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屠畜という営みを素直に受け止められる映画「ある精肉店のはなし」

先週末、埼玉での授業が終わった後、東中野へ移動、ポレポレ東中野で「ある精肉店のはなし」を見てきた。上京して最初に住んだのが新宿区の落合斎場の近くで、東中野駅から10分位だった。新宿駅に出るのによく使ったこの駅近くには、24時間営業のモスバーガーが山手線沿いにあり、よく夜中に勉強するのに使ったし、食事もしたし、オウム真理教の選挙運動にも遭遇した。しかし今はもう、今の東中野駅前には、当時を思わせるものはほとんど残っていなかった(山手通りを渡った先の商店街には、まだ何か残っているような気もしたけれど、当時あまり行った記憶がない)。

ある精肉店のはなし

映画は大阪府貝塚市の精肉店「肉の北出」を描いたドキュメンタリー。親の代から肉屋を営む北出兄弟とその家族の実像に迫ったものだ。北出さんは、単に肉を売っているだけではなく、自ら牛を飼育し、これを近所の屠畜場で処理して一頭まるごと食肉として売っている。この昔からの一連の営みは、市営の食肉処理場の閉鎖に伴い、途絶えることになった。最後の屠畜が行われる日の様子も、映像に収められている。

牛が屠殺されるシーンも、それらが肉になっていくシーンもすべて出てくる映画で、最初はかなり「構えて」見に行ったのだが、実際の印象は全く違っていた。「牛を割る」という行為は、昔から被差別部落の人々の仕事とされ、それ以外の人々は、「屠った動物の肉を食べている」という感覚を、どこかで隠して生きてきた。現在はYoutubeでも屠畜の現場は映像として流れていて、「流れ作業」で動物が殺されるシーンが、多数紹介されている。その多くは「流れ作業」で動物が殺されていくことへの批判的な意味合いが込められているのだが、この映画の映像を見るとあきらかに違う印象を持つ(少なくとも自分にとってはそうだった)。人間が生きていく上で避けては通れない、他の生き物の「いのちをいただく」という行為に対して、避けることなくきちんと向きあおうという気持ちにさせられた。そう思わせてくれたのは、長らく向き合ってきた屠畜や精肉店の営みについての北出家の皆さんの語り口、あるいは、その気持を見事に映像にのせることに成功したこの作品の力ということになるのだろう。

以下のインタビュー映像の中で、纐纈あや監督が「上映後、お肉を食べたくなったいうお客さんがいてうれしかった」と語っている。自分自身も、食肉を嫌悪するような気持ちは全く起こらず、むしろおいしい焼肉屋でも行きたい気分になった(内臓の処理過程を見て、ホルモン焼きも食べたくなったぐらいだ)。肉好きを自称する皆さんに、むしろ見てもらいたい映画だ。

映画は被差別部落、部落解放運動の話も、避けることなく切り込んでいる。青森生まれで、(実はなかったわけではないのだが)あまり馴染みのなかった自分にとって、部落差別問題はどのように触れていいのかもよくわからない問題なのだが、結婚において問題が起きていないのかとか、この地域の祭りで太鼓を使わないのは藩から禁じられていたという説があるなど、具体的な表現がいくつか出てきて、なんともいえないざわざわとした気持ちにさせられた。ネットでなんでもわかるこの時代に、お店・家族まるごと映画に登場するということが、どれぐらいの覚悟を要するのかは、想像するしかない。ひょっとすると、部落解放運動に長らく関わってきた北出兄弟だからこそ、その意義を受け止めて、あえて登場したということなのかもしれない。また部落差別をめぐる現状もまた、いろいろ変化しているということもあるように感じた。とはいえ、この点もまた、映像では「からっと」描いていて、むしろ部落差別の現状について、少し勉強してみようかなという気持ちにさせられた。

今後の上映日程はこちらに。東京、大阪が現在上映中で、今後名古屋、神戸、福岡、京都、札幌、広島、長野、静岡まで決まっているようだ。新潟でもシネ・ウインドでの上映を期待したいところ。

上映劇場情報 – ある精肉店のはなし

こちらに貝塚での屠畜を見学した時の様子が、ブログで紹介されていた。
貝塚市の屠場に行ってきました。

台湾の「日本語世代」の人生に迫るドキュメンタリー映画「台湾アイデンティティー」

「台湾アイデンティティー」、新潟シネ・ウインドでの上映最終日に、見てきた。冒頭のシーンは、数年前に訪れた、阿里山の風景から始まった。奮起湖駅で買った弁当の味が思い出されたが、もちろんこの映画は「旅番組」や「グルメ番組」ではなく、日本統治下をいきた「日本語世代」の人生を描いたドキュメンタリー。派手さはないが、とてもよい映画であった。

