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CGTN

南京事件80周年報道と山本武「一兵士の従軍記録」

2017年12月13日は、南京大虐殺から80年。中国の英語チャンネル「CGTN」でも、南京大虐殺特集が組まれていて、南京事件当時の現地の様子を映像に記録したジョン・マギー氏の孫が登場したほか、南京大虐殺が起きた背景に関する専門家へのインタビューなどが放映されていた。

ジョン・マギー – Wikipedia

日本では、「習近平氏は、自ら演説しなかった」という点に着目、日中関係に配慮したのではないかという憶測/分析が流れた。

習主席、出席も演説せず=南京事件80年、対日配慮か-中国:時事ドットコム

日本人の動きについては、あまり記事をみなかった(もっとも当日の日本メディアをちゃんとチェックしていないのだが。)が、中日新聞が、福井県から南京での法要(仏教式なので、おそらく政府主催のものとは別)に参加した男性のことを報じている。

南京大虐殺、現地法要に福井の男性参列:福井:中日新聞(CHUNICHI Web)

1937(昭和12)年の南京大虐殺から80年の13日、父親が南京攻略戦に従軍した元鯖江歩兵第三六連隊兵士だった福井市の男性が、中国・南京で営まれた平和法要に参列した。日中韓の僧侶と共に追悼した男性は「これで許してもらえるとは思わない。これからも戦争をするなという父の言葉を伝えなければ」と話した。

山本富士夫さんの父、山本武さんは、南京事件の際にも従軍しており、そのときの記録を自費出版しているそう。

調べてみると、山本武「一兵士の従軍記録」という本で、自費出版であることもあり、入手は困難なようだ。福井県立図書館、福井市立図書館には所蔵されている。

山本武の「陣中日記」を読みたい。県立図書館や福井市立図書館で読めるとインターネットに書いてあった。 | レファレンス協同データベース

このほか、おそらくほぼ同じ内容の「翻刻版」として、隼田嘉彦「山本武の『陣中日記』」が、福井大学教育学部紀要に掲載されている。

CiNii 論文 –  山本武の「陣中日記」-上-

卒業生たちの結婚式で乾杯前あいさつをしてきた

2017年9月16日、2014年までKeiwa LunchのMCをしていた、まるりさんが結婚式を挙げた。私は、まるりさんと同期のゼミ生たちとともに、結婚式に出席、披露宴では乾杯の担当をさせていただき、少しお話をさせていただいた。2人とも敬和の卒業生なので、たくさんの卒業生に会うことができた。

護国神社での式を終えたところ。

Keiwa LunchのMC3人が、かつてのアイコンの並びで。

ゼミメンバー(と会社の先輩)で、集合写真。このポーズの意味は不明。

まるりさんの結婚相手は、彼女より一個上の卒業生徳太郎くんで、2人の接点を作ったのは、映像制作の授業「現代メディア論」だった。そのことをスピーチで述べた。

披露宴のオープニング映像では、最近大学で撮影したと思われる映像が上映された。敬和が縁で結ばれた二人が、あらためてキャンパスで映像を撮って、自分たちで編集したようだ。大学関係者として、とてもうれしかった。

 

卒業生に支持される大学であることは大事だし、そのためのコミュニティをきちんと維持していくべきだと思うが、個人ですぐにできることには限界がある。まずは自分のゼミのメンバーと、細くともきちんとつながり続けていこうと思った。

以下はあいさつのために用意した原稿。実際には話し始めてから、一部表現を変えている。

————————–
徳太郎君、るり子さん、ご結婚おめでとうございます。 心よりお祝い申し上げます。
ただいまご紹介に預かりました、敬和学園大学で教員をしております一戸です。
僣越ではございますがご指名により、乾杯の音頭をとらせて頂きます。

今日ご結婚されるお二人は、いずれも私達の大学の卒業生で、敬和が二人を結びつけたことになりますので、大学で働くものの一人として、とてもうれしく思います。

実はお二人ともそれぞれ違う学科の所属で、ふたりともわたしの所属する国際文化学科の卒業生でもないのですが、なぜかいろいろと私との接点がありました。るり子さんは、在学中、福祉系の共生社会学科から、私の情報メディアゼミに参加してくれて、いつの間にかゼミのリーダー役まとめ役になってくれました。思い出に残る、またゼミの歴史に残る卒業生の1人です。徳太郎くんは、英語文化コミュニケーション学科の活発な学生の一人で、いろんなサークルでも活躍していて、つまりはとてもいそがしくて、うちのゼミには来てくれませんでしたが、最後の頃は卒業記念パーティで上映する映像をかなりの時間をかけて作っていたので、その頃うちのゼミのメンバーと、かなりの時間一緒に活動していました。学生時代、二人が交際していたのかどうか、私はよく知らないのですが、そのころから息の合った似合いの二人だったと、いま振り返ると思います。

