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コンテンツプラットフォーム「note」は、課金できるスマートなサービスとして定着するか?

4月にスタートした新しいサービス「note」が、1ヶ月で順調に注目を集めているという記事が出ています。

ピースオブケイクが運営する個人向けのメディアプラットフォーム「note(ノート)」が、2014年4月のリリースから1か月で、2,000万ページビュー、100万ユニークユーザーを達成した。

ピースオブケイク「note」、リリースから1か月で2,000万PV/100万UU達成 (1/1):MarkeZine(マーケジン)

2,000万ページビュー、100万ユニークユーザーをどのように評価していいのかはよくわかりませんが、生まれたてのサービスとしては、破格の数字であるとは思います。私もアカウントだけ取って、そのままにしてあったのですが、いくつか記事を投稿してみました。

Shinya ICHINOHE (shinyai)|note

noteは、Twitterと同じタイミングでスタートし、英語圏で現在も一定の支持を得ているTumblrというサービスに似ているという印象です。
トーク、イメージ、テキスト、サウンド、ムービーというコンテンツを指定し、ドラッグアンドドロップなどのわかりやすいUIで簡単に投稿できるという仕掛けは、同様のシンプルさでブログに代わる存在として支持を集めている、Tumblrと非常に似ています。従来のブログの考え方と異なり、Twitterのようなフォローが可能で、個別のコンテンツに対して「スキ」をつけることができるという、Tumblrに似たSNSライクな仕掛けも導入されています。

ただし、コンテンツ課金を柔軟にできるというところが、Tumblrと大きく異なる点です。ピースオブケイクCEO 加藤貞顕さんは、インタビューで以下のように答えています。

加藤 noteは、個人向けのメディアプラットフォームです。見た目はちょっとTumblrに似ていて、トークノートはつぶやきに近い感じなんですが、5種類のコンテンツを簡単に投稿することができます。もちろんタダで見せる(公開する)ことができて、フォローでつながり、コメントもできて、「スキ」を付けることもできます。で、noteの特徴は、「ここからは課金されるというライン」を、コンテンツの好きな位置に引けるんです。たとえば、そのラインを一番下に引いたら、実際はすべての内容がタダで読めるから、もはや課金は“投げ銭”として使ってるということになります。

ASCII.jp:メディアプラットフォーム「note」の作り方(前編)

いまのところは、過去に書いた記事などのコンテンツを、有料コンテンツして販売してみて、模様眺めをしている人が多いようです。かつて苦労して書いたコンテンツに、今になってお金を払ってくれる方がいるというのも、たしかに励みになりますね。

「柔軟」なコンテンツ課金というのは2つの意味があります。一つは、上の引用にある通り、「ここから有料」というラインを自分で決められるということです。すべてタダで読めるけれども、「投げ銭」として課金システムを使うことも可能です。もう一つは、値段を日によって変えられるということです。たとえば、最初の10人までは無料で、10個スキがついたらそこからは有料といったことも可能です。じゃあ最初の10人までの誰かが、コピーして投稿してしまったらどうなるかとか、厳密に言えば課題もなくはないのですが、そこまでがっちり固めなくとも、コンテンツへの支持を示してもらうための仕掛けとして「課金」という仕掛けを入れていると考えれば、いいのではないかと思います。

もともとピースオブケイクは「Cakes」という月額課金制のウェブサイトを運営していて、こちらはプロのコンテンツを読み放題にするという仕組みですが、Noteはプロ以外も参加できて課金もできる仕掛け。Cakesはかっちり編集された雑誌からのアナロジーで、Noteは単行本のイメージのようですが、いずれにしても2つは関連したものとして捉えられているようです。

―― cakesを作ったときに、すでにnoteの構想はあったんですか?