台湾アイデンティティー

ドキュメンタリー映画『台湾アイデンティティー』

1895年(明治28年)から1945年(昭和20年)までの半世紀、日本の統治下にあった台湾で日本語教育を受けた「日本語世代」といわれる老人たち。本作は舞台を台湾、ジャカルタ、そして横浜へ移しながら、市井の老人たちの人生に寄り添います。日本の敗戦で「日本人になれなかった」と言う人、台湾に帰れなかった人、シベリア抑留のおかげで二二八事件に巻き込まれずに済んだと笑う人、白色テロによって父親を奪われた人、青春の8年間を監獄で過ごさねばならなかった人、「本当の民主主義とは」を子供たちに伝え続けた人。第二次世界大戦、二二八事件、白色テロという歴史のうねりによって人生を歩み直さなくてはならなかった彼らが自らの体験を語るとき、私たちに問いかけることとはーー。

台湾は食べ物がおいしい、台湾は「親日」。若い世代を中心に、多くの日本人の台湾に関する認識はそこまでだろう。あるいは、多少歴史の知識があったとしても、台湾のことを語ると中台関係の影響もあり、イデオロギー的な要素が入りがち。興味があっても語りにくいというところもある。

しかし映画に出てくる、台湾の「日本語世代」の生の声に耳を傾けてみると、日本の文脈での「右」とか「左」という立場からは、この問題は見えてこないように思う。台湾の「日本語世代」が、日本統治のことを悪く言わないのは、その後の白色テロの時代がひどかったからともいえるし、事情はもっと複雑なのだ。監督の酒井充子さんは、インタビューでこんなことを言っている。

INTERVIEW 『台湾アイデンティティー』監督に訊く、台湾の「日本語世代」と考える日台関係  « WIRED.jp

──取材を通して日本に対する恨み言は聞かれませんでしたか?

それが言わない、だから切ないんです。「日本人になれなかった」という彼は、日本時代を批判する視線をもち合わせていないんです。「日本人になりたかった」自分のまま、ずっと戦後を生きてきました。当時の日本による教育が純粋培養的に保たれているんです。そこが本当に切ないですね。ただし、日本がよかったわけではないんです。「日本時代のほうがよかった」と、思わなければならない時代があったということです。

──日本では東日本大震災後の、台湾からの大規模な義援金などの影響もあり、台湾を「親日」とくくる見方があります。中国や韓国との関係が悪化しているいま、相対的に台湾をもち上げている印象を受けます。

日本人はわきまえてほしいです。台湾に生まれた彼らが、なぜインドネシアや日本にいるのかを、考えてほしいのです。それは日本抜きには考えられないこと。わたしは日本人に、台湾という国を中国や韓国と比較せずに見てもらいたいのです。

台湾には日本統治時代があり、あの時代を背負って生きてきた人たちが、いまも住んでいます。「何となく親日な感じがする」ではなく、日本統治時代があって、台湾のいまがあるのです。日本人にはそれを知ったうえで台湾と向き合ってほしい。そう切に願います。

映画の中で、李登輝さんがかつて語った「台湾人に生まれた悲哀」というフレーズが出てきた。結局台湾人は、いまだに自分たちの政府や国を持つことができなかったということなのだが、その「悲哀」というフレーズの意味は、この世代の「生き様」をきいてみると、非常によく分かる。台湾独立派としての立場を鮮明にする人、独立運動に当初から懐疑的だった人、残留日本兵としてインドネシア独立のために戦った人、それぞれの人生に「悲哀」が反映されていた。
一方、現実に報道されている、台湾独立の是非という「大文字言葉」の文脈では、高齢の台湾人たちのこの「気持ち」はよく見えない。さらに中国の人たちと話してみると、彼らは「一つの中国」を当然の事として考えているので、政治的な文脈を離れて、こうした台湾の人々の独自のアイデンティティーを、理解するのは難しいように感じる。

日中国交正常化以後、台湾問題に日本政府は関与しない立場にあるし、メディアでも台湾の歴史が語られることは少ない。しかしこの映画は、難しい政治的文脈を離れて、まずは激動の時代を「日本語世代」の人生を振り返り、何が起きたのか、人々はどう生きたのかを知ることを可能にしている。日本人が今後の台湾との関係(あるいは台湾の人々との付き合い方)を考える、非常に貴重なドキュメンタリー映像と言えるだろう。

