タグ別アーカイブ: 朝日新聞

新潟出身の漫画家が埼玉をおちょくるマンガ「翔んで埼玉」

新潟出身の漫画家魔夜峰央さんが、1986年に描いたマンガ「翔んで埼玉」が話題だという。埼玉の大学でも授業を担当している自分としても、ぜひネタとして(?)勉強しておこうと思い、早速買って読んでみた。爆笑しながらあっという間に読んでしまった。

新潟出身の漫画家魔夜峰央さんが、1986年に描いたマンガ「翔んで埼玉」が話題だという。埼玉の大学でも授業を担当している自分としても、ぜひネタとして(?)勉強しておこうと思い、早速買って読んでみた。爆笑しながらあっという間に読んでしまった。

表紙には「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ!」とかなり過激。ほかにも「サイタマラリヤ」「埼玉狩り」など、いや「架空」とはいいながら、これ大丈夫か?という表現が満載だ。昨今の世論は、こういう「笑い」を許さないような気がするのだが、「80年代に描かれたもの」ということでセーフということか。

実はこの復刻版が発売になる前に、ネット上でこの作品が話題になり、中古価格が跳ね上がっていたのだそう。

舞台となっている埼玉もノリノリ(?)のようで、新所沢パルコでは、「翔んで埼玉祭」を開催する。

渋谷パルコに『翔んで埼玉』の巨大看板が出現!「新所沢パルコ」から異例のオファーで、大規模コラボレーションが実現!|株式会社 宝島社のプレスリリース

 また、埼玉県の所沢市、行田市、飯能市の3市長から応援コメントをいただいたほか、上田知事からは「悪名は無名に勝る」といったコメントを寄せられるなど、県内自治体も歓迎ムードに沸いています。さらには、「一緒に新所沢を盛り上げてほしい」との新所沢パルコからのオファーを受け、異例のコラボレーションが実現。“翔んで埼玉祭”と銘打ち、2016年4月28日~5月8日の期間、コラボレーションしたポスターや看板、交通広告、新聞広告の実施、渋谷パルコpart.1 横にも巨大看板が出現するほか、魔夜さんのトークショー&サイン会などのイベントを開催するなど、県民の懐の深さを表しています。

内容は「差別された埼玉県民の逆襲」とでもいうべきもので、逆襲が成功したのか失敗したのかなど、話は完結していないのだが、まあ完結することが重要な内容ではない。80年代の世論の中にあった、「ネタとしての埼玉」を徹底してギャグにしているところがポイントで、それは今でも多くの人達に共有されているところなのだろう。同様に茨城もさらに「下層」の人々として描かれている。ただ当時はほとんど話題にならずに終わった作品なのだそうで、こういうニッチなものが爆発させるには、ソーシャルメディアの口コミが必要だったということなのだろう。

ところで魔夜峰央さんは、新潟出身の漫画家の代表格の一人。漫画の街を自称する新潟市としては、ぜひ新潟も話題にして欲しいところなのだけど、さて、埼玉同様に新潟をおちょくるような内容を描くことはあるのだろうか。新潟については、以下の記事で言及されている。

魔夜峰央さんが語る『翔んで埼玉』未完の本当の理由 〈dot.〉|dot.ドット 朝日新聞出版

――ご出身の新潟県はおちょくっていませんが、どんな県民性を感じていますか?

新潟はとにかく一年中曇っているんですよ。雲一つない青空というのは、所沢に引っ越して生まれて初めて見たような気がします。新潟は大きくてすてきな都市ですが、一年中暗い感じなので、やはり県民性も若干重いんじゃないかなと思いますね。だから下手に新潟をおちょくったりしたら、どわぁ~ん、じゅわぁ~ん、とね……。決してガーガー文句は言わないでしょうけれど、黙って五寸くぎでわら人形を打ってくるんじゃないかと思います(笑)

自分も新潟に来て10年近くたち、学生をはじめ、「ガーガー文句は言わない」人たちと長らく付き合ってきたので、おそらくその間にいくつもの「五寸くぎをわら人形」に打たれてきたのではないか。そんな気分になった。

ともあれ当時、首都圏の中でのおちょくり合いは、たしかに東京発メデイアにはあふれていたが、首都圏の外にある自分たちは、そういうものとは全く関係ないところにいた。こうした首都圏の中でのからかいを遥かに超えた田舎で生活している中では、たとえば青森の人々だと、吉幾三の「おら東京さ行くだ」にあらわれているように、田舎っぷりをむしろ自虐的にアピールしているようなところもあった(あるいは、そのようなアピールする一部勢力を、苦々しく思っている青森県民もいたかもしれない)。

