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食べ放題

豪華だけどあっさり切り上げるラマダンビュッフェ

長いと思っていたラマダンも、今週で終わり。マレーシアはハリラヤ休暇に入る。すでに先週あたりから、ハリラヤと歌詞の入った歌をきくようになった。たまたま、歌の流れているエリアに行っただけかもしれないが。

前回の記事でも書いたのだが、ラマダン期間中、ホテルは夜のラマダンビュッフェの豪華さを競いあう。普段のメニューよりもさらにサービスしておいしい料理がならぶということのよう。

イスラム教徒でないと、なんとなく行きにくいが、別に誰でも参加できるとはきいていた。ちょっと気後れしている間に、ラマダンも終盤に入り、一部ホテルではラマダンビュッフェの期間が終わるところも出てきたので、家族と相談して思い切っていってみることにした。

ラマダンビュッフェ

といっても、思い立ったのは当日。いくつかのホテルに断られたが、マラッカ市内中心部の有名ホテルの1つ、エクアトリアルホテルの予約がとれた。大人1人88リンギット(3000円程度)なので、決して安くはない。でもそれだけの金額を出すので、よく写真に出てくる羊の丸焼きもあるだろうし、ラム料理も充実していて、羊肉ファンの妻も満足するだろう。ラマダンビュッフェの値段は結構ピンキリで、安いところだと30数リンギット、つまり1000円程度で食べられるものもあるのだが、それはホテルの格によるものなのか、食事の種類が少ないのか、量が少ないのか。ちょっと遅れて行ったら何もなかったとか、あるいは開始早々の争奪戦が激しいといった事態は、小さい子どもを連れて歩く家族の戦闘力では対応不可能なので、まあ安全策を取ったところ。

ラマダン中の人々の行動は、日暮れ前に食事を用意し、日暮れとともに食事を始めるというもの。おそらくラマダンビュッフェの場合にも、同じような行動をとるとするならば、早めに会場についた場合、一緒に「おあづけ」状態になるということになる。でもみんな一緒に食べ始めるわけだから、あまり遅れてもよくない。なにしろ戦闘力が低い。というわけで、7時23分の日没を目指してホテルに向かったのだけど、途中の渋滞もあって、結局ホテルについたら7時半を過ぎてしまった。

ラマダンビュッフェのにぎわい

ホテルに到着すると、会場は満席、すでに食事は始まっていた。7時23分になったところで、みんな「よーいドン」というのか「いただきます」というのか、お祈りをするのか、興味があったのだが、それはわからずじまい。会場内では、マレーソングのグループが演奏を始めていて、たまたまその近くの席に案内してもらった。マレー独特の曲調の歌が演奏されたが、多くの曲にはやはり「ハリラヤ」のフレーズが入っていた。お正月ソングとかクリスマスソングのようなイメージでとらえたらいいのだろうか。

マレーソングの演奏

鶏肉と羊肉を使った肉料理のほか、魚料理(刺し身はない)もあり、ミーゴレンのような麺料理もあり、とにかくいろいろ食べ放題。羊の丸焼きもあった。ただマレー料理なので、豚肉はもちろんなく、その他中華風とか和風とか、味のバラエティは、日本人から見たら少ない。ともあれ、昼間食事を我慢している皆さんは、断食=禁欲という一般的なイメージとは異なり、夜になったら食欲を解放して、かなりの勢いで食べていた。しかし食べ方は平和的なので、戦闘力の低い我が家も、だいたいひと通りの料理をチェックして、食べたいものはすべて食べることができた。

羊肉

食べ放題

テーブルの上には、デーツというナツメの実が置かれていた。ラマダンの場合、いきなりがっついて食べないで、最初にこれを食べてから食事を始めるとされているようだが、皆さんがちゃんとその通りにしているかは、遅れて到着したので確認できなかった。

デーツ

ドリンクはもちろんノンアルコール。屋台にあるような派手な色のついたドリンクが並んでいた。その他コーヒー・紅茶はあり、ロンガンドリンクのような中華(?)なものもあった。いずれにしても、ビールもワインもアルコールは飲み放題、という、日本人のビュッフェとは大きく異なる。

カラフルなジュース

お客さんは8割方マレー系の人たちかなという気がしたが、自分たちの他にも異教徒のグループはいたし、マレー系と非マレー系がまじっているグループもあったように思う。

なによりの特徴は、みんな早く帰るということ。ラマダン期間中は、日没から日の出までの間しか食事ができないので、ムスリムの人たちは朝も早く起きなければならない。したがって、せっかくのラマンビュッフェも、そんなにゆっくりはしていられないのだろう。なんとなく消化には悪そうだが仕方があるまい。8時過ぎには席があきはじめ、8時半になると席を立つ人が増えた。子どもがなかなか食べてくれなくて難儀していた我が家が、ようやく帰ることにした21時には、もう1−2組しか、会場には残っていなかった。