酒井さんの前作「台湾人生」は、すでにDVD化されているので、今度見てみようと思う。

弘前市制作の短編映画『りんごのうかの少女』、予告編を公開

弘前のご当地アイドルりんご娘のメンバーが主演する短編映画「りんごのうかの少女」の予告編が、Facebookページで公開されていた。

短編映画『りんごのうかの少女』作品概要

「地元ならではの視点で弘前の魅力を伝えることができる映像作品を制作することで、具体的な弘前のイメージを人々に伝え、弘前PR活動の一層の促進と魅力発信に繋げる」ことを目的に弘前市役所若手職員による職員提案型の政策研究事業の一環として制作された短編映画。

映画そのものは2012年10月に「公開」されているが、現在は、弘前市広聴広報課からDVDを貸し出している。市内及び近郊に限るそうなので、新潟在住の自分が全編を見るのは難しそうだ。おそらく、少しずつ全国各地での上映を狙っているのではないかと思うが、短編映画という性格からも、苦労しているのではないかと思う。映画製作の趣旨目的からすれば、ストリーミング方式で無料でネット上映をするなどの方法をとったほうが、「弘前PR活動の一層の促進と魅力発信」にはなったように思う。

予告編を見る限りでは、「弘前PR活動の一層の促進と魅力発信」とはいいつつも、青森県の若者をとりまくリアルな現実に迫っているようで、決して「青森っていいよね!」という広報一色のドラマにはなっていない。その一方で、りんご畑の中を走る軽トラとか、岩木山とか、地元の風景を美しく切り取ることには成功しているようだ。

ひょっとすると、「PR活動や魅力発信」というよりも、地元の人達が誇りに思える弘前を映像化したということにこそ、この短編映画のもっとも重要な意義があるのかもしれない。市民が口コミで広げながら、市内各地で上映会を繰り返していくことができれば、たとえ観光PRとしてはあまり効果的ではなかったとしても、この映画を制作したかいがあったということになるのではないか。

弘前市製作 短編映画『りんごのうかの少女』

映画「ゆめのかよいじ」栃尾でのプレミア先行上映に行ってきた

長岡市栃尾を舞台に撮影された、映画「ゆめのかよいじ」が、まもなく長岡、新潟で公開。これに先がけて2日、撮影の舞台となった栃尾でプレミア先行上映会が行われた。以前一度ブログでこの映画を紹介したのが縁で、五藤利弘監督からご招待いただいたので、15時からの一回目の試写会に参加してきた。平日の午後ということだったが、道の駅とちおに併設されたホールは満杯、開場時間に行ったら、地元の皆さんがたくさん列を作って待っていた。

映画の「ストーリー」は以下のとおり。

ストーリー|映画「ゆめのかよいじ」公式サイト

夏休みが明けた頃、東京から母親の故郷である新潟の山あいの高校に転校してきた宮沢真理(石橋杏奈)。最愛の父と死別し、また都会で傷ついた少女の真理には、昔のままの木造校舎や、雄大な自然の風景が、とても新鮮で、安らぎを感じ、心の底から魅かれていく。

ある日、その木造校舎で、見馴れない制服を着た、美しい少女の岡部梨絵(竹富聖花)と出会う。

神秘的な目でじっと真理を見つめる梨絵は、「帰ってきたの?」と言い、戸惑う真理に抱きつき、不意に口づけをしようとする。呆然と立ち尽くす真理。

気がつくと梨絵は、その場から消えていた。

梨絵は時のはざまにさまよう精霊だった。梨絵は戦後まもなく大切な人をなくして自らも命を絶ち、数十年の時を越えて現代にも残る古い木造校舎に居つく精霊。

はじめは受け入れられなかった真理だったが、次第に真理と梨絵は不思議な交流を重ねていく。魅かれあう二人・・・。

お互い大切な人を失い心が空洞化した少女2人が不思議な交流を重ね、過去から未来へ続く人々の絆、古いものの大切さを実感し、互いの苦しみを理解しながら再生へと向かっていく。