よく作品の中を見ると、一箇所だけ「新潟県人はいいのか」というくだりがあるほか、巻末のコラムでは「裏日本随一の大都会、新潟」という表現が出てきている。「首都圏の中でのおちょくりあいをギャグ化する新潟県人」というおかしさを、魔夜さん自身も感じていたようにも読める。

トンネルを抜けた先にある「裏日本随一の大都会」も、首都圏とは異なる異質な「惑星」として、作品になりそうだが、「どわぁ~ん、じゅわぁ~ん」な体質なので、おそろしくておちょくれないかもしれない。

新潟観光の「眠れる獅子」、佐渡は変われるか?:佐渡市が「観光」「広報」の戦略官を採用

4月から佐渡市が採用した、「観光」と「広報」の戦略官について、朝日新聞がインタビューを行っています。
この件は一度別のところでも書いているのですが、インタビューが出たので、あらためてYahoo!個人にも書いてみることにします。

新潟ソーシャル時評:湯沢の南雲純子さんが佐渡の観光戦略官に | ICHINOHE Blog

佐渡市が4月、新たな非常勤特別職「戦略官」を設けた。全国的に知名度の高い観光地でありながら、来客は落ち込むばかり。島のPRも上手とは言い難い。市は民間で10年以上の職歴を持つ女性2人を戦略官に任命し、佐渡の振興に期待をかける。

新潟)佐渡市戦略官登場 島外女性2人が描く佐渡再興:朝日新聞デジタル

新潟は観光地として大きな可能性を秘めながら、地味さをなかなか払拭できていないということは、以前も書きました。

観光地としての新潟は「地味さ」を解消できるか(一戸信哉) – 個人 – Yahoo!ニュース

新潟県内はみな、似たような状況にあるのですが、その中でも特に、大きな潜在的可能性を秘めつつも、観光客の落ち込みに苦しんでいる「眠れる獅子」として、佐渡を挙げることができます。世界遺産をめざす佐渡金銀山など鉱山遺跡をはじめ、自然も文化も豊かな場所なのですが、残念ながら新潟県内での認知度もさほど高くなく(修学旅行で金山の蝋人形を見て、それ以外を知らない人も多いようです)、県外からのアクセスも良いとは言いがたいです。団体旅行中心の集客からうまく脱却できなかったのが、落ち込みの原因と指摘する声も聞きます。記事の中でも、「佐渡島の観光客は1991年の121万人をピークに2011年には53万人に減っている」としています。

そこに報酬1日5万円×月8日の特別職を採用して、テコ入れをしようというのが、今回の佐渡市の試みです。実際、募集の段階で、私の周りでも、ソーシャルメディアを介して話題になりました。記事を見ると、佐渡の中でも賛否両論がある中、最終的に甲斐市長が決断したということのようです。

新たな特別職導入には、市議会から「月8日間ではなく常勤が良いのではないか」「報酬1日5万円の費用対効果はどうか」といった疑義もあった。だが、甲斐市長は戦略官着任の記者会見で「(導入は)私が決めた。佐渡には素晴らしいものがあるのに戦略がない。2人には大変期待している」と話した。

新潟)佐渡市戦略官登場 島外女性2人が描く佐渡再興:朝日新聞デジタル

外から戦略官を採用するということですから、地元には「お手並み拝見」という空気もあることでしょう。実は、発表直前の3月末に知ったのですが、観光戦略官は、越後湯沢でご縁のあった南雲純子さんでした。新潟県湯沢町を拠点に、リクルートで湯沢観光の仕事をされていたのですが、私が大会委員長として関わっている[http://www.anisec.jp/yuzawa/ 情報セキュリティ・ワークショップ in 越後湯沢 ]の中で、地元との交流イベントの企画を、数年間一緒にやらせていただきました。

彼女の視点も、個人向けへのシフトという点に注がれています。

――佐渡観光の弱点は

 素晴らしいものがありすぎて情報が整理できていない。個人旅行のプランがつくりづらく、交通の便がいい定番コースを選びがちだ。一般的に観光施設に行く客は「1度でいい」となるので、趣味や興味を軸にしてリピーターを増やす。

 季節変動も大きい。オフシーズンを短くし、ピークとオフの間の「ショルダー期」にも力を入れる。佐渡なら6、7、9、10月がポイントだ。

――なぜ佐渡は自ら弱点を克服できなかったのか

 旅行会社がパッケージを組んで団体客を送り込んできた。船賃からも、その方が安い。だから個人客の対応が遅れた。市民も観光事業者がやればいい、と思われていたのではないか。

