまでは、自分たちが蛇口をひねる、つまり売り出してやるかどうかで、そのコンテンツの成否が決まるという風に考えていたように思います。それはまだそんなに外れてはいないのですが。ただ、徐々にではあるものの、自生的な口コミの果たす役割も大きくなってきているように思います。