ラマダンビュッフェ、ラマダン期間のマレーシアに来ることは今後まずないと思うので、マレーシアの風習の一つを知ることができたのはよかったと思う。羊肉に妻は満足していた。たしかにおいしかった。ただ、今度はお酒も飲めるところで、料理も楽しみたい、というのが、うちの家族の正直な感想だ。

「まちあるき」から一歩進んで、コンテンツを生み出す「フォトウォーク」を始めよう

昨今ニュースでも、「まちあるき」という言葉を聞くことが増えました。今や全国各地で「まちあるき」の取り組みが生まれ、これに関するニュースを聞かない日はないといってもいいぐらいでしょう。今回はこの「まちあるき」と、私が取り組んでいる「フォトウォーク」の違いについて、書いてみたいと思います。

「まちあるき」は、「定番」となった観光資源でなくとも、さまざまな地域の資源を「磨き上げ」ていこうという文脈で、注目されているように感じます。まちの「お宝」を再発見する「まちあるき」を推進するため、ガイドブックも多数作成されています。私の勤務校敬和学園大学のある新潟県新発田市でも、「新発田市歩く旅のまちづくり推進協議会」が最近、市内の寺院を巡るためのガイドブック「巡る。」を作成し、ニュースになっていました。

新発田市が中心となってつくる「新発田市歩く旅のまちづくり推進協議会」は、市内の寺院14か所とその周辺を案内するガイドブック「巡る。」を発行した。寺院を回りながら町歩きの楽しさを知ってもらうのが狙い。大型連休中に同市を訪れた観光客らに好評で、担当者は「寺という切り口から、新発田の魅力を見つけてもらえれば」と話している。

新発田の寺巡る冊子 市街地活性化狙い発行 : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
[http://www.city.shibata.niigata.jp/view.rbz?cd=14919 寺町等寺院専門ガイドブック「巡る。~御城下新発田寺巡り~」好評配布中です。 | 新発田市ホームページ]

新発田でいうならば、新発田城や月岡温泉はいわば「定番」なのですが、全国の「定番」同士の競争は激しく、個人客もどんどん来るようなブランド化や個性化が見られなければ、客足は伸びません。カスタマイズされた、ひとりひとりの「発見」をサポートするのが、こうした新しい切り口のガイドブックであり、これによる「まちあるき」観光ということになるのでしょう。また、一方で地域の人々に、「こんなの別に特徴なんてないし、、、。」と思っているものを再評価してもらい、「磨き上げ」につなげていくのが、地元の人達により「まちあるき」です。

これに関連して、私自身が2009年から新潟で続けている類似の活動が、フォトウォークです。フォトウォークは、同じように「まちあるき」をするのですが、参加者はみなカメラを持ち、風景や出会った人々、あるいは参加者同士を撮影します。

新潟フォトウォーク| Niigata Social Media Club / 新潟ソーシャルメディアクラブ

フォトウォークは、日本ではまだ認知されていない言葉ですが、英語版のWikipediaには「Photowalking」という項目があり、世界のフォトウォークのスケジュールをまとめているサイトも有ります。

Photowalking – Wikipedia, the free encyclopedia

Scott Kelby’s Annual | Worldwide Photo Walk

国内では、2008年ごろから関東圏でフォトウォークを開催しているグループ「テクテクパチリ!」がありますし、Google+の中に、関東圏でフォトウォークを行っているコミュニティができているようです。

テクテクパチリ!

私が企画に関わっている新潟フォトウォークは、すでに21回目。5月10日に南魚沼で開催しました。今回は南魚沼市観光協会さんに協力をいただいて、清酒八海山の八海醸造さんが運営する雪室のある「魚沼の里」、「まちあるき」でも最近注目されている塩沢地区の牧之通り、雪室を利用してワインを作っている越後ワイナリーを訪問、撮影を行いました。新潟県の場合、市街地以外をめぐって撮影をする場合、途中の移動を徒歩だけでなく、車を利用することになりがちで、今回もバスを使って移動する時間が長くなりました。

