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コンテンツプラットフォーム「note」は、課金できるスマートなサービスとして定着するか?

4月にスタートした新しいサービス「note」が、1ヶ月で順調に注目を集めているという記事が出ています。

ピースオブケイクが運営する個人向けのメディアプラットフォーム「note(ノート)」が、2014年4月のリリースから1か月で、2,000万ページビュー、100万ユニークユーザーを達成した。

ピースオブケイク「note」、リリースから1か月で2,000万PV/100万UU達成 (1/1):MarkeZine(マーケジン)

2,000万ページビュー、100万ユニークユーザーをどのように評価していいのかはよくわかりませんが、生まれたてのサービスとしては、破格の数字であるとは思います。私もアカウントだけ取って、そのままにしてあったのですが、いくつか記事を投稿してみました。

Shinya ICHINOHE (shinyai)|note

noteは、Twitterと同じタイミングでスタートし、英語圏で現在も一定の支持を得ているTumblrというサービスに似ているという印象です。
トーク、イメージ、テキスト、サウンド、ムービーというコンテンツを指定し、ドラッグアンドドロップなどのわかりやすいUIで簡単に投稿できるという仕掛けは、同様のシンプルさでブログに代わる存在として支持を集めている、Tumblrと非常に似ています。従来のブログの考え方と異なり、Twitterのようなフォローが可能で、個別のコンテンツに対して「スキ」をつけることができるという、Tumblrに似たSNSライクな仕掛けも導入されています。

ただし、コンテンツ課金を柔軟にできるというところが、Tumblrと大きく異なる点です。ピースオブケイクCEO 加藤貞顕さんは、インタビューで以下のように答えています。

加藤 noteは、個人向けのメディアプラットフォームです。見た目はちょっとTumblrに似ていて、トークノートはつぶやきに近い感じなんですが、5種類のコンテンツを簡単に投稿することができます。もちろんタダで見せる(公開する)ことができて、フォローでつながり、コメントもできて、「スキ」を付けることもできます。で、noteの特徴は、「ここからは課金されるというライン」を、コンテンツの好きな位置に引けるんです。たとえば、そのラインを一番下に引いたら、実際はすべての内容がタダで読めるから、もはや課金は“投げ銭”として使ってるということになります。

ASCII.jp:メディアプラットフォーム「note」の作り方(前編)

いまのところは、過去に書いた記事などのコンテンツを、有料コンテンツして販売してみて、模様眺めをしている人が多いようです。かつて苦労して書いたコンテンツに、今になってお金を払ってくれる方がいるというのも、たしかに励みになりますね。

「柔軟」なコンテンツ課金というのは2つの意味があります。一つは、上の引用にある通り、「ここから有料」というラインを自分で決められるということです。すべてタダで読めるけれども、「投げ銭」として課金システムを使うことも可能です。もう一つは、値段を日によって変えられるということです。たとえば、最初の10人までは無料で、10個スキがついたらそこからは有料といったことも可能です。じゃあ最初の10人までの誰かが、コピーして投稿してしまったらどうなるかとか、厳密に言えば課題もなくはないのですが、そこまでがっちり固めなくとも、コンテンツへの支持を示してもらうための仕掛けとして「課金」という仕掛けを入れていると考えれば、いいのではないかと思います。

もともとピースオブケイクは「Cakes」という月額課金制のウェブサイトを運営していて、こちらはプロのコンテンツを読み放題にするという仕組みですが、Noteはプロ以外も参加できて課金もできる仕掛け。Cakesはかっちり編集された雑誌からのアナロジーで、Noteは単行本のイメージのようですが、いずれにしても2つは関連したものとして捉えられているようです。

―― cakesを作ったときに、すでにnoteの構想はあったんですか?

加藤 こういう方向性は考えていたんですよ。cakesを全部オープン化するとnoteになるんです。最初はcakesからnoteへと近づけていくことがしたかったんですけれど、noteはnoteでやりだして、そのうちに融合するっていう感じです。

 noteは「買える」っていうことが非常に新しいので、最初はそれだけに絞ったほうが良いと思っています。その代わり、使い勝手はものすごく簡単にしてあって、テキストノート(ブログにあたるもの)なんかは、エディタで書いて、画像を挿れたりして、公開とするとそれで無料で公開されます。有料にするなら、ペイウォールを表示する場所を決めて、ここ以降は100円とか、極限まで簡単にしています。みんながみんな、そんなにコンピューターに強いわけじゃないし、僕自身ブログがそんなに使いやすいと思ったことがなかったので。

ASCII.jp:メディアプラットフォーム「note」の作り方(前編)