私が関わる映像制作の授業で、グループに分かれ、地域のさまざまな事象、文化を映像ドキュメンタリーにするものがあります。4年前、私が引率して、酒蔵に取材に行ったときのメンバーに、徳太郎くんとるり子さんがいたのですが、実はこの時がお二人の最初の接点だったと、最近聞きました。できあがった映像作品は、これまでの名作の一つとして、今も大学のYouTubeにのっています。映像には、まだ飲んだことのない飲み物「日本酒」に挑戦する、初々しいレポーターの、るり子さんしか出てきませんが、カメラの後ろのメンバーの一人に、徳太郎くんがいて、密かに将来の伴侶を見つめていたことになります。そう思いながら見ると、ただひたすら初々しい、あるいは、たどたどしい、るり子さんの「日本酒」体験レポートも、何か違ったものに見えてきます。この映像、るり子さんの今のお立場を考えると、あまり大きな声では言えないのですが、「金升酒造の日本酒」というタイトルでYoutubeにのっています。機会あれば、初々しいるり子さん、映ってないけどカメラの後ろから気配を出す徳太郎くんを、ぜひご覧ください。

そこから4年の間に、どこでどのように、二人の距離が縮まって、今日この日に至ったのか。私も必ずしも存じ上げませんが、ゆっくりと、信頼関係を築いていった、強い絆を、最近のお二人に感じているところです。

徳太郎くん、るり子さん、これからはふたりで力を合わせ、互いを尊敬しあって、幸せな家庭を築いて下さい。私たちも、できる限りで、お二人のあゆみを応援したいと思います。

それでは皆様、乾杯のご唱和をお願い致します。

ご両家の益々のご繁栄と徳太郎くん、るり子さんの末永いご幸福を祈念致しまして、 乾杯したいと思います。乾杯!

高井瑛子さん、坂元楓さん、2人の敬和卒業生が新潟の主要番組に登場

2017年4月から、敬和学園大学卒業生2人が、新潟の主要番組に登場した。登場したのは、2013年卒業の高井瑛子さんと2016年卒業の坂元楓さん。2人とも在学中からテレビにレポーターとして出演し、経験を積み上げていて、満を持してというところもある。

高井瑛子さんは、UX新潟テレビ21の土曜朝の番組「まるどりっ!」に出演。やまだみつるさんの人気コーナー「旅してちょーない」の5代目パートナーとなった。

まるどりっ! » 2017年4月1日放送 400万円つぎこんだ宝の山 ~長岡市~

高井瑛子さん

高井さんは大学卒業後、岩手朝日テレビのアナウンサーとして、岩手県で活躍。新潟のテレビ番組で見ることはほとんどなかったが、高校野球地方予選の番組を担当するなど、人気アナウンサーとして活躍していた。4年間の岩手での経験をへて、地元新潟に戻ってきた。「旅ちょ」1回目から「大食いキャラ」ぶりを発揮していたよう。「旅ちょ」も長らく続けてきて、ネタ切れになりかねないところがあるように思うが、やまだ・高井の新コンビで、新潟県の町から新たな話題を提供してほしい。

坂元楓さんは、NHK新潟放送局の「新潟ニュース610」に出演。4/3に外からのレポーターとして登場したようだ。今後キャスターとして登場するものと思われる。

NHK新潟放送局 | アナウンサー・キャスター | 坂元 楓 (さかもと かえで)

坂元楓さん

坂元さんは、大学卒業後、湯沢町の第54代ミス駒子として活動しながら、民放局の番組に出演していた。情報セキュリティワークショップ in 越後湯沢で、越後湯沢から新潟に戻ってきた新幹線で、ばったり会ったこともある。あきらめずに粘り強くがんばったことで、ローカルニュースの「大役」の座をつかんだ。NHKのニュースキャスターは、原稿読みを含めて、言葉遣いの正確さを、かなり厳しい目で見られている。これまでの経験を活かして、がんばってほしい。

卒業生二人の活躍について、自分がとりたてて何かをしたわけではなく、幾つかの授業を担当しただけだが、大学の情報メディア教育を担当するものとして、素直にうれしい。女子アナの任期は短いのだが、二人にはまずは今の場所で活躍し、そのまま息の長い活動を続けていってほしい。

ちなみに在学中に2人共、Keiwa Lunchに出演してくれたことがある。今となっては本人には「黒歴史」かもしれない(そうでないことを願っている)が、検索して見に来ている人がいるのだろう、どちらの動画も、Keiwa Lunchのアーカイブとしては、それなりの再生回数になっている。