魚沼の里
牧之通りで集合写真
牧之通り
越後三山

フォトウォークの特徴は、写真コンテンツの共有と蓄積、それとコミュニティ形成です。「まちあるき」の場合には、個人であれば歩いて終わりですが、イベントの場合だと「ふりかえり」があります。フォトウォークはここからさらにもう一歩進んで、コンテンツの共有をしています。たとえば、今回の南魚沼でのフォトウォークでは、Flickrでのタグを「npw20140510」とし、Instagramでは「#npw20140510」としました。これは毎回の慣行なのですが、必ずやらなければならないというものではないですし、まして、誰かがみんな写真データを集めて一つの場所に集積するというものではありません。参加者が当日の打ち合わせにしたがい、それぞれがアップロードする際に、自主的につけたタグがつながり、その日の成果が自然に共有されるというものです。

ちなみに、5月10日のフォトウォークで撮影されたもののうち、Flickrで共有された写真。このようにいろいろなユーザの写真が、自然につながって見えるようになっています。

Flickr: “npw20140510”

Instagramで共有された写真。

#npw20140510 | listagram

Facebookでも共有されています。

#npw20140510

現在、写真共有の標準的なサービスが定まらないので、どのサービスで写真を共有するかを指定するのはなかなか難しいのですが、それでも毎回かなりの枚数が、それぞれのサービスで共有されます。参加者は、帰宅した後で、それぞれが撮った写真を見ながら「異なる撮り方」「異なる視点」を実感しますし、もちろん撮影テクニックも学びます。同じコースを歩いているのに視点が違えばこんなに違うのか、あるいは、この態勢で撮影していたのはこういうアングルをねらっていたのかなど、毎回学ぶことは多いです。

寝撮り

またこうしてゆるやかにタグでつながった成果は、ネット上に蓄積され、地域の写真データとなります。新潟のような地方では特に、農村部にカメラが入っていって撮影し、アップロードしている人が少ないので、将来に向かって貴重な資料が蓄積されていくのではないかと思います。

「まちあるき」の成果を個人の中に埋没させるのではなく、みんなで共有しようとはいうものの、成果物をまとめて発表するというのは大変です。その点フォトウォークは、成果をまとめる必要はさほどありません。オンライン上でアップロードされたものが自然につながって、蓄積されていきます(もちろん、いいまとめ役がいて成果物としてまとめていくと、もっといいとは思いますが)。私のように一向に腕の上がらないユーザも、プロはだしのカメラマンも、みんな同じ方法で写真を共有し、それらに対する「いいね」などの「ソーシャル」な評価で、秀作が浮かび上がってくる仕組みになっています。

さらにフォトウォークでは、コミュニティもスムーズに形成されます。もちろんフォトウォーク当日に、参加している皆さん同士でお話をするのはもちろんですが、その後もアップロードされた写真を通じてコミュニケーションが続き、また次のフォトウォークで再会するというサイクルができます。オンラインとオフラインを行き来した、「ソーシャルメディア」的なコミュニティが、スムーズに形成されていくと思います。

ソーシャルに蓄積されていく成果と、形成されていくコミュニティ。特に前者の仕組みが理解しにくいために、フォトウォークは、「カメラ好きのまちあるき」という評価にとどまりがちです。しかし本来「まちあるき」を推進している人たちが目指している要素は、フォトウォークにすべて含まれています。もちろん同じことは、映像撮影でもできると思います。重要なことは、コンテンツが共有され、自然に蓄積されていくという営みが、自然に実現されていくという点です。プロの作るコンテンツがものの見方を定めるのではなく、アマの視点の集積により、意外な視点があぶりだされます。これこそ、手詰まり感のある地方の人たちが、待っているコンテンツではないでしょうか。

(ひょっとすると、保守的なコミュニティでは、コンテンツが「自然に蓄積されていく」という、ハプニングを許容する性質を許容できないために、フォトウォークやこれに類するものが定着していかないのかもしれません)

「まちあるき」に取り組む地域の皆さんにも、ぜひ「フォトウォーク」を始めてみてほしいと思います。

(Yahoo!ニュース個人掲載記事を転載)

私がそれでも新潟に住む7つの理由

ずいぶんと流行りつつある、「それでも◯◯に住む理由」エントリー。新潟に関するものもいくつか見かけたけれども、「青森ー東京ー稚内ー新潟」と渡り歩いた経験に思いを巡らせながら、自分も書いてみよう。新潟は誤解されている部分が多いけれど、潜在的には結構魅力のある都市ではないかと。

