今回大阪出張の際に(重いけど)持っていった本。ダンギルモア(Dan Gillmor)さんの「Mediactive」の翻訳。翻訳したのは朝日新聞編集委員の平和博さん。
まだ1章までしか読んでいないが、非常に興味深い。
新聞を読ませて、ちゃんとしたリテラシーを育てろ。今の学生たちはネットばかりやっていて、活字を読まないからダメなんだ。同世代より上の人たちと話していると、そんな話はよく出てくるのだが、「ちゃんとしたブログを書かせろ」とか「Twitterでの効果的な発信方法を指導しろ」とか「Facebookでは、どんなときにシェアをして、どんなときにいいねを押すべきか、反射的に行動しないように指導しろ」とか、そういう声はあまりあがらない(Twitterでヤバイことを言いださないように静かにさせろ、という圧力を、最近感じないこともないが)。
そのような危惧は、全く外れているわけではないのだが、もはや受信力を鍛えるだけでは不十分。自ら情報発信し、インタラクティブなやり取りの中で、信頼に足る情報も得るというプロセスを、構築する必要がある。学生たちや同僚など同世代以上の人たちにも、よくこんな話をするのだが、なかなか通じない。どちらかというと、「わたしそんなに暇じゃない」というような反応が多いような気がする。
本書は、既存メディアの存在が揺らぐ中、消費者もただ受け手としているのではなく、「メディアアクティブ」となって、働きかけながら新しい地平を作るべきだとし、その方法を解説している。まだその「解説」のところまでは読み進んでいないが、非常に実践的に、TwitterやFacebookなどソーシャルメディアを用いて、「行動する消費者」として活動していくべきかが書かれているようだ。