Keiwa Lunch – Keiwa Lunch:毎週水曜日のお昼休み、敬和学園大学の学食から放送中

星野源「時よ」の覆面女性ダンサーが気になる

10月から始まったTBSのドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」。エンディングテーマの「恋」という歌に合わせて、出演者たちが踊るエンディングが話題となり、ドラマも好評、近年珍しい高視聴率ドラマになっているようだ。自分自身もこの動画を見て興味を持ったものの、番組スタート時は、「石田ゆり子しか見えない」とか「ガッキーしか見えない」とか、SNS上での反応を見て、「両方見えるな」と思った程度だった。

ドラマを見始めたのは4話から。最初の3話をTBSがYoutubeに上げたダイジェストで見て、それで興味を持つようになった(この辺のプロモーション手法も、一昔前のテレビ局のやり方とは大きな差を感じる)。ドラマが進むにつれて、最初は、「真田丸」の秀忠に過ぎなかった星野源さんの演技の見え方も変わってきて、心揺れる30代男性の心理を細やかに演じる姿にも目が向くようになった(そう思ってからよく見てみると、「真田丸」でも細かい演技が冴えている)。ドラマ自体も、TBSらしいラブコメの「伝統芸」を感じさせる一方、細かい仕込みも織り込まれていて、一つ一つ興味深い仕掛けが多い。また、それらひとつひとつがソーシャルメディアで話題になっているのも、視聴率アップにつながっているように思う。

妻とムスメ、我が家の「女性陣」は、「みくり」役の新垣結衣さんに注目しているというよりは、最初から星野源派。私もそれに引っ張られる形で、結局3人そろって星野源ブームがやってきて、これまでの作品をたどる活動が始まっている。

もちろん最初は「恋」の映像を見て、ダンスを真似するところから。ムスメは「メガネある方」と「メガネない方」、つまりドラマのエンディング流れる、星野源さんがメガネをかけているバージョンと、オリジナル版のメガネをかけていないPVの両方を交互に見て楽しんでいた(一日中繰り返してみていた)。

その後過去作品もたどっていくなかで、今人気になっているのは、地下鉄の駅(湘南台駅だそう)で撮影された「時よ」のPV。おおよそ1年前にリリースされた作品だ。星野源さんがPVの中で、「100点のふともも」と評し、ビデオの最後で「これこれこれこれ!」と興奮気味に話す女性ダンサーが登場する。ムスメは「これこれこれこれ!」のところを真似している(もちろん意味はわかってない)。
顔を隠した女性ダンサーのパフォーマンスはすばらしく、このダンサーが一体誰なのか非常に気になるところ。

星野 源 4th アルバム『YELLOW DANCER』より
Music Video「時よ」

星野 源 オフィシャルサイト: http://www.hoshinogen.com/
星野 源 宣伝部Twitter: https://twitter.com/gen_senden
星野 源 Facebookページ: https://www.facebook.com/hoshinogen2012

ネット上では、「踊ってみた」動画でのダンスが評判の「まなこちゃん」という噂になっていて、いくつか見てみたが、確信は持てなかった。さらにもう少し調べてみると、星野源さん自身が、このPVの撮影の様子を語っていて、ネットで話題になっている人ではないと発言している。「まなこちゃん」ではないということだろう。動画のコメント欄に、「お姉さんの仮面ぶっ壊したい」と書かれていて、妙に納得した。

Keiwa Lunchが新しいニュース番組「Keiwa Lunchニュース」をスタート

ゼミメンバーを中心に続けている配信番組「Keiwa Lunch」。
今年も水曜昼休みの配信を続けている。配信環境が変化する一方で、経験を積んだメンバーがどんどん卒業して、今年も経験の浅いメンバー多数という状態で配信が続いている。配信環境は今年からYoutube Liveに変更しており、まだまだ試行錯誤というところだ。

Keiwa Lunch – YouTube

一方、導入したクロマキー設備を使った収録番組として、「Keiwa Lunchニュース」を制作してみた。
今回は集中講義「現代メディア論」で制作された映像を紹介する形になっている。新発田市内の和菓子店「和泉屋」と「麸」を製造販売する宮村製麸所に取材した番組だ。今後は大学や地域の話題を短く取り上げる番組を量産していきたいと思っている。

敬和学園大学から配信するインターネット配信番組「Keiwa Lunch」がお届けするニュース番組。今回は集中講義「現代メディア論」で紹介され­た映像を紹介します。
キャスター:高橋もも
撮影・編集:市川雄治
スタジオ映像:ARCHITECT9 http://freevirtualset.com/

敬和学園大学から配信するインターネット配信番組「Keiwa Lunch」がお届けするニュース番組。今回は集中講義「現代メディア論」で紹介され­た映像を紹介します。
キャスター:坂本海桜
撮影・編集:市川雄治
スタジオ映像:ARCHITECT9 http://freevirtualset.com/