食べ物がおいしい
新潟といえば日本酒とお米のイメージが強く、その分他のイメージが弱いわけだが、実は肉、魚、野菜等、食の領域ではおいしいものがたくさんある。四季折々の旬の食べ物も豊富だ。北海道に比べるとかなり地味に見えるが、新潟県は面積も広く食文化が非常に多様なので、新しいものに出会える可能性が、なくなることはない。全国ブランドといえるものは少ないけれども、「自分らがうまいものを食べられるならそれでいいじゃないか」。地元の人がそう言っているわけではないけれど、肩に力の入っていない「地産地消」が新潟にはある。

海あり山あり
残念ながら日本海では、冬になると厳しい景色が広がるが、夏場は海岸線は美しくとてもよい雰囲気だ。しかも新潟駅から車で10分も行けば、海岸できれいな夕日を眺めることができる。渋滞なし、駐車料金不要。夏は浜茶屋が並び、ビーチで楽しい時間を過ごすことができる(らしいことを、Facebookでよく見かける)。
その一方で、山もまた豊富で、東京の人々がスキー・スノボで出かけてくるスキー場の多くは、新潟県にある。温泉も、すべて制覇するのは難しいぐらいたくさんある。

東京からも近い
このエントリーも新幹線で書いているが、新幹線を使えば、東京からも(東京へも)そんなに時間はかからない。最短で1時間半強。平均でも2時間ちょっとで東京までたどりつける。時間だけで見れば、都内への遠距離通勤者とそんなに大きく変わるわけではない。東京からの最終新幹線は21:40。二次会は無理でも、都内で研究会、懇親会と参加してからでも、なんとか家までたどり着ける。関西圏よりも東京への所要時間は短い(新幹線の本数は少ないが)。
北海道でも暮らしていたので、東京からのアクセスがこのレベルで確保されているというメリットは大きい。

新潟空港があって旅行にも便利
新潟空港は羽田路線がないのだが、大阪、札幌、福岡などの国内路線、ソウル、台北、上海、ハルビンなどの国際路線がある。スーツケースを持って電車移動をすることなく、ソウルや上海経由で多様な国への渡航が可能だ。最近ANAが新潟ー成田便も就航したので、成田経由での移動も楽になった。スターアライアンス会員としては大変ありがたい。大阪方面は伊丹にしか飛ばないので、関空経由での海外旅行はちょっと不便だったり、青森その他「地方ー地方」路線が貧弱だったり、完璧とはいいがたいのだが、「隣県からの利用者をどうやったら増やせるか」という議論が成り立つ程度の便利さを持った空港があるというのは、大きなメリットだろう。

雪は案外少ない
新潟市内の雪の少なさは、住むまで全く知らなかった。今でもあまり知られていないだろう。首都圏よりは降るし、日本海側特有の冬の天気の悪さはあるのだが、新潟市内にはほとんど雪が積もることがない。除雪の体制が十分ではないので、大雪が降った時には、東京同様に市内の交通が麻痺することがあるくらいだ(耐えられる積雪量はもちろん違うけれど)。

そこそこな都会感
人口80万人の政令指定都市。本州日本海側初の政令指定都市、だそう。政令指定都市になるために周辺と合併したということもあったようで、区ごとの雰囲気はかなり異なる(新潟市が「田園型政令指定都市」というのは、この状態を言い換えたものと理解している)。他の都市と同様、1)郊外のイオンに客が流れてしまって、中心市街地が力を失ってきていること、2)信濃川をはさんで、駅前・万代地区と古町地区に市街地が分散し、結果的にどこもあまり都会感がないこと、など、問題はいろいろあるが、都市として足りないものはほとんどない(と思う)。

お米とお酒はもちろんすごい
コシヒカリがデフォルトの新潟。「県外に出ると新潟の米のおいしさを思い知る」という県民は多い。最近は東北や北海道の米も品質が高いとよく聞くが、たしかに新潟人が要求する米の品質水準は、高いように思う。
新潟の酒蔵は約90、毎年3月に行われる「にいがた酒の陣」に行くと、500種類以上の新潟の日本酒が並ぶ。すべてを飲みつくすのは不可能な上に、選りすぐりのお酒も多数、その奥深さに圧倒される。

新潟淡麗 にいがた酒の陣2014

以上の項目を挙げてみた。「そこそこ」で目立たないポイントが多いのだが、多くの人が満足して暮らしているのが、新潟というところではないか。大学人としては、「県外流出」が大きな課題なのだが、東京で新潟の良さに気がついて、戻ってくる人も増えているそうで、これは良い傾向だろう。18歳の受験生たちにも、新潟の魅力に気づいてもらえると、大学人としてはなおよいのだが。