加藤 こういう方向性は考えていたんですよ。cakesを全部オープン化するとnoteになるんです。最初はcakesからnoteへと近づけていくことがしたかったんですけれど、noteはnoteでやりだして、そのうちに融合するっていう感じです。

 noteは「買える」っていうことが非常に新しいので、最初はそれだけに絞ったほうが良いと思っています。その代わり、使い勝手はものすごく簡単にしてあって、テキストノート(ブログにあたるもの)なんかは、エディタで書いて、画像を挿れたりして、公開とするとそれで無料で公開されます。有料にするなら、ペイウォールを表示する場所を決めて、ここ以降は100円とか、極限まで簡単にしています。みんながみんな、そんなにコンピューターに強いわけじゃないし、僕自身ブログがそんなに使いやすいと思ったことがなかったので。

ASCII.jp:メディアプラットフォーム「note」の作り方(前編)

加藤さんは「オカンでも使えるようにしなければ」という考えで、noteはかなり簡単に作ってあるそうです。たしかに非常に簡単ですが、「オカンでも使える」かどうかは、これからの普及の仕方で検証されるところでしょう(それぞれの「オカン」のスキル次第でもありますね)。

noteの課金システムは、受け手と送り手が、それぞれ気持ちよく、スマートに有料化対応できるように設計されていると感じます。ネットのコンテンツ課金は、「ウェブは無料」という受け手側の勝手な要求とどうしても衝突してしまいます。その「感覚」なるものが間違いだという主張は当然ありえます。ただ送り手の側も実は、無料でもいいからぜひ見てほしいなあという気持ちと、でも食えるようにそれなりにお金はいただきたいという気持ちでせめぎあっていることが多いのではないでしょうか。しかし有料化すると急に感じ悪く見えてしまうというところがある。買い手の方では、物理的な存在ではない「データ」に対してお金を払うことに、抵抗を感じる人が多いでしょう。この岩盤を崩すのは大変です。この点、Noteは「投げ銭」にしてしまって、中身はすべて見えるけれども、よかったらお金を払ってくれという形にすることもできます。またなによりデザインがスタイリッシュで感覚的に操作できるというのも、売り手と買い手、双方の気持ちを溶かす効果がありそうです。

いしたにまさきさんは、noteでは、受け手と送り手、それぞれの立場でクリエイティブが刺激されると書いています。

noteをやっていると不思議な感覚にとらわれることがあって、それはECとは完全に異質のものです。
だれかがなにかを書くなどしてそれに値段をつけているのを見ている。これは、自分の目利きとしてのクリエイティブを刺激すると同時に書き手のクリエイティブへの刺激ともなっているわけです。

交換ノート17:noteは書き手と読み手のクリエイティブが交差する場所|いしたにまさき|note

テクノロジーを参入障壁と感じることなく、発信力のある人達が、受け手としても送り手としても刺激を受けて、すぐにその発信力を発揮するようになるという仕掛けが、うまく作用し、循環しているということでしょう。課金システムまで含めて、たしかに非常にわかりやすくできていると思います。

とはいえ、若者たちの会話に「note」という言葉が飛び交っているわけではないので、メディアプラットフォームとして成長していくには、これからいくつもの山を越えていく必要があるでしょう。有料コンテンツで実績を挙げていくのは大変です。

ブログ同様にコンテンツはバラして利用できますので、他のソーシャルメディア(今のところFacebookやTwitterと連携)ともつなげながら、少しずつ知名度をあげていくことになるのだと思います。ポイントになりそうなのは、一つは課金でしょうか。現在はクレジットカードのようですが、この裾野を広げつつ、しかしスマートに利用できるようにというのは、まずもって重要な点でしょう。それからもう一つはアプリ。インタビューでは、iOSだとアップルが課金した場合に30%抜いてしまうという話が出ていて、なかなか悩ましいところではありますが、少なくとも当面は、アプリがないとなかなかスマホからのアクセスは増えていかないように思います。

アスキーの記事、前編を読みきったところでプロフィールを見たら、加藤さんは新潟出身だとプロフィールに書いてありました。近くに新潟に来ていただいて、お話をうかがう機会を作りたいと、個人的には思っています。

(Yahoo!ニュース個人掲載記事を転載)

11/30(土)津田大介さん、コグレマサトさんを交えて語ろう:新潟ソーシャルメディアクラブ


すでに公式ブログではアナウンス済みだが、11月30日に久しぶりの新潟ソーシャルメディアクラブ #14を開催する。

tixee | 新潟ソーシャルメディアクラブ #14

新潟ソーシャルメディアクラブ #14

日時:2013年11月30日(土) 13:00-17:30
会場:新潟国際情報大学中央キャンパス1Fイベントスペース
参加費:2500円
※別途システム利用料が5%かかります。