1964年の新聞の存在感を感じさせる「地震のなかの新潟日報」

新潟市立中央図書館で発見した、1965年発行の本「地震のなかの新潟日報」。Amazonでは古書としても購入できない。最初のところを少しだけ読んでみた。

目次
序文
– 新聞はこうして続けられた
– 原始との戦いー震災当日の本社
– 本社の被害は?ー同四支社
– 読者への使命感ー震災二日目
– 紙面不足に泣くー震災三日目
– 製作、ほぼ軌道へー同四日目
– 県紙の主導性ー二十日以後の活動
– 孤立と戦うー下越八支局の動き
– 焦燥に暮れる日々ー同上、中越十二支局
– 評価と教訓
編集後記

1964年(昭和39年)6月16日に発生した新潟地震の際に、新潟日報がどのように新聞を発行したかを淡々と報告している。この地震では、新潟市内は液状化で大きな被害が発生、建物の多くも倒壊している。信濃川沿いの集合住宅が倒れている様子、できたばかりの昭和大橋が崩れている様子が、よく紹介される。また、昭和石油新潟製油所から発生した火災で、黒煙がもうもうとまいあがる様子もまたよく知られている。火災の黒煙が市内全域を多い、煙と油のにおいにつつまれたという。

新潟日報では、「電力、電話、交通の途絶、活字のウマは倒れ、ガス、水道さえ出ない」という状況の中で、被災者に最新のニュースを届けるべく奮闘したという。地震発生直後、正面玄関に集まった社員を前にして、社長がPRカーの上から「いかなる困難をも克服して新聞を発行すべきであり、それが新聞に課せられた最高の使命」と述べた後、中野取締役が「天災地変に際してこそ新聞発行の意義は重大である。人心安定、秩序維持の役割りを果たすものは新聞をおいてないではないか。」と呼びかけている。

現在においても新聞社の人々は「人心安定、秩序維持の役割りを果たすものは新聞をおいてない」と思っているかもしれないが、実際のところ、今は「人身安定、秩序維持」に寄与するものは他にもたくさんあり、「人心安定」にはまずは新聞だと思っている人は多くないだろう。もちろん、「人身安定、秩序維持」を不安定にする情報も多数あるので、マスメディアがきちんと検証した情報を送り出すことが大事ではある。新潟地震でも、さまざまな流言飛語が飛び交っていたところ、それを新聞が打ち消したということはあるようだ。その意味では今も昔も、マスメディアが果たすべき役割りは本質的には変わらない。ただ当時の新潟日報の人々が負っていた責任というのは、今とは比べ物にならないほど、大きなものだったといってよいだろう。当時の新聞の社会的存在感の大きさを感じさせるフレーズであった。

当日のラジオがどのように実況していたか、録音した人がアップしているが、ここでは、以下の毎日映画社が掲載しているニュース映像を紹介しておく。

6月16日午後1時2分、新潟沖を中心とするマグニチュード7.5の大地震が発生。液状化現象で県営アパートや昭和大橋が壊れ、昭和石油新潟製油所のタンクが爆発し、燃え続けるなど、壊滅的な被害を与えた。※ナレーションでは「マグニチュード(M)7.7」とありますが、その後「M7.5」と発表されました。

新潟出身の漫画家が埼玉をおちょくるマンガ「翔んで埼玉」

新潟出身の漫画家魔夜峰央さんが、1986年に描いたマンガ「翔んで埼玉」が話題だという。埼玉の大学でも授業を担当している自分としても、ぜひネタとして(?)勉強しておこうと思い、早速買って読んでみた。爆笑しながらあっという間に読んでしまった。

新潟出身の漫画家魔夜峰央さんが、1986年に描いたマンガ「翔んで埼玉」が話題だという。埼玉の大学でも授業を担当している自分としても、ぜひネタとして(?)勉強しておこうと思い、早速買って読んでみた。爆笑しながらあっという間に読んでしまった。

表紙には「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ!」とかなり過激。ほかにも「サイタマラリヤ」「埼玉狩り」など、いや「架空」とはいいながら、これ大丈夫か?という表現が満載だ。昨今の世論は、こういう「笑い」を許さないような気がするのだが、「80年代に描かれたもの」ということでセーフということか。

