先日の「ダークナイト」につづき、ココログからジャパンプレミア試写会の招待状をいただいたいので、4日夜に開催された「アイアンマン」のジャパンプレミア試写会に行ってきた。
今回もまた僕は基礎知識を欠いていて、アイアンマンという原作コミックがあるらしいという認識しかなく、出演者についても全く知らないという状態であった。
from PowerPee
今回の舞台挨拶には、主演のロバートダウニーJr.が来日し、「応援団」として北島康介をはじめとする北京オリンピックのメダリストたちが登壇した。北島
選手が登場したことで話題づくりは見事に成功し、各社がこぞって北島がこの映画を応援したという記事を書いている。会場でも、メダリストの登場は観客を喜ばせ、北島選手の登場で興奮は最高潮に達した。
僕は2階席の奥の方だったので、壇上に上がっている人の顔はほとんど見えなかったし、こういうプロモーション手法は、正直いって、作品それ自体では勝負できないという気持ちの表れのように見えて、ちょっと複雑な気持ちにさせられた。
さて映画はどうだったか。今回も、コミック作品としてすでに長い歴史があり、米国民におなじみとなっている作品も、現代の要素を取り入れて、実写化したものであり、基本的な構造はバットマンとそんなに変わらない。心臓の周りに装置をはめるシーンなども、原作を知らない僕からすると、なんともいえない不自然さを感じたが、よくよく調べてみるとこの部分も「原作しばり」がかかっている部分なので、変更は不可能な部分だったようだ。
おそらくアメリカでは、この「お約束」をきちんと守ることで、ファンの心理にこたえつつ、娯楽作品としての完成度を高めて、ヒット作品にもっていったのであろうし、僕の気付かないところで、原作を知っている人ならではネタがもっともっと織り込まれていたのであろう。
今回敵役となるのは、アフガニスタンの過激派。最近のアメリカの敵はやはりイスラム原理主義者なのであろう(イスラムであることは明示されていなかったように思うが)。兵器企業のCEOである主人公が、自らの会社の武器が過激派の手に渡っていることに気づくところから話が展開していく。
で、途中からアイアンマンになると、世界中を自由自在に飛べるようになり、なんともいえない荒唐無稽な雰囲気が漂うのは、バットマンのときと似ていて、リアリティとの両立の難しさを、またしても感ぜざるを得ない。だが、そういう細かいことに引っかかる人は少数派なのかな。むしろ大多数の人々には、細かいことを意識する間を与えず、ストーリーを展開し、ピンチを切り抜けて敵を倒し、一件落着。という、王道の娯楽作品である。
エンディングロールのあと、もうちょっと話が続くむね、字幕が出た。しかし結構な数の人がれに気付かなかったのか、帰って行った。エンディングロールの後の展開もまた、僕にはよく意味がわからず、たぶん大多数の人にはよくわからなかったであろう。一緒に行った友人はアメコミに関する基礎知識があり、それでようやく理解ができた。
日本での公開は9月27日。
「アイアンマン」文句なしのハリウッドアクションを楽しめ
「アイアンマン」★★★★オススメ
ロバート・ダウニー・Jr、ジェフ・ブリッジス、
グウィネス・パルトロー出演
ジョン・ファヴロー監督、2008年、アメリカ、125分
全米で今もベストテン圏内に踏みとどまり
全米歴代21位、3.182億ドルという大ヒット映画。
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