新潟ソーシャル時評:「放射性廃棄物処分と地方」の問題に切り込んだ連載「狙われる地方」

新年から、新潟日報モアのブログに投稿したものを、数日経ってから個人ブログ「ICHINOHE Blog」にも転載させていただくことにした(すべて転載するかどうかは決めていない)。新潟日報モアでは、原則「ですます」で書いているので、少しテイストが違うのだが特に修正はしない。

(2014年01月15日新潟日報モア「新潟ソーシャル時評」から転載。)

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新年明けましておめでとうございます。今年も「新潟ソーシャル時評」をよろしくお願いします。

新年最初の記事は、1月1日から8日まで「第一部」が連載された「狙われる地方」をとりあげてみましょう。

「狙われる地方」は、今年の新潟日報の通年企画の一つ「再考 原子力 新潟からの告発」の最初の連載企画です。

以下のような内容が掲載されています。単に新潟の視点に立つだけではなく、「地方」の視点から、多角的に放射性廃棄物処分の問題に迫っています。

1.2011年、原子力発電環境整備機構(NUMO)の勉強会支援事業に、関川村の住民が応募、ほぼ採択の通知を得ました。その後東日本大震災が発生し、NUMOのすべての事業が中断、この勉強会も事実上頓挫した状態になっています。関川村の湯蔵山は、80年代に、放射性廃棄物の地層処分の「適地」として、旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の報告書に記載されています。記事の中では、この勉強会の目的は、「地層処分」に対する理解を深めて、最終処分地の候補として、徐々に地ならしをしていくことにあったと、示唆しています。

2.2000年成立の「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」には、附帯決議があり、その中では、最終処分地を決定するにあたっては、「人口密度等」の社会的条件を考慮すると書かれています。これはつまり事実上、人口集中地域を外すという方針ではないかと、記事は指摘しています。関係した議員の発言等を見ても、そもそも「都会に作る」という発想はなかったということがうかがわれます。

3.小泉元総理が、「10年以上かけて1つも処分地を見つけられない」ことを理由に「即時原発ゼロ」を主張しています。一方では、これに刺激される形で、政府与党も動き出しています。12月には、高レベル放射性廃棄物の最終処分推進の超党派議員連盟が発足、経産省でも国のエネルギー基本計画案の中で、最終処分地の決定を「国主導」で行う方針が示されています。

4.最終処分地は決定されていませんが、地層処分に関する研究を行う機関は、北海道幌延町と岐阜県瑞浪市に設置されています。幌延町は当初、地元の「手挙げ」により、最終処分の候補地となりましたが、結局核のゴミを持ち込まないという条件付きで、研究施設が設置されることになりました。現在、最終処分地の決定を行うにあたり、地元からの「手上げ」方式は機能していません。処分地決定の最初の段階である「文献調査」に、一度高知県東洋町が応募したものの、結局、選挙で反対派町長が当選し、頓挫しました。これが、唯一の事例です。そこでこの状態を打開するため、「国主導」という考え方が検討されているわけです。「国主導」になるということはつまり、地方の意向がないがしろにされるおそれがあるのではないか。この点が本連載では示唆されています。ちなみに新潟県には、80年代の動燃報告書で、最終処分地の「適地」とされた場所が7ヶ所(村上市、関川村、阿賀野市、阿賀町、魚沼市)あります。

5.最終処分地設定を行う機関原子力発電環境整備機構(NUMO)は、高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定を担う機関として、2000年に発足していますが、なかなか実績を挙げられないまま、現在に至っています。実はNUMOの職員の6割が電力会社からの出向者で、役員も経産省OBが並んでいるという「混成部隊」であり、最終処分地を決めるという難題に取り組むには、「悲壮感」や「使命感」が十分ではないという指摘が、記事の中で紹介されています。

6.青森県むつ市に、リサイクル貯蔵(RFS)の中間貯蔵施設「リサイクル燃料備蓄センター」が完成しました(1月15日に、安全審査を原子力規制委員会に申請しています)。柏崎刈羽の貯蔵プールをの8割を埋めてしまった(他の原子力発電所の貯蔵プールもかなり埋まっているという)使用済み核燃料は、ここに運ばれ、再処理までの間、保管されることになります。新潟から排出される使用済み核燃料が青森へ。地方から地方へと、負担がつけまわされる構造です。青森県もこの施設を作るにあたり、「最終処分地にしない」との約束を、政府と確認しています。