実はこの復刻版が発売になる前に、ネット上でこの作品が話題になり、中古価格が跳ね上がっていたのだそう。

舞台となっている埼玉もノリノリ(?)のようで、新所沢パルコでは、「翔んで埼玉祭」を開催する。

渋谷パルコに『翔んで埼玉』の巨大看板が出現!「新所沢パルコ」から異例のオファーで、大規模コラボレーションが実現!|株式会社 宝島社のプレスリリース

 また、埼玉県の所沢市、行田市、飯能市の3市長から応援コメントをいただいたほか、上田知事からは「悪名は無名に勝る」といったコメントを寄せられるなど、県内自治体も歓迎ムードに沸いています。さらには、「一緒に新所沢を盛り上げてほしい」との新所沢パルコからのオファーを受け、異例のコラボレーションが実現。“翔んで埼玉祭”と銘打ち、2016年4月28日~5月8日の期間、コラボレーションしたポスターや看板、交通広告、新聞広告の実施、渋谷パルコpart.1 横にも巨大看板が出現するほか、魔夜さんのトークショー&サイン会などのイベントを開催するなど、県民の懐の深さを表しています。

内容は「差別された埼玉県民の逆襲」とでもいうべきもので、逆襲が成功したのか失敗したのかなど、話は完結していないのだが、まあ完結することが重要な内容ではない。80年代の世論の中にあった、「ネタとしての埼玉」を徹底してギャグにしているところがポイントで、それは今でも多くの人達に共有されているところなのだろう。同様に茨城もさらに「下層」の人々として描かれている。ただ当時はほとんど話題にならずに終わった作品なのだそうで、こういうニッチなものが爆発させるには、ソーシャルメディアの口コミが必要だったということなのだろう。

ところで魔夜峰央さんは、新潟出身の漫画家の代表格の一人。漫画の街を自称する新潟市としては、ぜひ新潟も話題にして欲しいところなのだけど、さて、埼玉同様に新潟をおちょくるような内容を描くことはあるのだろうか。新潟については、以下の記事で言及されている。

魔夜峰央さんが語る『翔んで埼玉』未完の本当の理由 〈dot.〉|dot.ドット 朝日新聞出版

――ご出身の新潟県はおちょくっていませんが、どんな県民性を感じていますか?

新潟はとにかく一年中曇っているんですよ。雲一つない青空というのは、所沢に引っ越して生まれて初めて見たような気がします。新潟は大きくてすてきな都市ですが、一年中暗い感じなので、やはり県民性も若干重いんじゃないかなと思いますね。だから下手に新潟をおちょくったりしたら、どわぁ~ん、じゅわぁ~ん、とね……。決してガーガー文句は言わないでしょうけれど、黙って五寸くぎでわら人形を打ってくるんじゃないかと思います(笑)

自分も新潟に来て10年近くたち、学生をはじめ、「ガーガー文句は言わない」人たちと長らく付き合ってきたので、おそらくその間にいくつもの「五寸くぎをわら人形」に打たれてきたのではないか。そんな気分になった。

ともあれ当時、首都圏の中でのおちょくり合いは、たしかに東京発メデイアにはあふれていたが、首都圏の外にある自分たちは、そういうものとは全く関係ないところにいた。こうした首都圏の中でのからかいを遥かに超えた田舎で生活している中では、たとえば青森の人々だと、吉幾三の「おら東京さ行くだ」にあらわれているように、田舎っぷりをむしろ自虐的にアピールしているようなところもあった(あるいは、そのようなアピールする一部勢力を、苦々しく思っている青森県民もいたかもしれない)。

よく作品の中を見ると、一箇所だけ「新潟県人はいいのか」というくだりがあるほか、巻末のコラムでは「裏日本随一の大都会、新潟」という表現が出てきている。「首都圏の中でのおちょくりあいをギャグ化する新潟県人」というおかしさを、魔夜さん自身も感じていたようにも読める。

トンネルを抜けた先にある「裏日本随一の大都会」も、首都圏とは異なる異質な「惑星」として、作品になりそうだが、「どわぁ~ん、じゅわぁ~ん」な体質なので、おそろしくておちょくれないかもしれない。

「スター・ウォーズねぶた」に見る地域社会の迷い

今年の青森ねぶた祭で、スター・ウォーズねぶたを運行すると発表され、大きな反響を呼びましたが、どうやら反発も大きかったようで、運行は8月1日の前夜祭だけになるようです。

ところが実行委の一部から「子どもねぶたは町内会や地域に根ざしている生協などが運行する枠なので、他の団体を出すことはできない」「運行団体以外の広告物は好ましくない」などのクレームがあり、運行を断念。運団協が主催する前夜祭のみに登場する。

<ねぶた>SW運行は前夜祭だけ?の怪 (河北新報) – Yahoo!ニュース

ソーシャルメディア上での反応を見ると、「スター・ウォーズねぶたの提案というせっかくのチャンスを、みすみす逃すのか」という声と、「ねぶたはもともとの姿でやるべきで、今までと異なる題材は不要」という声、大きく2つに分かれているように思います。