加藤さんは「オカンでも使えるようにしなければ」という考えで、noteはかなり簡単に作ってあるそうです。たしかに非常に簡単ですが、「オカンでも使える」かどうかは、これからの普及の仕方で検証されるところでしょう(それぞれの「オカン」のスキル次第でもありますね)。

noteの課金システムは、受け手と送り手が、それぞれ気持ちよく、スマートに有料化対応できるように設計されていると感じます。ネットのコンテンツ課金は、「ウェブは無料」という受け手側の勝手な要求とどうしても衝突してしまいます。その「感覚」なるものが間違いだという主張は当然ありえます。ただ送り手の側も実は、無料でもいいからぜひ見てほしいなあという気持ちと、でも食えるようにそれなりにお金はいただきたいという気持ちでせめぎあっていることが多いのではないでしょうか。しかし有料化すると急に感じ悪く見えてしまうというところがある。買い手の方では、物理的な存在ではない「データ」に対してお金を払うことに、抵抗を感じる人が多いでしょう。この岩盤を崩すのは大変です。この点、Noteは「投げ銭」にしてしまって、中身はすべて見えるけれども、よかったらお金を払ってくれという形にすることもできます。またなによりデザインがスタイリッシュで感覚的に操作できるというのも、売り手と買い手、双方の気持ちを溶かす効果がありそうです。

いしたにまさきさんは、noteでは、受け手と送り手、それぞれの立場でクリエイティブが刺激されると書いています。

noteをやっていると不思議な感覚にとらわれることがあって、それはECとは完全に異質のものです。
だれかがなにかを書くなどしてそれに値段をつけているのを見ている。これは、自分の目利きとしてのクリエイティブを刺激すると同時に書き手のクリエイティブへの刺激ともなっているわけです。

交換ノート17:noteは書き手と読み手のクリエイティブが交差する場所|いしたにまさき|note

テクノロジーを参入障壁と感じることなく、発信力のある人達が、受け手としても送り手としても刺激を受けて、すぐにその発信力を発揮するようになるという仕掛けが、うまく作用し、循環しているということでしょう。課金システムまで含めて、たしかに非常にわかりやすくできていると思います。

とはいえ、若者たちの会話に「note」という言葉が飛び交っているわけではないので、メディアプラットフォームとして成長していくには、これからいくつもの山を越えていく必要があるでしょう。有料コンテンツで実績を挙げていくのは大変です。

ブログ同様にコンテンツはバラして利用できますので、他のソーシャルメディア(今のところFacebookやTwitterと連携)ともつなげながら、少しずつ知名度をあげていくことになるのだと思います。ポイントになりそうなのは、一つは課金でしょうか。現在はクレジットカードのようですが、この裾野を広げつつ、しかしスマートに利用できるようにというのは、まずもって重要な点でしょう。それからもう一つはアプリ。インタビューでは、iOSだとアップルが課金した場合に30%抜いてしまうという話が出ていて、なかなか悩ましいところではありますが、少なくとも当面は、アプリがないとなかなかスマホからのアクセスは増えていかないように思います。

アスキーの記事、前編を読みきったところでプロフィールを見たら、加藤さんは新潟出身だとプロフィールに書いてありました。近くに新潟に来ていただいて、お話をうかがう機会を作りたいと、個人的には思っています。

(Yahoo!ニュース個人掲載記事を転載)

新潟ソーシャル時評:「お墨付き」のあとのフォローが大事:「新発田麩」など10品が「新発田ブランド」に

(2014年01月30日新潟日報モア「新潟ソーシャル時評」から転載。)

私が勤務する敬和学園大学のある新発田市が、地元特産品を認証する「新発田ブランド」の審査会を行いました。片岡鶴太郎さんを含む5人の審査で、10品が認証を受けたそうです。

自慢の味に「お墨付き」・新発田|地域|新潟県内のニュース|新潟日報モア

地元16社が33品を応募し、和洋菓子やそば、清酒など新発田を代表する食品・加工品が並んだ。審査会長には阿久根英昭・桜美林大教授を選び、商品の試食を行った。

認証を受けた10品は、鶴太郎さんデザインのアヤメが掲載されたロゴが添付されて、新発田市も県外での販促活動でPRするとのこと。認証を受けたのは以下の10品。

「おしぶ10枚入り(宮村製麩所)▽麩まんじゅう5個入り(同)▽いちじくもち(御菓子司金子屋老舗)▽ルチン君じぇらーど(山岳手打そば一寿)▽笹だんご(高田屋)▽無花果(いちじく)かん(山川菓子舗)▽笹だんご(同)▽御水飴(御菓子司菊谷)▽義をもって結べし(同)」

今回は客観的に審査するということで、鶴太郎さんのみならず、外部の審査員を入れて「お手盛り」ではない審査をしたようです。これだけ厳しい審査をくぐり抜けたわけですので、すぐにウェブに掲載し、アピールしていくチャンスかと思います。現時点では、鶴太郎さんの書いたロゴも、日報の過去記事と鶴太郎さんのブログでしか見つけられませんでしたが、今後に期待、というところです。

「新発田ブランド」出陣|地域|新潟県内のニュース|新潟日報モア

新発田ブランド審査会|片岡鶴太郎オフィシャルブログ「鶴日和」Powered by Ameba

選に漏れるものが出る関係で、少しためらいもあるでしょうが、「ブランド」をアピールするという意味では、審査の過程を随時ウェブで「小出し」にするのも大事かと思います。発表後すぐに認証された各製品の特徴、買い方、賢い食べ方などをどんどん発信していくためには、先に一定数のファンを抱えておいて、そこから拡散していければいいのではないかと。「新発田ブランド」について勉強して、なんでも解説できるようになったら、「新発田ブランドエバンジェリスト」となり、、、どうしましょうか。ともあれ、「新発田ブランド」に詳しい人を増やしていかなければ、知名度は上がりません。