7.2012年9月、日本学術会議は、「暫定保管」という考え方を提唱しています。高レベル放射性廃棄物の最終処分地が決まるまでの間、取り出し可能な場所に廃棄物を置いておくという考え方です。使用済み核燃料の再処理を前提にした核燃料サイクルが止まってしまえば、「核のゴミ」の行き先はなく、この「暫定保管」によって、最終処分地が決まるのを待つしかなくなるのではないか。そうなれば、柏崎刈羽の構内でも、永久化の懸念を抱きながら、「暫定保管」をするしかなくなるのか。

連載の最後では、再稼働問題は使用済み核燃料の処分問題と不可分であり、いずれの問題も、中央と地方のあり方を問い直す大きな課題であると、結ばれています。

2000年から6年間、私は北海道稚内市に住んでいました。稚内市から幌延町は、車で1時間ちょっとの距離にあり、幌延町はよく出かけた場所です。この地域で幌延町は、深地層研究センターの受け入れで潤っている町と見られていました。深地層の研究をしているだけで、最終処分地にしないといっているけれども、「でも本音は最終処分地にしたいのでは?」と、思っている人が多かったように思います。

青森県は私の出身地ですから、六ケ所村に、使用済み核燃料を処理する、核燃料サイクル基地があることは知っています。かつては六ケ所の問題が国政選挙の争点となり、「核燃まいね(ダメ)」を掲げた候補が、選挙に勝利したことをも覚えています。またむつ市に貯蔵施設を作る計画があることも知っていました。青森県自体が貧しいがゆえに、このような施設を受け入れなければならないのだろう。しかしこれでいいのだろうか。と思いつつ、当時の私は正直、あまり関心がありませんでした。

新潟に住んで7年、中越沖地震が起き、柏崎刈羽原発の安全性が問われ、その後東日本大震災で、福島第一原発で重大事故が起きました。使用済み核燃料を燃料プールで保管しておくことの危険性も認識されました。

こうした「負担」はすべて、「地方」が受け入れています。しかし原発を稼働させ、廃棄物を貯蔵し、処分するところまでは引き受ける地域があるのですが、「最終処分」という大きな負担を引き受ける地域は出てきません。最終処分地を急いで決めなければならないとするならば、「地方」が手を挙げるのではなく、国が責任をもって決めるという方向に行かざるをえないでしょう。そのとき私達は、たとえ自分たちに負担が回ってこなかったとしても、負担を押し付けられた地域の立場に立って、考えることはできるでしょうか。

この原発の問題についてはとりわけ、原発立地県の新潟県民の中で、東京の人たちの「エゴ」を感じる人も多いでしょう。しかし自分のところに負担が回ってこなかったとき、同じように問題を軽く考えてしまうとすれば、東京の人たちの姿勢を軽々しく批判することはできないでしょう。

今回の連載は、「新潟の視点」ではあるけれども、青森や北海道といった他地域の事情も取材して、それぞれ「点」として存在している原子力関連の各地域の問題を、つなぎあわせることに成功しています(私の関係する地域が多く出てきたので、特にそう感じたのかもしれませんが)。今後も、「新潟の視点」を維持しつつ、「原子力」について多角的に考えさせるような連載を、このシリーズに期待したいと思います。

地層処分については、先行して地層処分の施設建設を進めている、フィンランド、オルキルオトの施設を取材した映画「100,000年後の安全」がありますね。

映画『100,000年後の安全』公式サイト

1月20日19:45から、Ustream番組「敬和×日報『Newsナビ』」で、この連載をとりあげます。論説編集委員でもある、小林報道部長をお迎えして、今回の連載の狙いについて、詳しくお話をうかがいます。私一戸も出演し、学生とともに議論に参加します。皆さんよろしければご覧ください。



Live streaming video by Ustream

上越のラーメン店「あごすけ」が大つけ麺博で全国3位に

上越の人気ラーメン店「あごすけ」の「越後甘海老つけ麺」が、大つけ麺博で3位に入賞したそうだ。上越で立ち寄る店としては、我が家ではほぼ一択の定番のお店だ。

上越市の「あごすけ」が大つけ麺博で全国3位 : 上越タウンジャーナル

 

 

 

2012年9月27日~10月17日の3週間にわたり東京・浜松町駅前で開かれた「大つけ麺博 日本一決定戦」で、新潟県上越市から参加した下門前の麺屋あごすけの「越後甘海老つけ麺」が、見事第3位を獲得した。

(中略)

豚骨と鶏がらによる濃厚白濁スープに、糸魚川市の酒粕、新潟名産の甘エビの炒め煮を加えた。中太の麺にはコシヒカリの米粉を入れ、粘りと甘みを出した。トッピングはチャーシュー、青菜、エビせんべい、ラスク、エビ辛子で変化をつけた。