プログラム
13:00 開会挨拶、オリエンテーション
13:10-14:40 講演:津田大介(ジャーナリスト、新潟日報特別編集委員)「ソーシャルメディアの今、新潟の今(仮題)」

15:00-17:30 パネルディスカッション
ソーシャルメディアと新潟をキーワードに、県内外の「発信力」の高い皆さんをパネリストにお迎えしてお届けします。
モデレータ:一戸信哉(NSMC、敬和学園大学、新潟日報ソーシャル編集委員)
コメント:津田大介(ジャーナリスト、新潟日報特別編集委員)

第一部「伝わるメディアの作り方」
パネリスト加藤雅一(テクスファーム)、コグレマサト(「[N]ネタフル」ブロガー)
第二部「新潟の『切り口』」
中川幸哉(ウォーターセル、アグリノート)、山倉あゆみ(DAIDOCO)

※プログラム終了後、懇親会を開催する予定です。

【追記】懇親会の募集も開始しました。
tixee | 新潟ソーシャルメディアクラブ #14 懇親会
【追記終わり】

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新潟県外からは、ジャーナリストの津田大介さん、「ネタフル」でおなじみブロガーのコグレマサトさんにおいでいただく。

津田大介 (tsuda)さんはTwitterを使っています

[N]ネタフル

この二人に絡む県内からのパネラーも豪華。「新潟美少女図鑑」のテクスファームからは加藤雅一さん。「新潟美少女図鑑」は、新潟を代表するフリーペーパー。テクスファームは、新潟の洗練されたメディアを作り上げてきた第一人者といってよい。先日五泉市のニットメーカー「高橋ニット」と共同で、新しいブランドをスタートさせたというのも話題になっている。

新潟県五泉市の高橋ニット、若年層向けの自社ブランド  :日本経済新聞

フリーペーパー[新潟美少女図鑑]

昨今話題のクラウド型農業生産管理ツール「アグリノート」を開発、運営している、ウォーターセルの中川幸哉さんにもおいでいただく。新潟の視点から生まれた(と思われる)「アグリノート」の開発秘話に迫りたい。

アグリノート

新潟を代表する「食のクリエイティブ集団」である、DAIDOCOさんからは、山倉あゆみさん。DAIDOCOは今年、岩室温泉に古民家を活かしたレストラン「Kokajiya」を開店したり、新潟食材を生かしたオリジナルのかき氷店を開くなど大活躍。これらの活動もソーシャルメディアで「可視化」され、多くのファンを魅了している。DAIDOCOの活動理念など、クリイエイティブな活動の裏側に迫りたい。

DAIDOCO(ダイドコ)新潟ケータリング&フードデザインラボ

タイムスケジュールをご覧になるとわかると思うが、休憩時間も長めにとって、交流ができる設定とした。近日中に懇親会のご案内もある予定。「講演会」形式の体裁だが、いつもどおり、交流を重視したイベントにしたいと思っている。

ぜひ多くの皆さんのご参加をお待ちしています。参加登録は、以下のTixeeでお願いします(事前登録制)。

tixee | 新潟ソーシャルメディアクラブ #14

Yale大学の広報ビデオ「That’s Why I Chose Yale」

先週のセミナーで、倉部史記さんの講演で出てきた話題。有料セミナーで紹介された内容ではあるが、これはすでに公開済なので、書いてもいいだろう。昨年公開されたエール大学のビデオで、広報担当者が、ミュージカル風にエール大学を紹介している。

倉部さんが昨年のブログで紹介記事を書いている。

東京芸術大学のイベント告知用Webページがすごい : 大学プロデューサーズ・ノート

ハーバード大学と並ぶアメリカの名門、イェール大学のアドミッションズ・オフィスが制作したもの。同大の魅力を、受験生達に知ってもらうための映像なのですが、まさかの全編ミュージカル調という演出が、業界で話題になりました。

しかも脚本、作曲、総合プロデュースを行ったのは、イェール大学を卒業し、実際に同大のアドミッションズ・オフィスで働いているスタッフ。劇中の俳優や歌い手など、制作に関わったスタッフも、ほとんどイェール大学の卒業生で構成されているというこだわりようです。