――何から着手するか

 ワークショップを開き、観光素材の棚卸し。それをエリアや興味別などに整理。そしてターゲットを想定する。仕事ばかりで会話のない東京在住の父と小学5年息子と、仕事に疲れた新潟市の30代独身女性ではおすすめルートは違う。トイレ整備も必要。佐渡は悩みや不安を抱えている色々な人を楽しませる力がある。観光素材を磨きあげたい。

新潟)佐渡市戦略官登場 島外女性2人が描く佐渡再興:朝日新聞デジタル

すでに南雲さんは、 佐渡旅(sadotabi)というブログをスタートさせていて、佐渡の知られざるおもしろスポットの紹介記事や、知っている場所だけど見る目が変わる紹介記事を、1日1本のペースで書かれています。彼女のいう「磨きあげ」の一環でしょう。「トイレ整備」の話が出てきますが、ブログを作って広報するのは彼女が孤軍奮闘すればできるのですが、観光に必要なインフラ整備には、関係部署の協力が不可欠。市長肝いりの戦略官とはいっても、実際どこまで後ろ盾できるのか。新潟大学の田村先生が「採用側の行政は戦略官の良さを引き出し、受け入れる態勢があるか。」という指摘をしています。試されるのは、戦略官本人の力だけではなく、地元の覚悟ということになるでしょう。

ブログでの情報発信は、すでに興味を持っている人が、さらに深堀りしようとしてたどり着く場所です。この点は、多くの人々の生活空間になっている都会とは大きく異なり、いくらいい記事を書いていても、全く佐渡に興味のない人は、なかなかこのページにたどり着くことはないのでしょう。

その意味では、広報戦略官の田中雅子さんの働きも合わせて、佐渡そのものへの関心をどのように高めるかも、大きな課題になると思います。

私も一昨年の夏、ゼミの学生たちとともに、1泊2日で佐渡を一周しました。一周200キロ余り、実際にはあちこち寄ったのでもう少し距離は走っているのですが、佐渡の広さを実感する旅でした。学生たちがゼミ合宿のタイトル(?)を「のへさど」(ゼミ名である私の名前をもじった)として、ダイジェスト動画を作成してくれました。夏の佐渡の雰囲気を感じてもらえるかと思います(「ダイジェスト版」を作ったところで満足してしまい、完成版は公開されていません)。

2日目の午後になって、一部の学生が「吉野家食べたいよね」と言い出しました。自然豊かな佐渡にも、ファーストフードやチェーン店のようなものも一部あったと思いますが、なにせ広いですから、場所によっては簡単に行ける場所にあるわけではないのです。ファーストフードに飼い慣らされてしまった学生の様子に半ば呆れつつも、一方でこうした均一化された食習慣に対応できないのは、離島にとっては大きなハンデなのだろうと感じました。その一方で、均一化された食習慣に慣らされた地域に暮らしている立場からすれば、そうではない佐渡には、大きな魅力があるようにも見えます。

このギャップをどのようにとらえて、それを埋めながら、観光を含めて、「眠れる獅子」佐渡の魅力を発信していくのか。二人の戦略官は定期的に島外から通って仕事をするそうですが、「よそもの」として仕事に、今後も期待して見ていきたいと思います。

(Yahoo!ニュース個人掲載記事を転載)

対話しない公式アカウントは必要か:新潟県のSNS運用指針作成から

読売新聞によると、新潟県がSNS運用指針を作成するという。

Narazawa Shrine Festival, Iiyama, Nagano

新潟県、SNS運用指針作成へ…「炎上」防ぐ : ニュース : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

新潟県は、部局や県職員がインターネット上のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を使用する際の運用指針を作成する。組織として発信内容に責任を持つのが狙いで、今夏中にも庁内に周知徹底する。

 指針には、▽発信は庁内の部や課が主体となって行う▽発信内容は部や課で決める――ことなどが盛り込まれる予定で、県職員の勝手な運用や不用意な発信によってネット上のツイッターやフェイスブック(FB)などに批判が殺到する「炎上」や、県のイメージ低下などを未然に防ぐ。

はっきりとは書いていないが、文脈からすると、いわゆる「公式アカウント」「公式Facebookページ」の運用に関することのようだ。復興庁職員のTweet問題から、個人の発信を規制するという話になっていないのであれば、ひとまずは安心。しかし炎上を防ぐという観点からは、個人アカウントの動きも気になるだろう。

