はたらく人のブログを読もう—社会科見学ブログ


Heartlogicの小林祐一郎さんによる新しい取組、「 はたらく人のブログを読もう—社会科見学ブログ」が始まっている。副題には「
はたらく人のブログで仕事の世界を覗いてみよう。小・中学生のうちから読みたい職業ブログを紹介します。」とある。

保護者向けの案内文には以下のような記述がある。

一例を挙げましょう。調理師のような高度な技術を必要とする職業では、就職して「3年は見習いとして下働きが中心で……」なんてことも多いはずですが、多くの資料では「3年は見習いとして下働き」という文字を一瞬で読み終えてしまうだけです。

ところが実際に見習いの仕事をしている人のブログを3年読み続けたとしたら、その間の悩みや苦労、喜びなどを、同じ時間を共有しながら読むことができるのです、これは非常に得難い、貴重な経験になるのではないでしょうか。

僕が子どもの頃には、「パイロットになるには」「ツアーコンダクターになるには」というような「なるには」本が図書館にあって、たまに眺めていたような記憶がある。同じことを、実際にその職業についている人のブログでやったらどうか、ということなのだろう。個人の主観で書かれていて、かつ、紹介したときの内容が変わっている可能性もあるブログを小中学生に紹介することになるので、その辺を懸念する声も出そうだが、そこが小林さんの腕の見せ所にということになるだろうか。個人的には、保護者なり教員なりが、子どもたちに編集されたきれいな素材だけを見せて自足するのではなく、こうした生の素材をうまく活用して、より現実的な職業観を持たせるように工夫すべきなんだと思う。編集されたきれいな世界だけを見せても、子どもたちは、携帯のパーソナライズされた世界にこもってしまうだけだ。

このブログを見てもう一つ思ったのは、コアなインターネットユーザ「以外」のところで、もう少しブログ空間が有効に機能しないかなあということ。昨日「ブロガーに蔓延する「自分は能力があるのに認められない」病の論理 – すちゃらかな日常 松岡美樹」を読んでいるときにも思ったのだが、「認められる」「認められない」といっても、ついたり離れたりする読者のほとんどがコアユーザの人たちで、一般の人はRSSリーダーもはてなブックマークもほとんど知らないのだ。もっといえば、優良なブログを書いている人の中にも、フィードやSBMはもちろんのこと、リンクやトラックバックの仕組みも知らないまま、日々「スタンドアロン」状態で優良なコンテンツを生み出している人が、かなりいるのではないかと思う。

このブログは小中学生を対象にしたものではあるのだが、同業種の人のブログをつなげることで、同業種の書き手や読み手をつなげて連携させる可能性を、ひそかに持っているかもしれない。少なくとも、「次のリング」を作っていくための「有効な手段」にはなるのではないかと思う。

有機的な連携を構築するには、フィードやSBMの仕組みを理解して活用してもらうことが大事なので、以下のような小林さんのわかりやすい本を買って勉強するといいかもしれない。

# という宣伝をご本人はしていないけれど、それぞれLivedoor Readerとはてなブックマークの利用法を習得するには、非常にいい本だと思う。


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