学生や卒業生のプライドが発揮され、実際の動画の形で現れているというの大変興味深い。自分たちにできることを見つめる上でも、大変参考になる取り組みといってよい。

地域科学研究会・高等教育情報センター「ソーシャルメディアの活用と留意点」でお話ししてきた

6月22日の昼間は、麹町にて表題のセミナーに参加。4人の講師の一人としてお話させていただいた。

chiikikagaku-k.co.jp/kkj/seminar/120622.pdf

出席者は大学関係者、とりわけ敬和よりも大きな三大都市圏の大学の、広報部門に属する職員の方が多かった。地方私立での、しかも教員主導の取り組みは、さながら「ゲリラ戦」のように見えたのではないかと思う。私のあとにお話された関西学院大学新谷さんの、周到に進められたソーシャルメディア導入のお話とは、対照的であった。しかしそれぞれ手法は違うけれども、大学という保守的な風土の中に、苦労してソーシャルメディア利用を定着させていく取り組みであることは間違いない。関学のやり方にも大いに学ぶところがあった。

大学プロデューサの倉部史記さん、ガイアックスでスクールガーディアン事業をされている河本寛さんともいろいろお話できた。倉部さんの講演で紹介された事例には、自分でもすでに実践している、あるいは実践したいと思っている事例がいろいろあった。ただその中でもとりわけ印象的だったのは、倉部さん自身がニコ生番組「真☆大学デビュー」を制作、出演して、高校生向けに語りかけているという話。語りの手法を工夫して、ニコ生ならではの「共感」を引き出す番組作りが次第に見えてきたというお話であった。今度ぜひ拝見したいと思う。

こちらのチャンネルから、金曜夜22時から配信とのこと。

ウーカルTV Channel – ニコニコチャンネル

【告知】【SD講演】ソーシャルメディアの戦略的活用についてお話しします : 大学プロデューサーズ・ノート

Welcome Punultimate to the Evernote Family

Evernoteが手書きアプリPenultimateを買収

EvernoteがiPad向けデジタル手書きアプリのPenultimateの買収を発表した。

Welcome Punultimate to the Evernote Family

Evernote Acquires Penultimate | Evernote Blogcast

Evernoteがデジタル手書きアプリPENULTIMATEを買収 −Penultimateは米国iTunesで歴代人気4位のアプリ − |Evernote Corporationのプレスリリース

2012年5月7日 カリフォルニア州マウンテンビュー ─ 革新的なプロダクトやサービス開発を通して「すべてを記録する」ことをサポートするEvernote社は、iPadアプリ歴代販売数第4位のiPad用デジタル手書きアプリPenultimateの買収を本日発表しました。この買収によって今後、Evernote内の手書き機能が拡張され、またPenultimateはより多くのプラットフォームやデバイスでご利用いただけるようになります。

現段階では、Evernoteの中にPenultimateが取り込まれているわけではないが、いずれ手書きの機能が強化されるのは間違いないだろう。ただ日本でPenultimateはあまり知られていないようだ。

iPad 対応 Penultimate

プレスリリースでは、Penultimateは以下のような説明となっている。

Penultimate アプリは、物理的なノートや手帳の操作感を再現するように作られており、指やスタイラスを使って、どこでもノートを取ることが可能です。紙の種類、インクの色、線の太さを自由に決められ、取ったノートは Evernote に簡単に保存できます。

手書きでのメモといえば、日本では7notesが有名。こちらは単に手書きメモを保存するだけでなく、文字を読み取る機能がついている。値段は800円と桁違いだが、日本での知名度はこちらのほうが高いように思う。
iTunes App Store で見つかる iPad 対応 7notes for iPad

ただし、手書き感覚でメモしてそのまま記録するという一連の流れが、スムーズに流れるかどうか、思考を妨げないかどうかも、Evernoteユーザにとっては重要なはずなので、手書きメモはそのまま保存するというPenultimateの考え方も、案外Evernoteと親和性があるのかもしれない。

Groups for Schools

Facebook、学校ごとのグループ機能Groups for Schools(学校のグループ)をスタート

Facebookが、学内関係者だけが利用できるグループ機能の提供を始めたようだ。

Groups for Schools

Facebook's latest news, announcements and media resources – Announcements – Introducing Groups for Schools – Facebook