さて「公式」についてだが、「県職員の勝手な運用や不用意な発信」を防ぐため、「発信は庁内の部や課が主体となって行う」「発信内容は部や課で決める」といった指針を定めるようだ。たしかに担当者が1人で、本人の独断に全てをゆだねてしまうのはリスクが有るとは思う。ただ、それもまた、実効性があるかどうかはなんともいえない。というのも、情熱を持って、同じテンションでソーシャルメディアに取り組める人が、それぞれの部署に複数もいるとは、考えにくいからだ。もしそういう人が複数名用意できるのであれば、もっと利用が進んでいるような気もする。

ともあれ、「発信内容は部や課で決める」というのは、書き込む内容をすべて、部や課の単位で事前承認するということを意味するのだろうか?おそらく報道発表のようなものは、こうした形になっているのかもしれないが、TwitterやFacebookのようなメディアでもそれをやるのだろうか。やれないことはないだろうが、そこまで規制してしまうと、そもそもやる意味が薄れるように思う。過去に外務省のアカウントが、フィンランド大使館とうまく対話ができず、実はいちいち上司の許可が必要だったという話題があった。

朝日新聞デジタル:つぶやき交流、質問ごとに上司の許可 外務省、2問で完 – 政治

対話できないのであれば、通常のウェブページとあまり違いはないので、無理にソーシャルメディアを活用する必要はないのだが、対話するのであれば、いちいち「部や課で決め」てはいられない。ここに公式ソーシャルメディアの難しさがあるとは思うのだが、この問題を組織としてクリアする気がなく、「すべて組織的に決定してから発言する」というのでは、うまく運用することは難しいだろう。対話をしない公式アカウントは、よっぽどありがたい情報を提供してくれるのでなければ、決して支持されないと思う。現場に任せつつ統制も怠らない、という、絶妙なバランスを、きちんと考えるべきだ。Facebookページであれば、いちいち全部のコメントにはこたえないが、よいコメントにはいいねをおすとか、簡単なものには担当者が「電話応対」と同じようにどんどん答えていくというぐらいは、必要になるだろう。もちろん難しい問題については、組織的に対応できるようにしたほうがよい(組織内の調整をメールでやるのでは間に合わないので、即時性のあるメッセージングサービスやチャットは必要になるように思うが、、、ダメなんだろうなあ)。

おそらくこれは記者が想像して補完したのだと思うが、以下の様な記述もある。

ただ、今年5月、県村上地域振興局が山形県境の山「日本国にほんこく」(555メートル)の登頂者に記念の「日本国征服証明書」の発行を企画したところ、ネット上で「不適切だ」などと批判が広まり、同局が「登頂証明書」に急きょ名称変更するなど、ネット上では思わぬ批判が一気に広がる恐れがある。

この件を、村上地域振興局がソーシャルメディアで拡散したのかどうかは知らないが、これは「不用意な発言」の問題ではなく、「日本国征服証明書」の発行するという「企画」に対して向けられた批判だろう。こうした批判をうけないために、「発信内容は部や課で決める」というのであれば、批判されそうなことをソーシャルメディアでは発表しない、ということになってしまう。実際にはこの件は、ネット上ならばそんなに反対は強まらないような気がするので、ネットに拡散したほうがよかったのかもしれない。電話で批判するような人が出てきても、Facebookだとまた違う反応があったりして、担当者はむしろ励まされることもあるだろう。

個人的には、ソーシャルメディアの運用をコントロールするといっても限界があると思っている。最終的には組織の中で出来る限り信頼出来る対話力のある人を配置し、ある程度のチェックが働くようにした上で、運用していくよりほかないだろう。

2/17ソーシャルメディア・デジタルジャーナリズム合同研究会を開催

昨年末にスタートした、情報ネットワーク法学会のソーシャルメディア研究会。私が主査の仕事をさせていただくことになったこの研究会と、上智大学橋場先生から藤代裕之さんに主査がバトンタッチされた、デジタルジャーナリズム研究会が、2月17日に合同で研究会を開催する。

ソーシャルメディア研究会とデジタルジャーナリズム研究会の合同研究会

概要:
WOMマーケティング協議会(WOMJ)ガイドライン委員長である駒沢大学山口浩教授からWOMJガイドライン改訂のポイントを話して頂き、テーマに沿ったディスカッションを行います。第一回目ですので進行などについては当日までに変更があるかもしれません。セミナーではなく討議スタイルで行います。

