敬和学園大学での4年間を振り返る「敬和ひとりひとりの4年間」、卒業式に合わせて公開


3月20日、2013年度の卒業式が行われた。ここ数年のゼミの活動を引っ張ってきてくれたメンバーが、これで卒業ということになった。私のゼミのメンバーからははじめて、まるりこと丸山るり子さんが、卒業生代表に選ばれ、すばらしい答辞を読み上げてくれた。

かねてから4年ゼミで撮影・編集を続けてきた、4年生のインタビュー、「敬和ひとりひとりの4年間」も完成、卒業記念パーティの席で上映させてもらった。4年間での成長を知る教員から見ると、登場する学生たちの成長した姿を確認できる動画であり、卒業する学生たちにとっては、お互いの思いを共有できる動画になっていたように思う。

前回、この動画への取材協力を求める記事で、こんなことを書いた。

敬和学園大学での4年間を振り返るインタビュー、敬和4年生の皆さんご協力ください | ICHINOHE Blog

敬和学園大学は高い偏差値の学校ではないので、一般受験志向だった学生たちが「誇らしげに」入学するということはあまりない。過去の経験からすると、何らかの「コンプレックス」を感じたまま、入学してくることすらある。自分たち大学側の人間は、こうした気持ちにも寄り添い、受験勉強で培ってこなかったために足りない学力にも向き合い、社会との接点もうまく作りながら、成長の機会を設けているつもりだが、果たしてその成果はどうなのか。例年、卒業する頃には、「コンプレックス」の角も取れて、前向きな気持で4年間を総括し、走りだしてくれる学生も多いので、前向きなコメントが続々出てきてくれるだろうか。

映像全体は前向きなコメントが続いており、敬和学園大学という共同体がきちんと機能して、ひとりひとりがきちんと成長してくれたんだなと、明るい気持ちにさせられる映像であった。1年生の頃の様子を覚えている学生たちのコメントは、とりわけ感慨深いものがあった。敬和学園大学のことをよく知らない人も、知っているつもりの人も、ぜひご覧いただければと思う。

個人的に感じたこと。「バイト」によって成長したという発言が何度か出てくる。大学として、あるいは、教員として、考えさせられる現象であった。もちろん一定程度は、アルバイトが人生の転機になる学生もいるだろうし、たまたま印象に残ったのがアルバイト経験だったのかもしれない。ゼミや教職課程のことを挙げている学生だっている。大学で身についたことは抽象的で言語化しにくいということもあるだろう。

しかしもし、バイトに明け暮れて全然勉強する機会を持たないまま(少なくとも勉強によって成長したという実感を持てないまま)卒業している学生がいるのであれば、それを「自己責任」と割りきってはいられまい。映像中の学生たちのコメントに、アルバイトに関する言及が出てくるたびに、自分はこれから学生たちにどんな働きかけをしていくべきなのか、大学にはどんなことを提案していくべきなのか、いろいろ考えていた。

卒業生の皆さん、おめでとう。これからの活躍をお祈りしています。

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