(1) Groups for Schools
フェイスブックが「学校専用グループ機能」を提供開始 | ikedahayato.blog

対象になるのは、世界中の「大学」のようで、順次世界中の大学に適用されるようになる。参加するには、当該大学のドメイン名のメールアドレス。卒業生がこのコミュニティに残れるか(残すか)は、メール機能を提供し続けるかどうかで変わってくる。

このグループに導入される機能、あまり詳しくはわからないが、写真の共有のほか、ノート、課題、スポーツイベントのスケジュールなどの共有機能も提供されるようだ。

「Find your school」をクリックして、自分の所属する大学の名前を入れると、自分の大学向けのグループが提供されているかどうかがわかる。残念ながら敬和学園大学にはまだ提供されていない(日本の大学向けはまだ?)。リクエストは可能で、大学のメールアドレスを入れておくと、利用可能になったらお知らせしてくれるようだ。

Groups for Schools

同じ組織のメールアドレスを持っている人限定で提供されるSNSといえば、企業向けのサービスYammerがある。

Yammer : The Enterprise Social Network
「ゆる繋がり」が職場を強くする! 実践Yammer活用術:第1回 Yammer(ヤマー)ってどんなサービス?|gihyo.jp … 技術評論社

もちろん、組織内のSNSやグループウェアとも機能は重複するし、小規模のグループ(授業ごと、研究室ごとなど)では、Cybozuliveを利用している人たちも多いだろう。

一般的な傾向としては、Facebookのような日常的に使うサービスの方が、互いに連絡・共有しやすい。しかし一方で、組織での人間関係を、Facebookのような汎用的SNSに持ち込むのを嫌う傾向もある。Facebookのこのグループ機能は、学内関係者しか入り込めないようにできるメリットはありそうだが、キャンパス内であまり関わりたくない人から友達リクエストが来てしまう、あるいは、プライベートを覗かれる可能性も高まるように感じる学生もいるだろう。実際にはすでにこの現象は起きているのだが。この点がどのように評価されるかだろう。

ともあれ、すでにほとんどの学生がFacebookを使っている国であれば、スムーズに学内コミュニティに参加してもらうために有効に機能するように思う。実名の状態「でも」、自分の情報をコントロールしながら、ネット上で責任ある発言をする、という態度やスキルを、学校の中でどのように育成するか。ますますこの点が大事になってきそうだ。

敬和学園大学の新グッズはアナログな「ノート」

最近「ノート」といえば、自分の場合、「ラップトップ」のことしかイメージできないのだが。

今年敬和学園大学のロゴ入りで、「ノート」が制作され、試作品(?)が大学に届いたようだ(実はまだ現物を見ていないので)。Facebookなどでの反応を見ると、なかなか好評のようだ。

Source: instagr.am via Shinya on Pinterest

リクルート進学ネットに掲載していただきました。

リクルートの受験生向けサイト「リクルート進学ネット」で、一戸個人を紹介するページを作っていただいた。
ノートPCを持ってうろついているという、不自然な姿を切りぬいた(?)画像付き。中身は撮影の際にお話しした内容をベースに、構成していただいた。

敬和学園大学/先生・教授(一戸 信哉准教授)(語学(外国語))/リクルート進学ネット/大学・短期大学・専門学校の進学情報

 

敬和学園大学を紹介するリクルートのページの一部として、毎年一人の教員をピックアップしているものなので、人文学部の傍流の自分が紹介されるのもどうかと思い、以前誘われた時には固辞していたのだが。リクルートの営業担当の方や入試課メンバーの推薦もあって、一度登場してみることにした。

ちょうど情報メディアプログラムがスタートするタイミングでもあり、興味を持ってくれる受験生が増えてくれればと思う。

Ta Dah !

ソーシャルメディア時代の個の発信術:さなメモから

「レッツノート・ビジネススキルアップ・アカデミー」での、津田大介さんとの対談について、「さとなお」さんが語っている。テーマは「ソーシャルメディア時代の個の発信術」。津田さんの語った内容はまだ確認していない(たぶんメルマガに載っている)が、非常に興味深い対談だったよう。さとなおさんの語っている内容だけでも、多くの示唆がある。ポイントは自らをさらけ出し、個人が個人として、発信力を高めていくということ。

Ta Dah !

Photo by Darwin Bell.