記事の方では、ねぶたの運行計画に関わるところで、「地域枠に他の団体を入れることはできない」という理由と、「運行団体以外の広告物は望ましくない」という理由が、併記されています。実行委員会では両方の意見が出たのでしょう。地域の子供たちのねぶたを押しのけてまで、スターウォーズねぶたをやるべきとは思いませんが、どうにもならないほど枠が逼迫していたのかどうか、外から見ている立場では、よくわかりません。今回の記事は、河北新報からの記事ですが、地元青森での報道があったのかどうか。今のところネットに出ている記事では見当たりません。

スター・ウォーズは「ねぶた祭にあわない」というのは、私も感覚的にはわかります。ついでにいうならば、こちらは前ねぶたとして運行がきまっている「ラブライブ」もあわないかもしれません。

青森県のねぶた、ねぷた祭りに「ラブライブ」 立体のねぶたに期待 /青森 (みんなの経済新聞ネットワーク) – Yahoo!ニュース

しかしねぶた祭自体、今の形になったのはここ数十年の話です。もともと灯籠を持って町内を練り歩くという程度のものだったわけで、実は「伝統的なスタイルを崩すな」というのは、それほどの根拠があるわけではありません。
青森ねぶたが現在の形になるまでの経緯について、詳しいことはわからないのですが、弘前ねぷたについては以前、弘前市立博物館の展示で見たことがあります。現在の三国志や水滸伝を題材とする画風は、昭和のねぷた絵師である竹森節堂という画家によって確立されたとされています。ねぷたそれ自体は、江戸時代からあったものの、現在の画風は、昭和になって徐々に形作られていったものだといってよいと思います。津軽藩の中で、青森、弘前、五所川原など、各地でまつりが行われていく中で、さまざまな形に分かれていったのだとすれば、組ねぶたである青森ねぶたも同じ系譜の中でとらえていいでしょう。もちろん、昭和からの流れを「伝統」といっても構わないとは思いますが、少なくとも、ねぶたの由来とされる坂上田村麻呂の時代まで遡るようなものではないということです。

ソーシャルメディアの反応を見ると、地域社会の現状を踏まえつつ、どんな祭りを作っていくのか、青森の人々の迷いが現れているように思います。青森ねぶたの場合、ねぶたが大規模であることもあり、以前からスポンサーの名前が大きく表示されたものもありました。一方、ここ十数年で着実に人気を高めつつある五所川原市の立佞武多では、すでにアニメやゲームのキャラクターが採用されたことがあるようです。特にアニメ・ゲームなどのキャラクターとつながりを持つと、これまでの祭りのファンとは違う人達を惹きつけることが可能です。たしかに、三国志、水滸伝、日本の戦記物でおおよそ構成されてきた、ここ数十年の青森ねぶたの形とは異なるものではありますが、それをどう評価するのか。

たとえ、地域社会の縮小とともにまつりも縮小していくとしても、地域住民の祭りの形にこだわるべきか。それとも新しい要素を柔軟に取り入れて、新しい世代を取り込んだ祭りを模索するのか。今後、大幅な人口減少が予想される地域は、新しいものを取り入れる柔軟性を持ちつつ、「本丸」の伝統は守るというしたたかさを求められるわけですが、今回の措置はその考え方に沿ったものなのか。それとも保守的な考え方に押し切られたものなのか。非常に考えさせられるところです。

「キャラクターの話題性では、観光客の急激な増加は見込めない」という担当者のコメントは、すでに当日のホテルは満室でしょうから、ある意味正しいのですが、「スター・ウォーズをどのようにねぶたに取り込めるか、取り込むべきか」、あるいは、「青森はどのように外とつながるのか」という問題を、短期的な集客の問題に矮小化しているように見えます。保守的な考えに押し切られた関係者が、やむをえずひねり出した理由付けかもしれません。

この記事を書いている間に、「モンスト」がねぶたに登場するというニュースが出てきました。

「モンスト」のキャラが“ねぶた”になって「青森ねぶた祭」に登場 – 4Gamer.net

こちらは青森山田学園のねぶたの「前ねぶた」という位置づけ。各参加団体の本体のねぶたの前に配置されるねぶたについては、このように自由な設定が可能です。ではどうしてスター・ウォーズだけがこうなったのか、最初から前ねぶたでという解はなかったのか、さらに疑問が深まるところであり、同時にまた、柔軟な対処は不可能だったのかと思うところです。
(Yahoo!ニュース個人掲載記事を転載)

マレーシア、首相の公金不正疑惑を追及する「サラワクレポート」をブロック

マレーシアナジブ首相の公金不正疑惑について、この問題を追及してきた告発サイト「サラワクレポート」へのアクセスを、マレーシアの通信マルチメディア委員会がブロックしました。政府系金融機関の多額の資金が、ナジブ首相の個人口座に振り込まれたというもので、サラワクレポートに加えて、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたことにより、国際的にも大きなニュースとなり、日本でも報じられるに至りました。

