Youtube for Schoolsは、教育にイノベーションをもたらすか


Googleは、教育用のYoutubeサービス、Youtube for Schoolsを今月発表した。
YouTube for Schools – YouTube


動画に出てくるテロップはおおよそ以下の通り。

なぜ学校は教室で動画を使うべきなのか?
– 動画は生徒たちをひきつけることができる
– 議論を刺激する
– 生活の中にレッスンを持ち込む
– 他の先生からも学ぶことができる
では、学校はどうやって動画を、生徒を教育するのに用いることができるのか?
– 革新的(だけど安全)な方法で
– 生徒を教育するのに/生徒を引き付けるのに/生徒をインスパイアするのに
そこで YouTube for Schools
– 教育コンテンツへのフリーアクセス
– 例:科学の実験、数学のヘルプ、外国語、大学の講義、世界の(歴史的/時事の)出来事、
– 学習レベルによって絞り込み
– 関連動画の表示なし、コメント表示なしで、Youtube Eduのコンテンツだけを表示
– リーディングエデュケータから、45万以上の動画

教員が自ら教えるというよりはファシリテータとなり、Youtubeの豊富な動画コンテンツを利用して、教育を行ってはどうかというのが、このサービスの目的だ。コメント表示と関連動画の非表示により、「生徒がクリックして変なコンテンツに遊びに行ってしまう」ことも防ぐ。なるほどzYoutubeには、生徒たちの興味を引き付けるような、魅力的なコンテンツが多数あるし、歴史的な出来事を映像で学んでいくための素材も豊富に用意されている。
学校では、携帯やインターネットの普及が、学生・生徒の学習意欲をそいでいるという見方が強い。しかし一方で、カーンアカデミーのような動画コンテンツを用いた教育を行うという話になると、教える側が対応できないという理由で、新しいことに対応したがらない人が多い。大学でも、こうした風土はまだ残っている。
自分がしゃべるよりも生徒を引き付けられる学習コンテンツの存在を、まず認めること(もちろん、自分自身のプレゼンテーションを、それと同じレベルに近づける努力はすべき)と、現実に教室で生徒に寄り添い、よき水先案内人となる教師の意義を認めること。この二つの認識が、まず必要になるのだと思う。
残念ながらYoutube Eduのコンテンツはまだすべて英語なので、日本の教育への影響は限定的だ。しかし革新的な教員が、こうした取組の趣旨をとらえ、ネットコミュニティと協働し、新しい可能性を探求する方向に進んでほしいと思う。
YouTube for Schools 発表、教育向け動画だけを厳選 — Engadget Japanese
サルマン・カーン「ビデオによる教育の再発明」: ICHINOHE Blog
TEDでのサルマン・カーン氏の講演も、再度貼り付けておく。

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