(写真は「さらけ出し」のイメージです。本文とはあんまり関係ないか)。

 最初の記事は第一部でのお話の内容。

ここ10年くらいのネット業界で起こっているいろいろな出来事は、ほとんど1990年代中盤の日記猿人やReadMeとかで起こっていた。そして最近ソーシャルメディア上で起こっているいろいろな出来事も、ほとんどボクが「ジバラン」を主宰して経験したことや、オンラインゲームの「ウルティマオンライン」で経験したことだ。マウスイヤーで進んでいるように見えるネット業界だけど、実は歴史は繰り返している。だからボクはいろんなことにものすごくデジャブー感が強い。

そして回り回って、あのころ(1990年代末)「インターネットってすげぇ!」「世の中を変える!」と思った感じが、いま、ソーシャルメディアでようやく現実化された感もある。一時期、2ちゃんも含め「ネットの闇」ばかりクローズアップされ、ネットがネガで残念な存在になってしまっていたが、もともとインターネットというのは親密で温かい希有な技術だと思う。それがソーシャルメディアでようやく現実化されつつある。待ちに待った千載一遇感。だからボクはこの世界に本格的に身を投じてもっとこの世界を広げようと決意した部分がある。

 

というか、「個の発信術」とかいうお題が出ること自体が奇跡的だと思う。

この辺の話は、40代以上の古くからのネットユーザにとっては、かなり共有されているのだと思うが、40代以上でも、2000年代以降にインターネットを利用し始めた人はいるし、ましてそれより若い世代であれば、それ何の話ですか?ということになのだろう。僕自身ここ数年、インターネットの歴史について、なるべく学生に話すようにはしてきたが、一度体系的にまとめて、わかりやすく伝えるための作業が必要だなと実感しているところ。その意味で、さとなおさんの話には非常に共感し、参考にしたい表現であった。

「もともとインターネットというのは親密で温かい希有な技術」というのは、後からきた人たちとはあまり共有されていない感覚だ。いくら言っても紙にこだわって、ネットを非難する大人たちにイライラするのも、「個の発信」の価値よりも「無口な群衆」でいることに価値を置く学生たちにイライラするのも、この点での価値観の共有ができていないからであり、丁寧に説明するべき立場にいるのは自分なのではないか。そう思った。

たった20年弱前くらいまでは、何かを世の中に発信しようと思ったら、マスメディアに出るか、本を出すか、くらいしかなかったのだ。あとは広告クリエイターになるとかね。

 

でも、その場合でも、マスメディアや本や広告の文法やお作法に合わせなければならず不自由だった。自由な発信という意味では、個展や立会演説会や壁新聞みたいな手もあったが、発信できる範囲がとても狭い。

 

そう、ネットで「個」を自由に日本や世界に発信できるということは、当たり前のことではなく、実にラッキーな、中世や近世の人たちが考えたら、死ぬ程うらやましがられるような、すごいことなのだ。それを、しあわせにも、我々はこの手に持っている。

 

文明が誕生して約1万年。人類が有史以来手に入れられなかったものすごい恩恵。

 

個が自由に発信できていたら、もっと有名になったり、もっと世界をよりよく変えたりできた天才たちが山ほど歴史には埋もれていると思う。

 

そのことへの感謝の思いが常にあるなぁ。

 

運動音痴にスポーツの楽しさや価値をいくら説いたところで、そこに踏み出そうとはしない。最近学生たちとしゃべっていて思うのは、「発信音痴」というか、そこに向かう基本的な意欲や能力を欠いている学生の場合、「個の発信」の価値を説いたところで、あまり価値を感じないということ。

その一方で多少表現力のある学生は、ネットよりも紙の方が、手に取れる分、価値があると思っているんだなと感じることも多い。これはつまり、「個の発信」が可能になったという状態は、彼らにとっては当たり前で、土管のようなものになってしまっているのではないかということ。

紙に価値がないとはいわないが、学生一人一人が、今すぐ無料で、「個の発信」をし、多くの人と交わりを持てるというのが、どれだけ稀有なことか。20数年前に、言いたいことはあるが発信手段を持たない、東京在住の一学生だった自分には、とてもよくわかることなのだけど。情報発信の手段は当たり前にあるが、発信する表現力を持たない学生たちには、なかなか響かない。もっともっと、彼らの潜在的な表現欲求を引き出すような工夫を、していくべきなのだと思う。