開催日時:2013年2月17日 14:15~17:30

<スケジュール(予定)>

14時15分 開場
14時30分 開始
17時00分 討議終わり、今後の進め方について
17時30分 終了

<参加資格/費用>

ソーシャルメディアやジャーナリズム、テーマに関心があれば学会員以外でも参加できます。
会場費の負担をお願いします(500円程度を予定)

当日は、WOMマーケティング協議会ガイドライン委員長の山口浩先生から、WOMJガイドライン改訂のポイントについて、解説がある予定だが、山口先生は今週、以下の様な「ステマ」に関するお話をされたようで、Slideshareに資料が公開されている。

また、シノドスにも以下の記事が出ている。

ステルスマーケティングへの「対策」について 山口浩 – SYNODOS JOURNAL(シノドス・ジャーナル) – 朝日新聞社(WEBRONZA)

情報ネットワーク法学会の会員でなくとも、今回の研究会には参加可能。都心での開催で、テーマも法学者限定の話題ではないので、多くの皆さんにご参加いただきたい。お申し込みは、以下のFacebookイベント、または、学会ホームページ掲載のメールアドレスまで。

情報ネットワーク法学会 ソーシャルメディア研究会/デジタルジャーナリズム研究会

NSMC Meme

新潟古町を「まるり絵」で擬人化

学生たちと昨秋から参加している、新潟県立大学関谷先生のプロジェクトが、先週2/6に実証実験を開催、ARを用いた「スマホで古町」というアプリを発表した(2/9付朝日新聞に紹介記事が掲載されているようだ)。このアプリでは、秋からフィールド調査を行った結果形成された、古町5−9番町を擬人化したキャラクターが登場し、その中では、Keiwa Lunch MCのまるりさんの描いた内容が反映されているようだ。残念ながら集中講義期間で、映像制作実習のまっただ中であったため、敬和からは誰も実験に参加できず、成果を見ることはできなかったが。

キャラクターの形成にあたっては、新潟ソーシャルメディアクラブで実施した11月のワークショップの内容が、色濃く反映されている。

「NSMC☓memeで考える『新しい古町像』ワークショップ」を開催しました | Niigata Social Media Club / 新潟ソーシャルメディアクラブ

【擬人化】古町擬人化プロジェクト向けに擬人化案のイラストを描いたよ!個性溢れるキャラが出来上がったよ!【描いてみた】 | まるりわーどぷれす

11月のワークショップでもかなり過激な意見が出ていたし、街を擬人化するといっても、歴史的観点から捉えるか、現状(古町の場合で言えば、衰退)を前提にして捉えるかにより、だいぶその形は違っている。まるりさんの描いたキャラクターは、どちらかといえば後者で、もちろん彼女なりの配慮でマイルドに仕上げられてはいるのだが、無難なものにまとめるのは難しかったはず。その意味で「公認」までの道のりは長そうだ(今のところはアプリ向けの暫定リリース)。おそらくキャラクター設定自体が今後議論の上で一定程度修正され、専門のイラストレータによって作品化するのではないかと思う。

11月に出ていた意見をホワイトボードに書いたもの。しゃべっていた内容はもっと過激だったような気がする。
NSMC Meme

ともあれ、NSMCの議論を踏まえたものであるという点から見ると、まるり絵もまた、ある程度、第三者から見た客観的な視点を反映したもの、といってよいだろう。ここからも二次創作が生まれて、独自のキャラクター化が進展していくというのもまた、よいのではないか。二次創作が生まれるだけのキャラクターのパワーを生み出せるかどうかが、こうした取り組みの非常に重要なポイントになるはずだ。

Moutains of Niigata viewed from Joetsu Shinkansen

上越新幹線、停電でストップ

今日の新潟は、急に大雪となり、通常の生活にも影響が出たが、上越新幹線は9時間にわたって止まったようだ。

Moutains of Niigata viewed from Joetsu Shinkansen

朝日新聞デジタル:上越新幹線、運転再開 33本運休、2.5万人に影響 – 社会

 上越新幹線は同日午前7時40分ごろ、燕三条―新潟駅間で停電が発生。越後湯沢発新潟行きの新幹線下り線「Maxとき481号」が駅間に立ち往生した。
(中略)
 復旧作業のため上越新幹線は燕三条―新潟駅間の上下線で約9時間にわたって運転が見合わせとなり、東京―新潟の区間で33本が運休、18本に遅れがでて、約2万5千人に影響が出た。

