「Yahoo!ニュース – 毎日新聞 – <インド>ネパールへ特使派遣 民主化へ国王説得か.」
インド政府がネパールの現状打開に向けて動き出したようだ。「特使は国王に面会して民主化勢力との妥協に応じるように説得するとみられる。」という記事。
インドとネパールの関係について、きちんと学んだことはないが、ネパールでの両国関係に対する評価は、必ずしも一様ではない。CATVの普及した市街地では、インドの映画・音楽チャンネルが一日中流れていて、音楽市場もインドに席巻されている。が、「こんな状態は望ましくない。ネパール語を話そう、ネパールの文化を大切にしよう。」という雰囲気もあり、ネパール音楽のチャンネルもCATVに存在している。でも局数が少ないせいか、すぐに同じ局の繰り返しになってしまう。
この話は、日本人にとっては、かつて日韓関係で語られた、「文化侵略」の話を想起させる。が、ネパール語とヒンズー語はかなり類似しているようで、実際の影響力はもっと強いようだ。
一方で政府間の関係は必ずしも芳しくなく、国王がインドとうまく付き合わないので、国民は電力供給をはじめとして、さまざまな不利益を受けている、ともいう。したがって、こういう話になると、人々はあまりインドのことを好きではないように感じる。
今回の事態に関して、インドがどのような思惑を持っているか、現時点で僕にはわからない。が、どんな思惑にせよ、国王に冷静に妥協のタイミングを与えるには、こうした大国の動きが重要になってくるように思う。今のところ、日本政府から表立った動きはないようだ。
追記。
-Karan Singh to visit Kathmandu as special Indian envoy
こちらはネパールの記事。派遣されるインドからの特使は、ネパール王室と親密な関係にあること、すでにインド大使が日曜に国王と会っていて、反王制派との対話を行うよう説得を行ったこと、がわかった。大使だけでは説得されなかった、ということだろう。