マレーシアの通信マルチメディア委員会は、昨日、国家の安定を乱す行為があったとして、サラワクレポートへのアクセスをマレーシア国内でブロックしています。サラワクレポートは、「サラワク」と、東マレーシアの地名を使っていますが、ロンドンに拠点を置く告発サイトで、ナジブ首相のこの疑惑を追及し続けています。政権トップの不正を告発するサイトをブロックするというのは、よっぽどのことで、それだけ影響が広まることを恐れているとも言えます。

Sarawak Report

昨日このサイトへのアクセスがブロックされたと、マレーシアの各ニュースサイトが報じ、今日はガーディアンなど海外メディアにもニュースが出ています(日本のメディアには出ていないようです)。

Sarawak Report whistleblowing website blocked by Malaysia after PM allegations | World news | The Guardian

サラワクレポートのFacebookページでもこの状況を確認しています。すでにサラワクレポートからの情報は、他のニュースメディアにもフォローされ、確認済みであり、通信マルチメディア委員会は、サラワクレポートからの更なる情報提供を恐れているのではないかとしています。

Sarawak Report – Sarawak Report has learnt that the so-called…

マレーシアのウェブサイトへのブロッキングは、ISPを通じて行われており、海外アダルトサイトのいくつかは、常時ブロックされています。ブロックされたサイトにアクセスしようとすると、「MAKLUMAN(警告)」と書かれたページが表示されます。
ブロックといっても、DNSサーバの設定によるものなので、プロキシサーバを利用したり、DNSサーバの設定を変えるだけで簡単に回避できるので、あまり深刻な問題とは認識されていないように感じます。アダルトコンテンツには厳しい国柄ということもあるのでしょう。

アダルトの規制が入り口となって、権力を監視する言論にも規制の手が伸びてくる、とよくいわれます。今回のマレーシア政府の措置は、首相の疑惑に関わる情報を提供するサイトに対して、不確実な情報を振りまいているとして規制するもので、アダルトサイトへの規制と同じ仕組みが、政権トップを批判するサイトに適用されたことになります。これに対しては、すでに弁護士などから批判が出始めています。

Art Harun: Sarawak Report ban is laughable and tragic | Free Malaysia Today

閣僚の一人、農業・農業関連産業大臣イスマイル・サブリ氏は、「マレーシア憲法は表現の自由を保障しているが、名誉毀損、扇動、事実の改ざんや国家への反逆は認められない」として、さらに法的措置をとることを支持しています。

Sarawak Report block: MCMC can stop spread of malicious propaganda | Astro Awani

この記事を書いている間に、サラワクポストへのアクセスが回復したと、The Starが報じました。これで自体は一旦収束すると思いますが、今後の議論にも注目したいと思います。

Sarawak Report accessible again – Nation | The Star Online

(Yahoo!ニュース個人掲載記事を転載)

「マレーシアの秋葉原」での暴動を増幅したソーシャルメディア

Photo by Dustin Iskandar on Flickr]

今日からマレーシアは、ラマダン明けのハリラヤ休暇に入りました。イスラム教徒マレー人たちが、1ヶ月に渡る断食を終えて、国中がお祝いモードになっています。

ラマダン期間中に、マレーシアではナジブ首相の不正疑惑が高まり日本でも報道されるに至りましたが、これを打ち消しかねない勢いで問題になったのが、Plaza Low Yatでの騒ぎです。こちらは日本でほとんど報道されていなかったのですが、Record Chinaなど、いくつかのウェブメディアが翻訳した記事を出しています。マレーシア社会ならではのできごとではあるのですが、ネット世論と社会の調和、またソーシャルメディアの発信者に対する規制に関連して、紹介します。

今月11日、マレーシア人の青年がクアラルンプールの携帯電話販売店で窃盗を働き、発見した中国系の店員が取り押さえて警察に引き渡した。ところが同日の夜、マレーシア青年の仲間7人は店に訪れ、中国系の店員を襲い、店を荒らした。これを発見した中国系の青年グループは店員に加勢し、マレーシア青年のグループと乱闘となった。

マレーシアで中国系青年と地元グループが乱闘、「反中」広が…:レコードチャイナ

Plaza Low Yatはクアラルンプールの繁華街ブキビンタンにあるビルの名前で、マレーシアで「デジタル」「IT」といえばここ、「マレーシアの秋葉原」というようなところです。大小様々な携帯ショップ、PCショップが入居しています。このビルに入ったことはなくとも、クアラルンプールを訪れた日本の人の多くも、この近くを通っていると思います。