新潟県内の電車は、雪や風の影響を受けやすく、冬の在来線の運休は、2005年の特急いなほの脱線事故以降、頻繁に起こっている。しかし上越新幹線については、めったに運休することはなく、「ドル箱の新幹線だけは特別扱いだよね」という本当か嘘かわからない会話が、しばしば交わされている。今日は非常に例外的な日で、この日に移動することになった人たちは、かなり疲弊したことだろう。

新潟市のBRT、新潟交通は青山までの延伸を提案

24日、新潟市はBRT運行について、第一提案権を持つ新潟交通の提案書を公開した。30日、明日まで意見募集を行なっている。

 

新潟市BRT第1期導入区間運行事業者審査委員会 新潟市

この大部の提案書への意見募集をわずか一週間でしめきるのはちょっと早すぎるだろう。意見を聞く気がないだろうと言われても仕方あるまい。実際賛否両論が飛び交っており、あんまり意見を待ちすぎると収集つかないという判断がありそうな状況ではある。ともあれ、とりあえず報道から情報を拾ってみよう。

BRT:バス高速輸送システム、青山まで延伸 新潟交通、市に運行提案 /新潟- 毎日jp(毎日新聞)

市が今年2月に発表した基本方針では第1期導入区間をJR新潟駅−白山駅(中央区)としていたが、同社は区間をさらに延伸させ、距離がほぼ2倍となる新潟駅−青山地区(西区)の運行を提案した。

青山への延伸理由について同社は、白山駅では乗り換えられるバス路線が1路線しかないが、青山周辺は7路線あり、白山駅で乗り換えるよりも青山まで延伸した方が効率的だと説明している。BRT運賃は原則一律200円で、新潟−青山間を約25分で結ぶ。深夜運行も検討する。

一方、BRT導入に伴うバス路線再編計画については、BRTと同じ区間を走るバス路線は15路線(2088便)から4路線(723便)に減らす。一方で、BRTと接続する路線は2路線(170便)から、13路線(1887便)に増やす。

白山で越後線に接続することを想定するよりも、多くのバス路線に接続する青山まで引っ張ろうという考えだ。JRよりもバスを使ってほしいという新潟交通の思惑と見えなくもないが、実際利用者の利便性も高まるのだろう。深夜運行で青山方面までの利便性が増すならば、中心部の飲食店にとっては、追い風になるだろうか。ただ既存路線を廃止するということは、一度BRTで青山まで行って、その先に行くのはそこで乗り換える必要が出てくるので、この辺の使い勝手次第ということか。

新潟交通がBRT運行事業提案書 料金200円、青山まで延伸 – MSN産経ニュース

 提案書によると、BRTの運行時間は25分前後。運行本数は平日で1日282本、土休日で230本で、平日ピーク時の午前7~9時、午後5~7時は1時間15~20本、その他の時間は6~12本、深夜早朝は5、6本を予定する。運賃は200円とし、子供や障害者などは100円に割り引く制度を導入する。

BRTと他のバスとの乗り換え時間はピーク時で5分以内を目指す。新設するBRT駅からバス停までの移動時間が約3分(約300メートル)、バス待ち時間が約2分と設定した。

乗り換え時間は5分以内を「目指す」そうだ。しかし、移動時間が3分、待ち時間が2分。そんなにうまく接続できるのかどうかはちょっと疑問だ。新潟市民にとって乗り換えで300m歩くのはどうか。都内の地下鉄で300mと表示が出ていると「遠いな」と感じるが、新潟市民にとっては大した距離ではないということに鳴るのだろうか。冬の雨風雪の環境下で、外を300m歩くのは正直しんどいだろう。ただ青山については、駐車場が十分確保でき、パーク&ライドでの利用には便利になるそうだ。みんなが素直にBRTに乗り換えてくれるかはちょっと疑問ではあるが、これは良い点だろう。

BRT区間 新潟交通が「青山駅まで」提案 : 新潟 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

朝日新聞デジタル:BRT 新潟駅前―青山で運行-マイタウン新潟

八戸のせんべい汁がB―1ゴールドグランプリに

今日、北九州市で開かれた「B―1グランプリ」で、「八戸せんべい汁研究所」の八戸せんべい汁が、ゴールドグランプリに選ばれた。


by yousukezan

朝日新聞デジタル:B―1ゴールドグランプリに「八戸せんべい汁研究所」 – 社会

「八戸せんべい汁」は煮崩れしない鍋用の特製南部せんべいを、鶏肉やゴボウ、長ネギなどと煮込んだしょうゆベースの鍋料理。同研究所は地元八戸市で開かれた第1回大会から参加し、2回大会以降は2位か3位に入る人気だった。