宮村製麩所のウェブには、レシピが出ていました。販促といっても、お麩のような製品の場合には、食べ方までセットでどのように伝えるかが大事になります。

レシピ紹介 – こだわりの麩 – 宮村製麩所

さすが宮村製麩所のページにはすでにレシピが載っているわけですが、ここを見る人は最初からお麩に興味がある人です。新発田市が、あやめマークの新発田ブランドを推進するというのであれば、このような周辺情報を含めて拡散したり、さらに情報が立体化するような取材をしたり、市の発信力を活かし、民間の発信力を高めることが大事になるでしょう(大学も可能な限りでお手伝いします)。選んで終わりではなく、この後のフォローアップに、ぜひ力を入れてほしいと思います。

とりあえず私は、認証された10品がどんな製品か、あらためて春休み中に試してみようかと思います。

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追記:2/1開催のワークショップでも、食について話題が出ていた。1)若者を含めて地元の人が誇りを持てるような「新発田ブランド」の見せ方、2)市外の人が接触して、新発田自体を評価してくれるような「新発田ブランド」の見せ方、両方を考えていくべきだと思う。

会いに行きたい人のいる街「新発田」:まちづくりワークショップに参加してきた | ICHINOHE Blog

11/30(土)津田大介さん、コグレマサトさんを交えて語ろう:新潟ソーシャルメディアクラブ


すでに公式ブログではアナウンス済みだが、11月30日に久しぶりの新潟ソーシャルメディアクラブ #14を開催する。

tixee | 新潟ソーシャルメディアクラブ #14

新潟ソーシャルメディアクラブ #14

日時:2013年11月30日(土) 13:00-17:30
会場:新潟国際情報大学中央キャンパス1Fイベントスペース
参加費:2500円
※別途システム利用料が5%かかります。

プログラム
13:00 開会挨拶、オリエンテーション
13:10-14:40 講演:津田大介(ジャーナリスト、新潟日報特別編集委員)「ソーシャルメディアの今、新潟の今(仮題)」

15:00-17:30 パネルディスカッション
ソーシャルメディアと新潟をキーワードに、県内外の「発信力」の高い皆さんをパネリストにお迎えしてお届けします。
モデレータ:一戸信哉(NSMC、敬和学園大学、新潟日報ソーシャル編集委員)
コメント:津田大介(ジャーナリスト、新潟日報特別編集委員)

第一部「伝わるメディアの作り方」
パネリスト加藤雅一(テクスファーム)、コグレマサト(「[N]ネタフル」ブロガー)
第二部「新潟の『切り口』」
中川幸哉(ウォーターセル、アグリノート)、山倉あゆみ(DAIDOCO)

※プログラム終了後、懇親会を開催する予定です。

【追記】懇親会の募集も開始しました。
tixee | 新潟ソーシャルメディアクラブ #14 懇親会
【追記終わり】

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新潟県外からは、ジャーナリストの津田大介さん、「ネタフル」でおなじみブロガーのコグレマサトさんにおいでいただく。

津田大介 (tsuda)さんはTwitterを使っています

[N]ネタフル

この二人に絡む県内からのパネラーも豪華。「新潟美少女図鑑」のテクスファームからは加藤雅一さん。「新潟美少女図鑑」は、新潟を代表するフリーペーパー。テクスファームは、新潟の洗練されたメディアを作り上げてきた第一人者といってよい。先日五泉市のニットメーカー「高橋ニット」と共同で、新しいブランドをスタートさせたというのも話題になっている。

新潟県五泉市の高橋ニット、若年層向けの自社ブランド  :日本経済新聞

フリーペーパー[新潟美少女図鑑]

昨今話題のクラウド型農業生産管理ツール「アグリノート」を開発、運営している、ウォーターセルの中川幸哉さんにもおいでいただく。新潟の視点から生まれた(と思われる)「アグリノート」の開発秘話に迫りたい。

アグリノート

新潟を代表する「食のクリエイティブ集団」である、DAIDOCOさんからは、山倉あゆみさん。DAIDOCOは今年、岩室温泉に古民家を活かしたレストラン「Kokajiya」を開店したり、新潟食材を生かしたオリジナルのかき氷店を開くなど大活躍。これらの活動もソーシャルメディアで「可視化」され、多くのファンを魅了している。DAIDOCOの活動理念など、クリイエイティブな活動の裏側に迫りたい。

DAIDOCO(ダイドコ)新潟ケータリング&フードデザインラボ

タイムスケジュールをご覧になるとわかると思うが、休憩時間も長めにとって、交流ができる設定とした。近日中に懇親会のご案内もある予定。「講演会」形式の体裁だが、いつもどおり、交流を重視したイベントにしたいと思っている。