五藤監督の強いこだわりで、棚田や雁木通りなど、栃尾の風景が全面的に使われている。「ご当地もの」としては完璧な出来栄えになっている。もちろん「油揚げ」も出てくる。ヒットすれば、撮影地の巡礼が行われるだろう。映画の内容は、原作もあるわけで、おそらく栃尾でなければ撮れない内容というわけではないのだが、栃尾に何らかのゆかりのある人であれば、おなじみの栃尾の風景とともに、映画を楽しむことができるだろう。

栃尾の皆さんは上映中、「どこで撮影しているか」に興味津々で、とりわけ街中での撮影シーンでは、「○○さんのうちのところだね」といった、固有名詞までひそひそ会話にまじっていて、笑ってしまった。

転校先でなかなかなじめずにいたが、その後何かのきっかけで仲良くなっていき、地元のコミュニティにも溶けこんでいく、という展開は、自分が転校して歩いていた子供の頃のことを思い出させた。より複雑化した(ように見える)コミュニケーション環境にある、現代の若者たちにも、この部分は共感できるのかどうか。田舎にいる若者は都会に憧れ、都会につかれた若者は田舎にくるとほっとする。現代社会では、田舎から都会への向けられるまなざしのほうが、より強いように思うが、はたしてどうか。この辺は、五藤監督の描き方に共感しつつも、今の若者に響く普遍性があるのかどうかは、若い人に見てもらわないとなんともいえないように感じた。

長岡市中心部から一山超え、独立した感じの強い栃尾という町で、「時のはざまにさまよう精霊」が登場するというあたりは、ストーリーと栃尾の雰囲気がマッチしていた。栃尾の地理的な特性が、映画の中でどこまで読み取れるか。自分はすでに土地のイメージがあったので、その点はなんとも言えないが、過去と現在が木造校舎は自然につながっていた。

撮影された木造校舎は、現在の栃尾高校ではないのだが、この映画に出てくる高校生活は、栃尾高校生にどのように映るのかも知りたいように思う。以前大学に、栃尾高校に別の町から通学していたという学生がいたが、彼はバス通学に時間がかかったせいか、栃尾のことをほとんど知らなくて驚いた。地元から通っている生徒の生活ぶりはまた違うだろうが、現代の高校生に対して、栃尾という街がどのように見えているのかは、大変興味があるところ。

上映会の後には、舞台挨拶も行われた。五藤監督、主演の石橋杏奈さんと竹富聖花さんの二人、主題歌の笹川美和さんが登壇した。撮影からだいぶ時間がたったせいか、主演のお二人は、かなり印象が変わっていた。笹川美和さんは、できあがった映画をすべて見てから、主題歌「プリズム」を作ったといっていた。笹川さんは新発田市(旧紫雲寺町)出身で、敬和学園高校の卒業生でもある。

舞台挨拶の後、登壇した4人が客席側に降り、観客とともに記念撮影をすることになった。各社のカメラで撮影されていて、どこを向いたらいいのかよくわからなかったのだが、実は自分のすぐ後ろに出演者の皆さんがいたようで、今朝の新潟日報で、眼鏡に手をやっている自分の姿がはっきり写っていた。地元のおじいさん・おばあさんと映るべきシーンで、なんか変にうつりこんですみません、という感じだ。

栃尾で先行上映会|新潟日報netpark

今後の上映スケジュールは、長岡と新潟だけが決まっている。T・ジョイ長岡は17日、T・ジョイ新潟万代では24日から公開の予定。新潟県民にまずは公開ということなので、特に栃尾に行ったことがある人は、見に行ってみるといいのではないかと思う。

映画「ゆめのかよいじ」公式サイト 石橋杏奈、竹富聖花、白石隼也、浅野かや

ちなみに2010年10月に栃尾で行った、新潟フォトウォークの写真も、以下にはりつけておこう。映画に出てくる風景も、たくさん撮影したので、非常に感慨深かった。

「聖☆おにいさん」、映画化へ

立川の安アパートで暮らす、ブッダとイエスを描いたコメディマンガ、「聖☆おにいさん」が映画化される。自分はついつい「ひじりおにいさん」と読んでしまうが、ただしくは、「セイントおにいさん」。

 

コミックナタリー – 聖人たちが動く!中村光「聖☆おにいさん」アニメ映画化

中村光「聖☆おにいさん」のアニメ映画化が決定した。また映画公開に先駆け、12月3日に発売される「聖☆おにいさん」8巻には、通常版に加えアニメDVD付き特装版が用意される。

映画では、アニメ「THE IDOLM@STER」でシリーズ演出を手がけた高雄統子が初監督を務める。また脚本は実写映画「君に届け」などを手がけた根津理香が担当、今作がアニメ初挑戦となる。制作は、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などで知られるA-1 Pictures。音楽はムーンライダーズの鈴木慶一と白井良明のタッグが担当する。

この作品、コミックでたまに読むのだが、単なるコメディとしても面白く読めるし、さらにブッダやイエスに関するエピソードもうまく織り交ぜてあるので、その点も踏まえて読むとさらにおもしろい。

モーニング公式サイト – 【緊急速報】 『聖☆おにいさん』アニメ映画化が決定! 最新⑧巻は12月発売で特装版も出ます!