自分がせんべい汁を初めて食べたのは、小学4年の終わりに、八戸市から三戸郡名川町(現南部町)に引っ越したあとだったと思う。八戸時代は社宅が立ち並ぶ「団地」での生活だったせいもあり、南部地方の文化には疎かったが、三戸郡名川町の剣吉小学校では、南部というか剣吉の文化や風習が強く、最初は大変だったが、楽しい時期を生活を送ることができた。せんべい汁も最初、おそるおそる食べたような気がするが、食べてみると結構美味しかった。子供の味覚なので、地味な汁物が大好物、というわけではなかったが、せんべいを入れるという意外性の割には、違和感なく受け入れられた。

この「意外性」をひたすら追求し、(南部だけではなく全県的に認知される)オール青森ブランドに育てたのが、「八戸せんべい汁研究所」の皆さんということになるのだろう。おめでとうございます。

その後中1の終わりに青森市に引っ越して以来、南部には縁がない(妹が結婚してこの前まで八戸にいたが、遊びに行く前に転勤になった)。当時一緒に遊んでくれた仲間たちに、一度会ってみたいとは思いながら、すでにこの歳になってしまった。神社や児童館で野球や缶けりをしたり、田んぼでスケートやしたり、釣りに行ったり、クワガタをつかまえたり。ひたすら自然の中で遊んでくれた彼らは、今どこでどうしているのだろう。たまにせんべい汁を食べると、その頃のことがふと思い出される。

一度「剣吉フォトウォーク」をやって、かつて遊んだ場所を撮影してまわってみたい。

[rakuten]wakamehonpo:10000658[/rakuten]
[rakuten]wakamehonpo:10000659[/rakuten]
[rakuten]wakamehonpo:10000758[/rakuten]
[rakuten]kiminoya:10000557[/rakuten]

写真アーカイブプロジェクト「新発田アーカイブス」の可能性と課題

今日は3限が終わったあと、新発田市内の新発田学研究センターで行われたイベントへ。新発田で写真のアーカイブプロジェクトを始めようというプロジェクトのイベントで、写真家で敬和学園大学非常勤講師でもある、吉原悠博先生と、学科の同僚である神田より子先生による対談が行われた。ちょうどよいタイミングで、朝日にもこのプロジェクトについての記事がでたところ。

 

朝日新聞デジタル:残せ「写真の記憶」-マイタウン新潟

敬和学園大学の新発田学研究センターは9日、街並みや風景を撮影した古い写真と、当時の思い出といった人々の記憶を一緒に保存する事業を始める。「新発田アーカイブス」と題されたプロジェクトを率いる神田より子教授は「古いモノクロ写真は、当時の空気を鮮やかに再現してくれる。世代を超えて記憶を共有することにつなげたい」と話している。
この事業では、まず新発田市内の商店や寺などから古い写真を借りて、パソコンに画像を入力する。週1回、センターで写真の提供者や撮影した人から思い出を語ってもらう会を開き、学生が話を聞き取って、パソコンに記録。データを蓄積し、検索できるようにする構想が描かれている。

新発田アーカイブス発足 | 写真の町・シバタ 〜写真には人と人を繋げる力がある〜

神田先生から協力要請をいただいたので、どこまでお力になれるかわからないが、とりあえずプロジェクトの様子をうかがおうと、今日出席してみた次第。おおよその様子はわかった。

吉原先生はご自身が経営されている吉原写真館が所蔵しているたくさんの写真があり、これをすでにウェブでも公開されており、また、音とスライドショーを組み合わせた作品も作られている。以前にも拝見したことがあるのだが、今回も少しバージョンアップした作品を見せていただいた。

吉原写真館

今回のプロジェクトはこれを拡張し、町の人々が持っている写真をアーカイブ化し、できればウェブでも公開していこうというもの。会場には、すでに始まっているアーカイブ作業に協力し、スキャン作業を行なっている方や、たくさんの貴重な写真をお持ちになっている方などが集まり、活発に議論がなされた。基本的には、メタ情報を入れて、情報を公開していくことにより、新発田の記録、記憶を掘り起こし、人々の関心を高めていこうというのが、吉原先生の方向性。これに対して、義他のメンバーからは、基本的に前向きなコメントがあった。吉原先生の完成度の高い、完結した作品の世界にとどまらず、不完全な断片を組み合わせたデータベースを、どこまで社会的に有用な共有財産として組み立てていくか、この点が大事になりそうだ。