ぜひ多くの皆さんのご参加をお待ちしています。参加登録は、以下のTixeeでお願いします(事前登録制)。

tixee | 新潟ソーシャルメディアクラブ #14

敬和学園大学のソーシャルメディア、まだまだ伸びしろはある

敬和学園大学のFacebookページがようやく500いいねに到達した。

国際ダンスサークル 20130824

敬和学園大学 / Keiwa College

早くから取り組んだ割にはようやく、というところだろう。すでに万に達している大学公式Facebookページも結構ある。とはいえ、同窓会組織も弱い小規模校としては、これでも精一杯というところではないか。担当者がコツコツと努力した成果であり、今後も大学をオープンにする仕掛けとして、ますますの発信力強化を期待したい。

ともあれ、500いいねを超えたところで、あえてシビアに、敬和の情報流通のサイクルを見てみよう。
率直に言って、敬和学園大学Facebookページは、もう少し「がんばれる」はず。それには、取材力や発信力をアップすることが大事だ。広報の発信力も鈍化しているところもあり、マンネリを打破するとともに、瞬発力を持ってすばやく適切な言葉を投げかける力や、ここぞとばかりにヒット作を生み出す力をさらに磨いていきたいところだ。

一方、広報だけに頼らず、教職員がそれぞれの持ち場で「広報活動」をすることも大事だ(これは自分が教職員研修にもっと取り組むべきなんだろうと思う)。ベースに教職員それぞれの発信があり、広報部門がちゃんとそれを適切に拾い上げて(スルーするものはスルーして)いけば、より戦略的な広報が可能になるはず。おそらく現場の発信力強化は、多くの組織で共通に抱えている課題だろうが、大学も小規模の敬和のような組織では同じ。あんまり広報部門に頼らず、各部門が問題意識を持って情報発信をしてほしいと思う。

また小さな大学では特に、学生や卒業生の支持、情報発信も大事になる。学生からの情報発信というと、近頃は「炎上」の火種として警戒する向きもある(実際警戒しなければらないところはあるのだが)。しかし、学生団体の活動を「可視化」することは、小規模校で手応えを感じられていない学生たちが、外部と接触し、自信を持つためのきっかけにもなる。大学はこれを支援して、よい発信内容は広報がきちんと拾い上げる。また情報の流通においても、大学広報が「大声で叫ぶ」だけでなく、学生・卒業生がシェア、いいね、RTで広げていく、というサイクルも大事になる。特に、このサイクルをさらに加速させたいところだ。

私が顧問をしている国際ダンスサークルは、最近、がんばってFacebookページを更新している。

国際ダンスサークル

国際ダンスサークル 20130824

これは良い傾向だろう。また、Ustream番組「Keiwa Lunch」では、MCたちが学生の活動を紹介したり、ゲストが自分たちの活動について紹介している。

Keiwa Lunch 20130710

もちろん稚拙さはあるのだが、こうした訓練を通じて学生たちは、内輪受けではない情報発信の仕方について意識を高め、スキルを身につけているように思う。学問的に意義ある話をするわけではないのだが、過不足ない情報を含んだ話をして、なおかつ相手をひきつける話をするという能力を、こうした経験の中で、学生たちは培っている。最近Keiwa Lunchに出ている学生たちが、ラジオできちんと話しているのを見て、つくづくこのことを感じている。

敬和は勉強の出来る学校とは見られていないと、嘆く(あるいはあきらめる、あるいはいいわけにする)学生もいる。しかし学生にとってその現象は、自分を写す鏡でもある。適切に相手に伝わる言葉を発していれば、自分に対する見方も変わるし、学校に対する評価も少しずつ変わる(言動によって学校に対する評価が変わるというのは、もちろん自分たち教員も同じだ)。小さい学校なので、一人の行動が大学への評価を大きく上げもするし下げもする。敬和と自分をセットで否定された経験を持つ人もいると思うが、自分の働きで敬和の評価を上げている人もいる。少なくとも、Keiwa Lunchを含めて、自分と一緒に動いてくれているメンバーは、その多くが、「一人の行動で学校の評価を上げている」人たちだと思う。この学生たちは、自らの評価を高め、大学の評価も高め、大げさに言えば、大学の歴史を作っているともいえる(もちろんもう少し補強してあげたいところはあるのだが)。

教職員も学生も、みんなが表現力、発信力を磨くこと。さらに傾聴し、共感する力を高めること。これらをソーシャルメディア等で、表現し、多くの人と有意義なつながりを持つこと。ひとりひとりのこうした「つながり」の積み上げの上に、よいコミュニティ、よい大学は作られていくはずだ。コミュニティの力を体現し、さらに「つながり」を強化する仕組みとして、「敬和のソーシャルメディア」をさらに発展させていきたい。

2020年オリンピック開催地は東京に:新潟は「2番手キャッチャー」としてがんばろう


2020年のオリンピック開催地が、東京に決まった。

Ginza, Tokyo, Japan

語学力のハンデがある中で、ゆっくりと伝わるような英語のプレゼンを準備していた東京チームのプレゼンテーションは、結果的に高い評価を得たようだ。滝川クリステルさんがフランス語で行った「お・も・て・な・し」プレゼンも、日本人にはかなり受けている。委員にもウケはよかったのではないか。現金の入った財布もちゃんと帰ってくるという点も。