Niigata Photowalk #9 Tochio 20101016

栃尾(長岡市)を舞台に撮影された映画「ゆめのかよいじ」

コミックを原作にした映画「ゆめのかよいじ」。石橋杏奈、竹富聖花が主演の映画で、長岡市の栃尾を舞台として撮影されている。

地元ということで、11/17T・ジョイ長岡、11/24T・ジョイ新潟万代での先行上映が決まっている。Facebookによると、あらすじは以下の通り。転校先が栃尾ということになる。

映画「ゆめのかよいじ」公式サイト 石橋杏奈、竹富聖花主演

夏休みに入ろうとしている頃、東京から新潟の山間の高校に転向してきた宮沢真理。都会からやってきた真理には昔のままの木造校舎や、雄大な自然の風景は、とても新鮮で、心の底から魅かれていく。

ある日、その木造校舎で見馴れない制服を着た、美しい女の子の「幽霊」、岡部梨絵と出会う。
梨絵は「帰ってきたの?」と言い、戸惑う真理に抱きつき、不意にキスをする。
呆然と立ち尽くす真理。

梨絵は時のすきまへと消えていく。 はじめは、すぐに消えていなくなってしまう梨絵だが、次第に真理と梨絵は不思議な交流を重ねていく。
魅かれあう二人・・・。
梨絵はこの町の昔からの風景が残る、「時間と空間のすきま」に案内してくれる。
自然、木造校舎、学校の友達、町の人々、梨絵との交流を深めていくうちに過去から未来へ続く人々の絆、古いものの大切さを実感する真理。
そんな幸せな時間が流れる中、ある日突然に大地震は襲ってくる。
ひび割れた道、逃げまどう人々、倒壊してしまう木造校舎・・・。
梨絵はその木造校舎の倒壊と共に別の世界へと旅立つことになる。
その永遠の別れを告げに、再び真理の前に現れる。

栃尾は、一昨年フォトウォークでみんなで歩いた。長岡中心部とはかなり離れた山間の街で、街の中心を川が流れている。もちろん「あぶらあげの街」として、少なくとも新潟県民には有名だ。フォトウォークで歩いた川沿いの風景が予告編に出てきて、大変興味をそそられた。

Niigata Photowalk #9 Tochio 20101016

新潟フォトウォーク 第九回 / Niigata Photowalk #9 :雁木の街栃尾 : ATND

新潟フォトウォーク第九回 / Niigata Photowalk #9 :雁木の街栃尾 を開催しました | Niigata Social Media Club / 新潟ソーシャルメディアクラブ

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パブリックドメインの映画をUSTでみんなで見る「午前0時の映画祭」

著作権保護期間が終了し、パブリックドメインとなった映画を、Ustreamで配信する「午前0時の映画祭」というプロジェクト。

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午前0時の映画祭

明日11日から3日間は、24時から第1弾作品『市民ケーン』を上映するとのこと。単に無料で上映するというだけではなく、Ustで同時に共有して、感動を共有できるというのは非常にすばらしいアイデアというべきだろう。

午前0時の映画祭

映画「フタバから遠く離れて」「Nuclear Nation」

舩橋淳監督のドキュメンタリー映画「フタバから遠く離れて(英語タイトル 『Nuclear Nation』)」。終わりの見えない避難生活を続けている双葉町の人々を描いたドキュメンタリー映画。

映画『Nuclear Nation – ニュークリア・ネイション』公式サイト

予告編を見るだけでも、圧倒的な迫力だ。10月13日より全国順次公開だそう。

フタバから遠く離れて 予告編 from Atsushi Funahashi on Vimeo.