イベントの中での出店のため、麺がくっつかないよう、佐渡産のトビウオを使ったアゴ油で乾燥を防いた。グループで分けあって食べる人にも、一口で強烈な印象を出そうと、上越産メギスの魚醤をスプレーで麺にふりかけるなど工夫した。

あごすけに行くと「塩ラーメン」が定番で、その次が醤油か。とんこつにはあまり手を出さず、つけ麺にも行かない。というパターンが我が家ではだいたい決まっているのだが、このつけ麺は海老の味が出ているだろうし、ちょっと気になるところ。

このメニューはお店でも月末までは出しているそうだ。今週末10月27日には、「くびきのメディフェス」に参加するために上越に行くので、ぜひチャレンジしてみたい。皆さんも「くびきのメディフェス」においでいただき、ぜひあごすけにも行きましょう。

10/27「くびき野メディフェス 2012」に参加:パネラーはブロガー藤代裕之さん、「新潟美少女図鑑」加藤雅一さん | Niigata Social Media Club / 新潟ソーシャルメディアクラブ

10/27「くびき野メディフェス 2012」に登壇予定:藤代裕之さん、加藤雅一さんとともに、テーマは「地域メディアとしてのソーシャルメディア」 | ICHINOHE Blog

麺屋あごすけ めんやあごすけ – 春日山/ラーメン [食べログ]

三条で人気の大衆焼肉「さんきらく」に行ってきた。

昨日、魚沼方面からの帰り、お腹がすいたので三条燕ICで高速を降り、三条の焼肉屋「さんきらく」へ行ってきた。以前に一度、団体で食事に行ったことはあるのだけど、個人でメニューを見て注文するのは今回が初めて。

赤?白?

店内は煙が充満。

土曜夜なので、店は混み合っていて、奥の方は賑やかな団体の声が響いていた。たまたま席が空いたタイミングだったので運良く座ることができたが、その後の何組かが満席であきらめて帰ったようだった。

赤と白が基本のようなので、まずはこの二つが入ったセットを注文。これに380円の単品をとりあえずたのんでみた。「赤」はカシラのタレ味。「白」はモツ。

ナンコツ。かなり硬い。

カシラ。これは「赤」の塩味なので、ダブっているということに後で気がついた。

レバー。

ハツ。

380円メニューのほかに、カルビやハラミも美味しかった記憶があったのだが、残念ながら満腹なので、これで終了。大変おいしゅうございました。アルコールもほとんど飲まなかったので、非常に安くおさまった。

さんきらく
0256-35-4405
新潟県三条市本町1-8-4


大きな地図で見る

さんきらく – 北三条/焼肉 [食べログ]

焼肉の聖地 「さんきらく(三条市)」の魅力 – 肉まみれ ~いつも心にキン肉マン~

ちょうブログ – 大衆焼肉「さんきらく」@三条市

Singapore 201209

薄切り肉ときゅうりをぶら下げて盛り付ける「架子白肉」

先週からのシンガポール滞在では、シンガポールの主要な場所をほとんど回ることができたし、主要な食べ物もほとんど食べて見ることができた。こちらはシンガポール名物と言うよりは四川料理。麻婆豆腐が美味しいというシルクロードというお店でいただいた。

Singapore 201209

Singapore 201209

きゅうりと薄切り肉を交互にかけてあるものから1セットをとり、下に見える北京ダックを食べるときなどの皮の上に載せる、そこにやや辛いタレに巻いて食べる。

実はこの料理、以前成都に行ってころに、ごちそうになったもの。その後一度もお目にかかる機会がなかったのだが、今回シンガポールのお店で、英語での説明から「あ、あの料理では?」と思って注文してみた。見事に正解。しかも名前もわかった。これでGoogle検索で、この料理を出すお店を探すこともできる。辛口のタレの辛さだけは、四川よりもだいぶ甘めにしてあるような気がしたけれど。

このお店の定番は麻婆豆腐で、連れて行ってくれたNaokoさんとShokoさんも、普段は麻婆豆腐を中心に頼んでいるそうだ。たしかに麻婆豆腐もレベルが高く、きちんと「麻辣」(辛くてしびれる)の味になっていたが、架子白肉のよう四川料理が食べられるというのも、このお店の魅力であろう。いつもはお二人で食事をしていて、注文できる品目数にも限りがあるだろうから、新しいメニューを知るきっかけにはなっただろう。ごちそうさまでした。