プロモーション動画の評価も高い。

また、福島第一原発からの汚染水問題が注目を浴びる中、安倍首相自身が安全性を確約したことが大きかったという評価の一方、先行きが見通せないのに、安易に確約したという批判もある。もちろん福島での問題解決が見通せない中で、東京だけ安全宣言を出して、抜けだしていこうということに対する、気持ちの上での反発もあるだろう。

招致活動においては、「東京には福島原発の影響がない。東京には原発は一基もない」というしかなかった。それは理解できる。批判は覚悟の上で、安倍首相は「東京は安全で問題ない」といったはず。しかしその言動が、地方のことなど眼中にない東京の人々の傲慢に見えるというのも、これまた致し方のないところだ。

恥ずかしながら、自分の東京時代も、地方での出来事にはあまり関心がなかった。地方同士もお互い、他の街のことには関心は薄い。そう考えると、実は東京の人だけが問題なのではないのだろう。自分のところが便利ならば、他に目が向かないのは自然なこと。

さて、ますますメガシティ東京のパワーが増していく中、自分が暮らす新潟としてはどうするべきなのか。もちろん経済的には、東京の力からの反射にたよる部分が大きい。だがそれと同時に、「東京から2時間で行ける『裏』日本の拠点都市」として、あるいは、太平洋側で南海トラフのような大災害起きた時のバックアップ都市として、魅力を高めていくことが大事になるだろう。なかなか出番のこない2番手キャッチャーのような存在。あるいは、2番手ゴールキーパーのような存在だ。
出番を待つしかないが、しかし出番がきたときには、それはレギュラー選手の怪我、おそらく相当な大怪我の結果なので、出番が来たとしても喜べるような状態にはないだろう。

新潟ソーシャルメディアクラブのゲストとして、これまで何人ものブロガーその他発信力のある人達に、新潟に来ていただいた。新潟に来るとみなさん等しく、(リップ・サービスもあるだろうけど)「案外良かった新潟」という印象を語って帰る。新幹線の終着駅だけど、そんなに遠くはないし、雪が多いと思われているけれどもそれほどでもなく、そこそこの規模の都市機能がある。これらについて驚かれるということはつまり、東京人には新潟についての具体的な印象がほとんどないということだ。別の言い方をすれば、なかなか出番がないけど、たまに出てくると強肩を発揮するキャッチャーとして、自力はそこそこあるということかもしれない。

住んでいる人たちが、内向きに小さくまとまるのはあまりよくない。外に向かっても自分たちの街の良さを伝えられるようになることも必要なように思う。

Keiwa Lunch 20120719

敬和学園大学、2012年は動画コンテンツがいろいろそろった(まとめ)

2012年もあと3日。今年も敬和学園大学のソーシャルメディアの取り組みは、大学時報その他、いくつかの媒体で紹介記事を掲載していただいた。ウェブもリニューアルし、Zenbackにも対応するなど、動きが進んだ。Facebookページも、大学別話題にしている人率ランキングで1位になるなど、順調に成長を続けている。

大学時報2012年9月号に寄稿:敬和学園大学のソーシャルメディア利用について | ICHINOHE Blog

敬和学園大学Facebookページ、大学別話題にしている人率ランキングで1位に | ICHINOHE Blog

さて、今年の注目すべき動きとしては、動画コンテンツの充実がある。公式のみならず、非公式にも、いろいろ作品やアーカイブが公開された。年末ということで、これらをまとめてみよう。

Keiwa Lunch 20120719

1.Lip Dub
6月に撮影された敬和はじめてのLip Dub。まだまだ課題が多いとは思うが、学生たちの協力で、初めてにしてはいいものができたと思う。他大学もクオリティの高いものをどんどん作っているので、次はもっとレベルアップしてほしいもの。

2.大学紹介ビデオ:姉妹編の「Faces」も制作
大学の紹介ビデオは今年もYoutubeに公開。同時にこのときの素材で、いろんな敬和生たちの笑顔を紹介した「Faces One Day at Keiwa」という動画も公開されている。

3.現代メディア論では、学生たちが大学を紹介
今年からスタートした集中講義「現代メディア論」では、集中講義で映像制作がスタート。学生たちが映像の制作を学び始めた。夏の集中講義は、最初ということもあり「大学を紹介する」ビデオを作成。なかなか面白い三作品がそろった。

敬和学園大学をテーマに制作された「現代メディア論1」の動画3作品が公開された | ICHINOHE Blog

この授業は正規の授業ではあるのだが、単位に関係なく、何度も繰り返し参加して、よい作品を制作できるようになってほしい科目。逆に単位がすでにそろっていて履修の必要のない4年生や、登録しそびれた学生にも、ぜひ参加してもらいたい。

4.一戸ゼミの佐渡合宿をダイジェストで動画に
この夏の佐渡合宿の動画は、Keiwa Lunch MCのまるりさんにより、手早く動画にまとめられている。楽しかった合宿の様子を垣間見ていただける内容(長すぎず、短すぎず)。

