新潟の「Twitterと政治」に関する毎日新聞の記事にコメントしました


新潟の「Twitterと政治」について、毎日新聞が3月30日朝刊新潟面に特集記事を掲載、この記事にコメントを掲載していただいた。記事はウェブサイトにも掲載されている。

リンク: NIIGATAまち・話題:知事らツイッターで「つぶやき」発信中 /新潟 – 毎日jp(毎日新聞).

専用サイトに140字以内の「つぶやき」を書き込むツイッター。鳩山由紀夫首相も発信し、注目を集めている。県内政界では泉田裕彦知事ら計7人が利
用。政治家はこの新しいメディアを使って、どう有権者とつながろうとしているのか。【黒田阿紗子】

今回の記事は、金子めぐみさんに来ていただいた開催した3月13日のイベントがきっかけ。

記者の黒田さんがこのブログの記事を見て連絡をくださった。Twitterとは何か、どんな特徴があるか、その可能性や問題点はどこにあるのか、政治利用に関してはどうか、などなど、数時間お話しし、記事にしてくださった。新潟の「Twitterと政治」に関しては、泉田知事以外話題に出ることがなかったので、その点では非常に良かったのではないかと思う。

ただ評価は分かれるというのが、この記事のスタンス。

なぜ政治家に好まれるのか。一戸准教授は、ブログなどと違い、不特定多数の人から心ないコメントを書き込まれ『炎上』するなど荒
らされる危険性が少
ないことを挙げる。
 

 しかし、専門家の間でも評価はさまざま。「政治家と有権者の心理的距離を縮める効果がある」との声がある一方、「直感的なコミュニケーション
ばか
りでは、政治家が大衆迎合主義に陥り、国民も無責任になりかねない」と危惧(きぐ)する見方もある。

この部分、注意深く読んでいただくと、後段の「直感的なコミュニケーションばかりでは、政治家が大衆迎合主義に陥り、国民も無責任になりかねない」というコメントは、誰のものなのかよくわからない。もちろん僕はこんなことを全く言っていないし、別の角度からコメントをした人がいるならばその人の名前を書けばいいわけで、、、さて、誰の「見方」だろう?と勘繰りたくなる。

たしかに「直観的なコミュニケーションばかり」している人もいるけれども、それはTwitterのせいではない。ブログでも「直観的なコミュニケーションばかり」することも可能だし、もっといえば、支持者に配っている紙の印刷物にも、たくさんの「直観的な」記載があるのではないだろうか?Twitterのツールが気軽な発言を促している部分はあると思うが、何を語るかは、あくまでの個々のユーザが決めること。

今回取材の際に話題にしたのは、政治家がやたらと使いたがる写真。子どもと一緒とか、作業服で現場を訪ねる様子とか。優秀なのに、えらぶらない親しみやすい人物であることを強調するための、写真やプロフィールのお決まりパターンは、「直観的」で、人を馬鹿にした大衆迎合の最たるものだろう。ああいう印刷物でのアピールと、原口さんの昼飯(のTwitterでの投稿)とに、そんなに大きな違いを感じないのは僕だけだろうか(むしろ原口さんの昼飯には細工が入り込みにくいだけいいように思う)。Twitterでもこの「お決まりパターン」ができなくはないけれど、続けていくうちにどうしても、作られたイメージにとどまらない部分が発言に出て、人となりが透けて見えてしまう。しかも同じIDで、審議中の議案やその他の課題についてコメントすることも可能だ。この硬軟あわせた組み合わせこそ、政治家が求めるコミュニケーション方法であり、すでに紙や集会でやっているものを、より効率的に実現しているものだし、今までよりも信頼性は高いと思う。

またTwitterでのコミュニケーションは、一方通行ではなく、@リプライで他のユーザと双方向のやり取りが可能だ。たくさん寄せられる質問に、どの程度真摯に答えているのかは、質問したユーザだけでなく、他のユーザにもきちんと見えている。人となりがこれまで以上によく見えるようになる一方で、リアルタイムで「報告会」を開催できるのだから、非常にガラス張りでよいのではないだろうか?これだけTwitter議員が増えてくると、まともに発言する人、ほんとに「つぶやき」しかしない人など、いろいろ出てきている。それは議員それぞれが、こちらに向かって何を語りかけようとしているのかを見せているし、もっとレベルの低いところでは、どの程度ネットリテラシーがあるのかも、かなりはっきり見えてしまう。これら一つ一つが、有権者の投票行動を左右する、非常に重要な情報になるのではないだろうか?で、これのどこが「大衆迎合主義」なのだろう。

以上のような僕の「人となりがにじみ出る」発言は、記事の最後でちゃんと使っていただいており、著しくバランスを欠いた記事だとは思わない。むしろ黒田さんとしては、「Mr. X」による大衆迎合主義への危惧発言によって、バランスをとったつもりなのだろう。ただこれによって、Twitterを知らない人たちの曲解が拡大するかなというのが、正直な印象だ。

昨日金子さんとTwitterでやりとりした感じでは、彼女のTwitterでの言動に対して、周辺に批判的な意見もあるようだ。もちろん改善すべき点はあるだろう。しかし、見られているという自覚を持ちつつも、むしろより積極的に、自信を持って、高い頻度で硬軟取り混ぜた発言を続けてほしいなと思う。

ところで、取材の段階ではぽりったーに掲載されていなかったために、記事には掲載されなかった新潟県議会議員のTwitter利用だが、実は小林一大さんと皆川雄二さん、お二人の新潟県議がTwitterを使っていることが分かった。記事へのフォローアップとして記述しておく。

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