ちなみに唐辛子の中に白身魚が埋もれている「辣子魚」も大変美味しかった。こちらは見た目にも大変美しく、食欲がそそられる。そして非常に辛い。

Singapore 201209

シルク・ロード | シンガポールナビ

Katong Laksa #singapore

カトンラクサは、今まで食べたラクサとはまるで違った

今回のシンガポールでは、シンガポールの定番と言われる料理を、ほとんど食べることができた。「ラクサ」には、マレーシアであまりいい印象がなかったのだが、シンガポールのラクサはちょっと違うというので食べてみた。シンガポールのカトン地区が発祥のカトンラクサ。今回はホランド地区のお店だったが。

Katong Laksa #singapore

以前食べたのはおそらくペナンラクサ(サラワクのラクサも食べたような気がする)で、酸味と魚の出汁が同居しているため、日本人の評判はイマイチ。自分も食べられないことはないが、率先しては食べようとは思わなかった。

カトンラクサは、酸味はなく、カレー味でややクリーミーと、日本人にも食べやすい。本当は赤貝のような貝が入るらしいのだが、妻が警戒したので、除いてもらった。カトンラクサの麺は、プチプチと細かく切れていて、箸は使わずにフォークだけで食べるらしい。プチプチきれるといえば、弘前の津軽そばだが、津軽そばとも異なり、最初から短く切れていた。

どうやら一緒に食べるらしいのが、オタオタ(Otakotak)。オタクオタクと読める綴りのようだ。葉の中に、魚のミンチを固めたものが入っている。見た目はさつま揚げのようだが、実際にはやわらかかった。

Otakotak, Singapore

Otak Otak, Singapore

そうか、ラクサというのは地域によっていろいろ違うんだなと思い、調べてみたところ、英語版Wikipediaでは、10数種類のラクサに分類されていた。非常に奥が深い。今回食べたカトンラクサと同系統のカレーラクサには、ニョニャラクサ、クランタン、トレンガヌ、ケダなどのラクサムといったラクサがあるようだ。

Laksa – Wikipedia, the free encyclopedia

情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢 2012、石井威望大会実行委員長からのメッセージを公開しました

10月12−13日開催の情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢 2012、大会実行委員長の石井威望先生(東京大学名誉教授)のメッセージを、Youtubeで公開した。昨日上京し、石井先生のオフィスで撮影したもの。一戸も急遽一緒に映ることになり、手探りで「聞き役」をやってきた。

遅れているプログラムの詳細だが、1日目のパネルディスカッションの骨子が発表されている。パネルディスカッションは1日目夕食前の最後のプログラム。テーマは「スマートフォン、タブレット」だ。まだ交渉中のパネラーもいるのだが、こちらは追加で発表される。

パネルディスカッション
「どうしよ?なにしよ? スマフォ・タブレットの利活用とセキュリティ」
コーディネーター:西本逸郎氏(JNSA理事)
パネラー:竹森敬佑氏(KDDI研究所)/後藤悦夫氏(日本スマートフォンセキュリティ協会)

情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢は、情報セキュリティに関心を持つ、すべての人が参加可能なイベントです。セキュリティ業界の皆さんはもちろんですが、広くIT業界、製造業、サービス業など、情報技術とその安全性に関心を持つすべての人々が参加し、「今何が起きているか」を知ることができます。紅葉が美しく、魚沼の新米を楽しめる越後湯沢で、交流を深めながら、情報セキュリティについて考えてみたいという皆さんを歓迎します。

情報セキュリティ・ワークショップ in 越後湯沢

情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢(Facebookページ)

在中国日本大使館の新浪微博、「足袋」のポストが炎上

尖閣問題で緊迫する日中関係だが、在中国日本大使館のWeiboでは、あえて文化的なアプローチで「足袋」についてのポスト。しかしながら、内容に関わりなく、尖閣問題に関するコメントで溢れかえっている。

日本国驻华大使馆的微博 新浪微博-随时随地分享身边的新鲜事儿

Source: weibo.com via Shinya on Pinterest

 

 

 

【日本传统】“足袋(tabi)”,日本式短布袜,袜尖分为大脚趾和其他脚趾两个部分,袜腰到踝部,用挂钩固定。穿传统的草履、木屐时穿“足袋”。 庙会等庆祝活动中,抬神轿和推祭神用彩车的人也穿“足袋”。布袜有各种颜色和花样,正式场合一定要穿白色。“足袋”虽小,可也是日本的传统服饰呢。

現時点でコメントは700件近く。基本的には、「釣魚島は我が領土」とか「釣魚島を返せ」というような内容だ。関係ないポストでもなんでも、とにかく攻撃的なコメントで埋め尽くす。日本人も似たようなことをやっているのかもなあと、少し冷めた目で見ている。