平成生まれの学生たちと佐渡合宿へ行ってきた #のへさど | ICHINOHE Blog

一戸ゼミ(3年)の佐渡合宿、ダイジェスト動画が公開された | ICHINOHE Blog

5. Keiwa Lunchは6月からYoutubeにアーカイブ
Ustream配信のKeiwa Lunchは、6月からYoutubeに編集を施した動画をアップしている。30分弱の番組なので、ダイジェストにしないとなかななか再生回数も伸びては行かないのだが、とりあえず手早く編集をほどこしてアーカイブ化する手順は確立された。出張配信も、8月にロックサンと佐渡、今月オフハウス女池店での配信を行った。今後も新しいチャレンジを続けていきたい。

6.「企業との就職懇談会」での、Keiwa LunchとAsia Youth Forumのプレゼン
例年学生たちの取り組みをプレゼンしている「企業との就職懇談会」。今年はウラジオストクでのAsia Youth Forumに参加した学生たちと、Keiwa Lunchの紹介を行った。今年は動画を公開している。

7.国際ダンスサークルはデモ動画をニコ生に公開
K-POPなど各国の曲でダンスパフォーマンスを行っている国際ダンスサークル。10月に企画された「少女時代と踊ってみた」という企画に参加、何曲かパフォーマンスを披露している。

8.Keiwastagramも動画にまとめた
Instagramでの写真共有プロジェクト「Keiwastagram」。年末に動画にまとめてみた。学生たちから「Keiwastagram!」と言ってもらった映像などを入れ、1年を回顧するとともに、プロジェクトについて理解してもらうよい映像になったと思う。

こちらは30秒CMに加工したもの。

年が明けて2月には「現代メディア論2」が開講される。今度は新発田を舞台にしたコンテンツがでてくるだろうか。このほかKeiwa Lunchの関係でも、いろいろ動画制作の別プロジェクトが動きつつあり、春までに形にしていきたいと思う。

来年も引き続き、「発信力」の高い大学を目指した取り組みを続けていこうと思う。どうぞよろしくお願いします。

2012

コミュニティに根ざしたメディアの作り方:「くびき野メディフェス 2012」の「ソーシャルメディア」分科会開催

10月27日、上越市で開催された「くびき野メディフェス 2012」にて、分科会「地域メディアとしてのソーシャルメディアの可能性」を実施してきた。企画は新潟ソーシャルメディアクラブで、登壇者は、藤代裕之さんと加藤雅一さんと一戸。ご参加いただいた皆さん、どうもありがとうございました。

第10回市民メディア全国交流集会 公式サイトへようこそ

15時半からのセッションに向けて、14時過ぎに登壇者が集まり、打ち合わせ。加藤さんから「新潟美少女図鑑」が地域メディアとしてできあがるまで、また、そのコンセプトについてのお話があり、これに藤代さんが賛同。「ソーシャルメディア」よりも「地域メディア」を中心に展開しようという話に。「ソーシャルメディア」の話題とどのようにリンクさせるか、モデレータの自分としては、考えをめぐらせながらのスタートとなった。

2012

くびき野メディフェス 2012

NSMCの活動内容について一戸が説明した後、加藤さんからテクスファームや「新潟美少女図鑑」について、藤代さんから「大槌みらい新聞」についてのプレゼン。「新潟美少女図鑑」は、「女の子のメディア」というコンセプトで、「もうけ」に走らず、品を保った冊子を作り続けることで、新潟の「おしゃれコミュニティ」に支持されてきたという話。「新潟のために」とか「地域活性化」というような、大げさなキーワードではなく、そこにあるコミュニティ、そこにいる人達に支持されるコンテンツを作り続けたことで、結果的に「地域メディア」として認知されるようになったという。

この点は、「大槌みらい新聞」も同じ。当初大槌に入った際には、紙とソーシャルを組みあわせた「ハイブリッド型」のメディアということを考えていた。しかし大槌の人々の情報環境を調べた結果、現在は町の人々に通じる紙での情報配信を最優先にする方向に舵を切った。また内容も、硬軟とりまぜつつ、文体などディテールにもこだわって、メディアを失った街で、人々に支持される新しいメディア作りを目指しているという。仮設での「お茶っこ」(茶話会)に参加させてもらうことで、少しずつ「よそ者」がコミュニティの理解を得て、実態を知りながら、取材を進めている。また同時に、町の人々の情報発信力を高めて、協力者になってもらうための取り組みも行なっている。

大槌みらい新聞 | 未来のために今日を記録する

お二人のお話に共通するのは、そこにあるコミュニティからスタートしていること。またコミュニティに支持されるために、コンテンツのディテールにかなりこだわりを持って、チューニングしている点も共通していた。新潟のアーリーアダプタを接続し、そこに新しいコミュニティをスタートさせたNSMCも、ある意味コミュニティに根ざしてはいる。しかし、新潟の一般的なネットユーザの実態とは関係ない人たちを、人為的につなげたという点では、やや趣が異なっている。もちろん今の「アーリーアダプタ」コミュニティの存在意義もあるとは思うのだが、一方で、「普通のネットユーザ」「普通の人々」との接点をどのように探していくべきなのかは、NSMCにとって大きな課題だ。その点でも考えさせられる問題提起であった。