後半のテーマは、「企業の中の個の発信」。

ボクは、ソーシャルメディア時代、「個であること」ほど、大切なことはない思っている。

 

独立してひとりで生きろ、とかノマドしろとか、そういう意味ではなく、組織や肩書きに頼らず、「自分」を晒して生きることがとても大切だと思っている。

 

なぜなら、ソーシャルメディアは「個」と「個」のつながりでできているから。

 

「個」と「個」のつながりのみででき上がっているメディア上では、「個である自分」しか人はつきあってくれない。

大学教員という肩書きは、役に立つような役に立たないような微妙なもので、それによって多少こちらの話を聞いてもらえるようになりそうなときには、自分自身それに頼ってしまうこともなくはない。面倒くさそうなので近寄ってきてもらえないというのもあると思う。ともあれ、ソーシャルメディア上では、価値ある情報発信ができるかどうかが大事で、肩書きはほとんど意味がない。いや、誰が言っているのかを人は見ているので、厳密には意味がなくはない。しかしネット上には、その人の過去の発言や発信内容が蓄積されていて、それ自身が信頼の源泉になるのであるから、○○株式会社とか○○大学といった所属先よりも、こちらのほうが頼りになる、というわけだ。

有名大学の学生になれなかった大学生にとっては、この構造は非常に大きなチャンスだと思うのだが、実際にはそううまくはいかない。有名大学の学生でなくとも、「発信力」のある学生であれば、その人の評価は蓄積するのだが、残念ながらその割合は低い。そもそも「発信力」のある学生というのは、どこの大学でもきわめて稀な存在だ。卵と鶏の関係にあるというべきか、彼らを評価する企業側も、学生の「発信力」をポジティブに評価する体制にはない。期待するほど「発信力」のある学生はいないので、「ソー活」とはいうものの、問題発言をしてないか、ネガティブな方向にチェックしているのがほとんどのようだ。

「組織や肩書きに頼らず、「自分」を晒して生きる」人は、おそらくどんどん増えている。こうした若者たちはきっと、これからの社会のリーダーになっていくだろう。一方、その境地に至ることができない多くの人々を、どのようにエンカレッジするか。それは、僕がこれから細々と取り組んでいくべき課題だと思っている。

「痩せた頼りない自分」というフレーズ、とてもいい表現だ。「痩せた頼りない自分」をさらけ出し、他者とつながりを持ち、共感を得る。あらためて、実践していこう。

三つ目の記事は、「痩せた頼りない」個人同士の、相互理解の可能性について。これも非常に共感できるお話であった。

このテーマでは、藤代さんの「発信力の鍛え方」もオススメ。学生にもわかりやすく、非常に平易に書かれていて、それでいて、非常に説得力がある。

発信力の鍛え方 (PHPビジネス新書)

 

就職したいならEvernoteぐらいはマスターしておこう

日経新聞がEvernoteについて特集している。ブログタイトルはちょっと大げさだが、少なくとも「Evernoteぐらい使えなくては…。」という気にさせられる内容ではある。
就活で脚光「エバーノート」 クラウドに生涯の記憶を  :日本経済新聞

各企業の選考プロセス、就活関連サイトのリンク集、ツイッターで見つけたニュース、友人・知人からもらった情報、就活で気づいたこと……。
 就活を始めたばかりの横浜市立大の濱田さんは、パソコンやスマホで収集した気になる企業に関するウェブページや情報を片っ端からエバーノートに投稿している。エントリーシートの内容や、その際に発行されたID、パスワードも忘れないよう、エバーノートの「ノート」にコピーしている。ノートはパソコンでいう「ファイル」にあたり、ノートを入れる「ノートブック」はパソコンの「フォルダ」に相当する。就活を始めてわずか数日、濱田さんの「就活」というノートブックには約50のノートが蓄積された。
 これらのノートには投稿する時、「P&G」「ユニリーバ」といった「タグ」をこまめに付けるようにしている。どのノートに何を書いたのか、何が書かれているのか、あとで忘れても簡単に引き出せるようにするためだ。例えば、あるメーカーのエントリーシートを書こうと思ったら、その企業名のタグで検索するとノートが時系列で表示される。「ああ、あの時OB訪問でこんな会話をしたな、と思い出させてくれる手助けになる。だからエバーノートは秘書なんです」

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