リンク: まるごと青森 : 剣吉駅前の揚げたてコロッケ.
青い森鉄道の剣吉駅を降りたところにある商店街に「なつぼり」というお店があります。このお店、基本的には食料品店のようですが、午後になると売り始める
惣菜が大人気。店を入ってすぐのところで、コロッケや唐揚げなどの揚げ物を揚げており、その音と香りが食欲をそそってくれます。
この店は「ぶたや」という屋号で呼ばれていた店のことだろう。懐かしい。
この町には小学校4年の終わりから、3年間暮らした。同じ青森県なのに、言葉も習慣もかなり違った。津軽と南部の違い、というのもあるのだが、僕は南部側の市部である八戸から転校していったにも関わらず、この土地の言葉と習慣は独特だった。
お店のなかには「ぶたや」のような屋号で呼ばれている店が結構あり、また、子供たちのあだ名も、それぞれの家の屋号から取っているケースが多かった。店や個人の外形的特長や看板に、その名前に沿った内容が体現されているわけではないので、最初そのシステムが全く理解できず、かなり戸惑ったのを覚えている。
というわけで、この店は「ぶたや」と呼ばれているにもかかわらず、いつも鳥の唐揚げのいいにおいを漂わせていた。土曜日、午前中で授業が終わって家に帰る途中、この店の前のから揚げのにおいは、空腹感を相当に刺激した。当時そんなに大人気だったのか、よく覚えてないが、今は人気店になったのだろうか。
店先には、この店で飼われている大きな闘犬が、縄を柱に縛り付けるだけの形でつながれていた。「においに誘われて近づきたいのに、闘犬が怖くて近づけない。」という状態も、今では懐かしい記憶だ。