コミュニティに根ざしたメディアを作るという意味では、地域SNSも同じ路線なのだが、こちらはうまくいっているとはいえない。実はコミュニティに根ざしたメディアは必要かもしれないが、コミュニティに根ざしたSNSは、そんなに求められてはいないのかもしれないし、何かリアルなコミュニケーションに補完・代替する何かが、足りないのかもしれない。この点も少し問題提起したが、時間切れとなった。

地域メディア関係者からは、営業的な観点からの質問が出た。小さなコミュニティで広告をとって存続させていくのは大変だが、ソーシャルメディアをつかった新しいアプローチの可能性はあるかと。「新潟美少女図鑑」には「スポンサー」という概念はなく、「運営協力」という形をとっていて、ドギツイ広告は載せず、全体のコンテンツの品位を維持しているという。そのため、知名度ほどには儲かってはいないが、そこでの実績から、別のところでの仕事につながっている。この「やせがまん」を地域メディア一般にあてはめるのはちょっと酷な気もするが、一つのヒントにはなっているかもしれない。「大槌みらい新聞」は、このプロジェクトそれ自体への支持によって、Ready forを通じた資金集めに成功している。プロセスを開示しながらファンを作っているという考え方は、コンテンツに値付けする従来のメディアにはなかった発想だろう。もちろんコンテンツをおろそかにしてよいわけではないが、コンテンツの対価としてお金をいただくというモデルだけでは、なかなか先は見えない状況にある。地域メディアについては、プロセスそれ自体の価値に対して、お金が集まる可能性があるのではないかと。もちろん誰もがみんなこのモデルに乗っかれるとは思えないが、これもまた一つのモデルにはなりうるように感じた。

結局「ソーシャルメディア」というツールよりも、コンテンツの作り手や編集者の役割に焦点があたるセッションとなった。最初に紹介したNSMCの活動と、その後のお二人の話を噛み合わせるのはなかなか大変だったが、NSMCの活動に関心を持っていただいた方もいらっしゃったようで、そちらについても成果があったと思う。交流会には遅れていったのだが、上越の方、新潟の方、全国から集まってきた方、いろんな方とお話ができた。

関連のTweetをTogetterにまとめておいた。

くびき野メディフェス 2012分科会「地域メディアとしてのソーシャルメディアの可能性」 – Togetter

情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢2012

情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢 2012、過去最大級の盛り上がりの中終了

10月12−13日開催の「情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢 2012」が終了。参加者の皆さん、講師の皆さん、スタッフの皆さん、それぞれが湯沢を離れて帰宅。興奮冷めやらぬまま、日曜日一日休んで今日から現場復帰という状況。おつかれさまでした。お世話になりました。

今年は「新しい脅威」というテーマの設定、具体的な講師の依頼に、少し遅れもあったが、結果的に参加者の関心が高い構成になったように思う。湯沢町公民館の座席はほぼ満席状態となり、湯沢ニューオータニホテルで行われたナイトセッション・車座会議も、大盛況であった。自分がこのイベントに関わるようになって以来、もっともたくさんのご参加をいただいたようだ。協賛のお申し出もたくさんいただいた。

情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢2012

残念ながらすべての講演をライブで聞くことはできなかったが、講演者の皆さんにはいずれもすばらしいお話をいただいた。七條麻衣子さんには、プレイベントから始まって三回もお話をお願いし、車座会議も一緒に回して、「ネット安心センター」の非常に興味深い事例を教えてもらったのが大きな収穫であった。大分から来ていただいてとても良かった。また、「自動車のセキュリティ」の日産自動車野村さんのお話も、新しい関心を引き出すことができたのではないか。お二人のご講演の依頼に関わったので、特にほっとしたところ。「共同規制」の生貝直人さんのお話も、大変興味深く、初めて話を聞く人にも、その趣旨がよく伝わったと思う。セキュリティ業界ど真ん中、という方ではない講師の皆さんには、特に大きなプレッシャーであったと思うが、大変興味深いお話をそれぞれしていただいた。1日目最後の「スマートフォン」パネルも、JSSEC西本さんの機転のきいた司会で、すばらしい問題提起、多種多様な報告をまとめあげていただき、夜のセッションに見事につないでいただいた。どうもありがとうございました。

情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢2012 まとめのまとめ – Togetter

運営は各部門ともノウハウが確立され、参加した学生スタッフの動きがよかったこともあり、大きな問題は起きなかった。自分はこれまで関わった経緯もあり、新聞班(イベント参加者に配布する講演内容を紹介した新聞を作成)のお手伝いに回っている時間が長かったが、こちらも例年になくスムーズであった。それでも構成や全体の発行スケジュール調整は大変だったが、学生スタッフも、敬和から参加して二年連続新聞を担当してくれた二ノ宮さんをはじめ、それぞれ主体的に取り組んでくれたので、うまく回っていたように思う。直接取材にいく時間はなかったが、スタッフの間で評判になっていた人参亭の記事を作成したところ、これがヒット、二日目のお昼に人参亭の写真がFacebookなどにアップされ始め、取材した学生たちも大喜びであった。

とんかつ人参亭 – 越後湯沢/とんかつ [食べログ]