TEDx Tokyo 2012

TEDxTokyoにて、映画監督河瀨直美さんが講演

昨日渋谷ヒカリエを会場に行われたTEDxTokyo。金曜日上京していたので、参加したかったのだが、新潟に戻って用務があり断念。ネット中継を見ることができなかったのだが、今回は動画の編集作業も非常にすばやく、すでにYoutubeに動画がアップされ始めている。

Facebookで紹介していただいて、思わず見入ってしまったのが、映画監督河瀨直美さんの「The value of movies」。

TEDx Tokyo 2012

By tedxtokyo

プレゼンというのか、スピーチというのか。ほとんどがお話しだけで構成されているけれども、圧倒的な迫力・説得力で、映画の力、つながる力を伝えてくれる。なら国際映画祭にも行きたくなる。

「皆さん」と言わず、ひとりひとりに語りかけることで、つながりが強くなるということ。戻ってこない時間を記録する映像が、国境を超えること。彼女は映画のことを語っているのだが、自分には、インターネットやソーシャルメディアのことを語っているようにも聞こえた。

河瀨直美 オフィシャルサイト 組画 § Naomi Kawase Official Site‚ kumie

河瀬 直美 | TEDxTokyo

なら国際映画祭2012

Thermae Romae

濃い顔の日本人が「古代ローマ人」を演じた映画「テルマエ・ロマエ」を見てきた(原作の予備知識ゼロ)

今日、妻の提案により、映画『テルマエ・ロマエ』を見てきた。先日映画館で予告編を見ていたし、初日を見てきた人の評判も見てはいたのだが、原作のことは一切知らなかった。

Thermae Romae

映画のあらすじは以下のようなテンプレ。

古代ローマの浴場設計技師ルシウス(阿部)は、生真面目すぎて時代に乗り遅れ、職を失った。友人に誘われて行った公衆浴場で、あまりにやかましく湯の中に潜って考えていると、排水溝に吸い込まれ現代日本の銭湯にタイムスリップする。漫画家志望の山越真実(上戸彩)ら“平たい顔族”(日本人)が生み出した画期的な浴場やグッズに衝撃を受けたルシウスは、ローマに戻って斬新な浴場をつくり、一躍名声を得る。

古代ローマ人の多くは、イタリア人、なのかどうかわからないが、少なくとも日本人風の人たちではない、西洋の顔立ちの人々が演じているのだが、主要な古代ローマ人の役柄は、阿部寛を筆頭に「濃い顔」の日本人が演じている。少なくとも日本人が見ると、いかにも「それっぽい」配役に笑ってしまう。映画版ならではの見所となっている。予告編に出ていた人も多いが、何人かは出てきたところで「この人が出てきたか」とそれ自体で笑ってしまった。

阿部寛演じる「古代ローマ人」という大枠での滑稽さが、阿部寛の演技力で加速し、現代日本の風呂文化を生真面目に観察するルシウスのおかしさと結びついて、相乗効果で笑いを呼ぶ作品であった。

タイムマシンものにありがちな、「もう一度元の時代に戻る困難」は全く話題にのぼることはなく、ルシウスは古代ローマと現代日本を何度も行き来する。これは原作からの設定だろうけど、古いフォーマットで発想しがちな自分にとっては、斬新であった。

日本人が演じる「古代ローマ人」で、イタリア人を笑わせるのは困難であるように思えたが、映画祭では非常に好評だったという報道も出ている。

「古代ローマ人」阿部寛にイタリアが爆笑 – シネマニュース : nikkansports.com

21日に北東部のウディネで行われたプレミア上映会は、爆笑の連続になった。温水洗浄便座で肛門にお湯を浴び、味わったことのない感覚に驚いて奇声を発し、便座を見詰めるシーンには拍手も起きた。1200人収容のメーン会場に観客が入りきらず、急きょ再上映が行われるほどの大盛況。観客の1人は「阿部さんはローマ人くらい顔が濃い。とても日本人とは思えない」と驚きの声を上げた。

 阿部ら顔の濃い日本人が古代ローマ人になり切った演技が、ハートをつかんだようだ。加えて温水洗浄便座やシャンプーハットなど、欧州に浸透していない日本ならではの文明の利器が登場するたびに、観客は阿部が演じたルシウスのように好奇の目でスクリーンを見詰めた。ネット投票NO・1という結果が、欧州の映画ファンからの厚く支持された証明だ。

 映画祭に出席した武内監督は「イタリア人の国民性なのか日本の3倍くらいの笑いが起きていた。イタリアで公開されることを期待してます」。阿部も「イタリアでも多くの方に見ていただけるとうれしいです」と期待した。

大ヒット上映中! 映画『テルマエ・ロマエ』公式サイト