情報処理学会電子化知的財産・社会基盤 (EIP) 研究会、今年度最後の研究会

Osaka Castle Park

昨日追手門大学大阪城スクエアにて、情報処理学会電子化知的財産・社会基盤 (EIP) 研究会の第55回研究発表会が開催された。2008年度から4年間にわたり、幹事というお役目をやらせていただいたが、昨日の研究会で任期が終了。来年度からは運営委員として参加させていただく予定だ。同じタイミングで幹事となった、徳島文理大学の橋本誠志先生も退任する。

EIP研究会

昨日会場となった追手門大学大阪城スクエア。大阪城が見える、素晴らしい眺望であった。

Osaka Castle Park

 

情報処理学会は、その名の通り情報分野の老舗学会の一つで、「理系」の研究者が多い学会。学会の運営体制等も、手作り感たっぷりの人文社会科学系の学会とはかなり違ったので、新しい世界を勉強させてもらった。ただEIP研究会は、社会科学系の研究者が比較的多く参加しているので、情報処理学会の中では特殊な、文系寄りのポジションではある。研究会は現在年4回開催。年に1,2回研究大会をやるという、人文社会科学系の学会から見ると、かなり活発に活動があり、幹事の忙しさも破格。ただその分、発表の機会は多数用意されているということなので、文系の若手研究者の皆さんにもぜひご参加いただければと思う。

情報処理学会の制度はわかりにくいが、情報処理学会に入会していただき、その上で各研究会に登録していただく、という形をとる。他の研究会と合同で研究会を行うこともあるので、いろんな分野の研究者の皆さんとお知り合いになれるのもメリットだ。

研究分野のスコープは、創設時の文書からは以下のように定義されている。

EIP研究会:設立趣旨

研究の分野

知的財産権一般(勉強から意見主張まで)
特許(ソフトウエア, デジタル技術)
著作権問題(ソフトエウア、 フリーソフト、データベース、ネットワーク)
倫理問題、
パソコンネチケット、
インターネットロット、
越境データ流通の問題、
ネットワークサーバの国内、国外での法律的差の問題、
コピープロテクション、
非標準化技術、
応用(アプリケーション)問題、
電子図書館、
著作権集中処理システム、
著作物クリアリングシステム、
カスタムテキストブック、
著作物のセキュリテイ、
通信のセキュリテイ、
暗号技術、
防衛技術、
電子貨幣、
エレクトロニックコマース、
WWW、
コンピュータウィルス技術とその対策及び発見技術、
コンピュータ不正アクセス技術とその対策及び検出技術、
ピア・レビュー、
表現の自由、
スキップジャック、
プライバシー保護、通信の秘密
など、上記デジタル技術革命がもたらす制度的、法的問題、 および、それらの関連技術一般を扱う。

 

現在文系研究者の報告は、知的財産関連、情報セキュリティなどが多いが、さまざまな分野を取り扱った研究発表がある。昨日も、「クリシェとしてのビッグデータ」「情報まちづくり論の試み」「リソース指向アーキテクチャによるカラーマネジメント」「石造遺物デジタルアーカイブ構築のための撮影手法の開発」といった幅広いテーマでの報告があった。招待講演も、京都大学の憲法学専攻、曽我部真裕先生から、「インターネット上での児童ポルノ流通対策における法的問題」。非常にバラエティに富んでいるのがおわかりいただけるだろう。

第55回情報処理学会 電子化知的財産・社会基盤研究会

来年度も11月に新潟開催を予定しているので、新潟近隣の方はぜひ発表の機会としていただきたい。

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