越後湯沢 とんかつの人参亭|新潟県湯沢町

新しいメンバーからの提案から始まった企画もうまくいった。運営に携わる人の数が増え、月一回の例会に集まれない人たちもいるので、いろいろ新しい企画を動かしながら、新旧世代の意識を合わせるのは大変ではあるのだが、よい提案は積極的に取り入れるという柔軟さを持って、さらに盛り上がるワークショップを作って行きたいと思う。自分自身、「セキュリティ業界ど真ん中」の人間ではないが、「運営のど真ん中」を二年やらせていたいただき、実力のある実行委員に恵まれ、いろいろ勉強させてもらっている。今年のような盛り上がりが続くならば、今後もワークショップはより強い関心をひきつけて、さらに提言力・発信力のあるイベントに、育っていくように思う。

情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢

情報セキュリティ・ワークショップ in 越後湯沢

「大槌みらい新聞」、創刊準備号が発行された

「NewsLab♡おおつち」の大槌みらい新聞。創刊準備号が発行された。

大槌みらい新聞 | 未来のために今日を記録する

このプロジェクトは、情報発信による地域支援プロジェクト。東日本大震災で地元新聞「岩手東海新聞」が廃刊した岩手県大槌町で、地域メディアの立ち上げと、住民向けの発信力強化のワークショップなどを実施する。実施しているのは、日本ジャーナリスト教育センターNPO法人ボランティアインフォ。大槌町や地元NPO、商店街の協力を得て運営している。

今回発行された創刊号では、夏の甲子園の始球式で捕手をつとめた大槌高校3年生の金野利也さんのインタビューがトップ記事になっている。未来への希望を感じさせる明るい紙面構成だ。

「本当に幸せな瞬間でした」甲子園の始球式で捕手 大槌高3年金野利也さん | 大槌みらい新聞

編集部は、元茨城新聞の松本裕樹さんがリードし、学生インターンが現場で取材活動している。学生インターンの募集には、多くの学生からの応募があったようだ。拠点となっているのは、ボランティア宿泊施設「大槌きらりベース」。大槌北小学校の施設内。小学校の校庭に仮設商店街「大槌福幸きらり昇天がい」がオープンしており、これに隣接した宿泊施設内に間借りしている。地域メディアが失われた町で、一からメディアを作り上げていくという経験は、学生にとっても(いや学生でなくとも)、非常に貴重な経験になるはずだし、地域にとっても非常に重要な仕事だ。新聞は紙で地元に配布すると共に、ウェブでも公開される。紙かネットかという話ではなく、地元の人のためのメディアであるとともに、忘れ去られていく被災地の「今」を、外の人たちに伝えていく重要なメディアとなるだろう。

「NewsLab♡おおつち」のFacebookページでは、取材中の情報も掲載するなど、これからの展開を予測させるような作りになっており、リソースに限りがある(と思われる)プロジェクトなのに、ウェブの利用の仕方は新しいメディアのあり方を予感させる斬新なスタイルだ。

NewsLabおおつち

8月18日には、東京都内でJCEJ主催のワークショップが予定されている。

ワークショップ「みんなで考える、東京から被災地大槌へ伝わるニュース」を開催します。 – 日本ジャーナリスト教育センター / Japan Center of Education for Journalist

また、クラウドファンディングの「Ready for」において、目標金額150万円の支援募集も行われている。

津波被害で「沈黙した町」岩手県大槌に地域メディアを創る(松本 裕樹)創刊準備号発行しサイトも開設 – READYFOR?

以下はIT Proの記事。

ニュース – 被災地の情報をWeb・ソーシャル・紙で発信する「NewsLabおおつち」が始動:ITpro

20120516

敬和読書同好会

敬和学園大学でも読書同好会があるというので、今日メンバーの写真が公開された。今年新しいサークルとしてスタートしたらしい。たぶん以前にも存在していたのだと思うが、新しく立ちあげられたということだろう。

20120516

本を読むという営みは、それ自体個人で行われるものであるが、同じ分野の本を読む人たちのグループが、多重に編成されていくというのは、大学生活を確実に豊かにしてくれるはず。このサークルの活動は、もっと評価されるべきだし、情報の発信もしていってほしいと思う。

ちなみに僕のゼミは今学期、各学年ともに藤代裕之「発信力の鍛え方」を読んでいる。3年生はコグレマサト・するぷの「必ず結果が出るブログ運営テクニック100 プロ・ブロガーが教える“俺メディア”の極意」も、並行して読み始めた。ゼミはオープンなので、このテーマで勉強してみたいという人は、ぜひ参加してほしい。

ゼミの学生が、まずはネットの使い手として一人前となり、さらに発信力を備えたブロガーになるところまで、育っていってほしいものだと思う。

本を読むという営みを学生の自主的な団体がサポートしようというのは、大学のゼミがこうした需要に応えきれていないということかもしれないが、学生同士が集まって、ああでもないこうでもないと語っているのだとすれば、きわめて健全なこと。こうした学生たちの活動からフィードバックを受けて、大学教育の中身が変わっていってもいいだろうし、逆に大学教育が自主的に読む題材を提供してもいいんじゃないかと思う。かつて、ゼミで勉強したのをきっかけに、法学部なのにマックス・ヴェーバーやニーチェを友人と読んでいたのを思い出した。