最終的に、任意団体としての作業ではなく、敬和学園大学がもっと全面に出て、より永続的なアーカイブを責任をもって管理するという立場に立ってほしいし、その方が写真を提供しやすいというコメントもいただいた。これはとてもありがたいご意見であった。

アーカイブの目的としては、コミュニティ内部での記憶の共有がまず第一になるが、これを新発田の外側にどのように発信するかも大事な目的の一つになる。前者についてはまず、プロジェクトメンバーが協力してタグ付けをしていくという作業をし、場合によっては街の人達により広く集まってもらって、「タグ付大会」をしてはどうかという意見が出ていた。あるいは老人福祉施設でワークショップをやるとか。この方向は見えた。この点では皆さんの方向性はかなり一致しており、まず間違いなく盛り上がるワークショップを重ねていくことができると思う。

問題は後者、外への発信だ。個人的にはCreative Commonsライセンスをどこまで採用できるかが、大事なポイントになると感じている。ただ、今日参加者の皆さんのお話をうかがっていると、法律論以前に、狭いコミュニティで、写真の提供者があとでそれを咎められるといった事態や、その他さまざまなトラブルを懸念する声もあり、そう簡単には行かなさそうだ。今日のところはきちんと正確な情報を、被写体や撮影者の立場を踏まえつつ入力していくということで落ち着いた。本来はメタ情報の正確性が保たれたとしても、デジタルデータとしての写真が自由に利用されてしまう可能性は排除できないので、その意味ではむしろ、CCライセンスを採用して、利用条件を明記する(その上で、条件に従って利用してもらう)のが、前向きな解決策でもあり、「写真の街」のアピールにつながるはず。実際このブログ記事でも、利用条件が明記された写真を、様式に従って紹介すれば、何倍にもインパクトが増すわけだ。ただそうはいっても、果たしてどこまで提供者から賛同を得られるかというところ。デフォルトをどのようにするか、提供者からどのように確認をとるか、どのような説明ならば受け入れやすいか。枝葉末節のように見えて、そこに非常に重要な部分がありそうな気がする。

写真の町・シバタ 〜写真には人と人を繋げる力がある〜

自分自身がこの枠組でどこまでお役に立てるかわからないが、片足程度には足を踏み入れてお手伝いすることを約束し、少し予定を延長して話が続いている会場をあとにした。

Anonymous is Friendly?

Anonymous, 「霞が関」を攻撃するつもりで「霞ヶ浦」を攻撃(?)

昨日からAnonymous(アノニマス)により、日本の政府機関(?)に攻撃が加えられて、いくつかのウェブサーバに障害が発生している。財務省、裁判所と並び、早くから攻撃の対象とされたのが、霞ヶ浦河川事務所。今回の攻撃は、先般の「ダウンロード刑罰化」を盛り込んだ著作権法改正に抗議するもので、対象に司法機関である裁判所が入っているなど、もともと攻撃対象がおかしいのでは?という意見もあるのだが、ともかく広範に攻撃しようということで、地方出先機関の河川事務所までも攻撃されている。

Anonymous is Friendly?

by liryon

と思ったのだが。

[黒歴史] 凄腕ハッカー集団アノニマス 霞が関と霞ヶ浦を間違えハッキング – NAVER まとめ

今日になって、実は「霞ヶ関」と「霞ヶ浦」を間違えていたのではないかというのが話題に。上のNaverまとめでは、以下のような発言が紹介されている。

AnonOps web chat (Anonymousのサイトのチャット)より : [黒歴史] 凄腕ハッカー集団アノニマス 霞が関と霞ヶ浦を間違えハッキング – NAVER まとめ

[21:57] my friend has a question that is anon was mistaken about Kasumi-gaura http://www.kasumi.ktr.mlit.go.jp/ and Kasumi-gaseki
[21:58] <&Juzzy> What do you mean Anon was mistaken?
[21:58] tell me about kasumi

「何かkasumi-gasekiと標的間違ってるって指摘されたんだけど」
「え・・・?どういうこと?」

サイバー攻撃被害相次ぐ「アノニマス」か NHKニュース

政府系サイトに攻撃相次ぐ 「アノニマス」犯行か : J-CASTニュース

朝日新聞デジタル:財務省のサイト改ざん アノニマスが攻撃予告 – 社会

アノニマスが日本にサイバー攻撃か、財務省HPなど被害相次ぐ | Reuters