万引きで捕まった青年が、仲間を連れて報復に来たという話ですから、治安上の問題に発展するほどのことはなさそうなのですが、暴動に発展してしまいます。

翌12日にはマレーシアのネットで関連の書き込みが集中。「中国系住民が経営する携帯電話販売店がニセモノを販売」「中国系住民が先に手を出した」といった真偽が定かではないコメントが寄せられ、反中ムードが漂った。そして同日夜に数百人のマレーシア住民が店の近くの広場でデモを実施。警察の出動で広場から撤退したものの、暴徒化したデモ隊は当初の200人から500人の規模にまで拡大。付近を行進し、バイクのヘルメットで華字メディアの関係者などに危害を加えた。さらに自動車や公共物を破壊、暴動は10時間近く続いた。

マレーシアで中国系青年と地元グループが乱闘、「反中」広が…:レコードチャイナ

Plaza Low Yatの従業員は中華系ばかりというわけではないと思うのですが、マレー系の人たちには中華系にだまされた経験がある人も多いということなのでしょうか。どちらでもない私は、マレーシアでこうした電器店にいくと「値段は交渉するもの」という意識でいかなければならず、大変面倒でもあり、しかしがんばれば値段も下がるので「Best Priceをくれ」と必ず言おうとも思っています。そもそも電気製品は、店頭で動かして見せる習慣があるほど、売手と買手の信頼関係が乏しくもあり、みなさんさまざまな経験をしているということなのでしょう。「ニセモノを販売した」という話はデマだったにもかかわらず、これに抗議するマレー系の人たちが集まり、暴動に発展したというわけです。

日本語の記事には出てきませんが、暴動に直接関わった人たちだけでなく、ソーシャルメディア上で人種間の対立を煽ったとされる人たちが、扇動法違反の疑いで逮捕されています。

Umno chief arrested over comments on Low Yat brawl | Free Malaysia Today

1人はPapagomoとして知られるブロガー、もう1人は与党UMNOペナン支部で幹部となっている人物で、容疑は必ずしも明瞭ではないのですが、ソーシャルメディア上の発言が人種間対立を煽ったということのようです(すでにUMNOの幹部は釈放)。また、Plaza Low Yat前に集まったマレー系の人々を前にして、人種差別的な演説をした人物も、同様に逮捕されています(彼もすでに保釈)。演説はマレー語なので、私にはわからないのですが、翻訳されたものを見ると、「ここはマレーの国だ。団結し、失礼な華人を倒せ」というようなことを行っています。たしかに穏やかではないのですが、私には警察が取り締まるべき問題には思えませんでした。

日本でもヘイトスピーチ規制が取り沙汰されていますが、マレーシアではすぐに治安問題に発展しかねないので、ソーシャルメディア上での人種差別発言に厳しく対処している様子が見てとれます。メディアに対する政府のコントロールも強いマレーシアで、コントロールしにくいソーシャルメディアについても、このように取り締まりの手が伸びてきています。そこに危うさを感じていないのか、非常に気になるところです。

「偏った」新聞をつぶせという意見が出る日本ですが、たとえ偏っていてもそれがただちに私たちの平穏な生活を脅かすことはありません。逆にマレーシアでは、治安への懸念が大きいために、表現の自由を担保する重要性が、軽んじられているところがあります。人々はこれを国柄ゆえのやむをえない制約と考えているのか、それとも実はなんとか変えていきたいと思っているのか、もちろん人それぞれとは思いますが、なかなか空気を感じ取ることはできません。

ただ面白いのは、警察側もまたTwitterを使っているところ。警察トップIGPのTan Sri Khalid Abu Bakarさんが、この問題を人種問題に転化させるべきではないといったと英字紙Starが伝えています。元のTweetはマレー語なので詳しい内容まではわからなかったのですが、警察トップがTwitterで(少なくとも見かけは)個人的に「発信」しています。日本では見られない現象でしょう。

IGP: Don’t turn Low Yat Plaza melee into a racial issue – Nation | The Star Online

いろいろ制約がありつつも、ソーシャルメディアが社会の中に浸透し、手を焼きながらも、政府もまたそれを使わざるを得ないという状況と見ることもできそうです。

この騒動のあと、対立をとりなすように、中華系の若者たちがマレー系のハリラヤソングを歌っている動画が、ソーシャルメディアで広がりました。これが政府のキャンペーンだったらと疑えばきりがありませんが、少なくとも多くの人々が、人種間の融和を大事に、社会を運営していきたいという気持ちは読み取れるような気がします。

After Low Yat clash, clip of Chinese youths singing ‘Selamat Hari Raya’ warms hearts on Twitter | Malaysia | Malay Mail Online

(Yahoo!ニュース個人掲載記事を転載)