TwitterやFacebookから「新聞」を発行するPaper.liが日本語化

paper.li – TwitterやFacebookを新聞として読む

このブログでも7月に紹介したPaper.liが、いつの間にか日本語化された。TwitterやFacebookの友人たち、Twitterのリスト、ハッシュタグなどから、情報を取り出し、新聞のような体裁にして、毎日ウェブ新聞を「発行」するサービスだ。
paper.li – TwitterやFacebookを新聞として読む

paper.li – TwitterやFacebookを新聞として読む
Twitterを日刊紙風に表示するPaper.li: ICHINOHE Blog


この手の「ソーシャルマガジン」は、新聞の「整理部」、あるいは、新聞によるニュースの重みづけの、対極にあるサービスだ。全員に共通の価値観で重みづけされた「ニュース」ではなく、それらの重みづけは、自分を含むTL上の人々の動向が決めるというのが、「ソーシャルマガジン」の考え方だ。これは、紙の新聞が持っている「まとめ」機能を解体してしまう可能性を持っている。「流しそうめんのように流れ続けるがために人々はついていけないではないか」とみなされていた、ネットでの情報流通が、別の形で加工され、新聞に代替する形になってでてきたわけだ。だが、これらのサービスは今のところ英語のみのサービスだったため、日本のメディアはこのサービスの意味をあまり深刻にとらえてきた感じはしない。
もちろん「ソーシャルマガジン」の完成度も、まだまだ高いとは言えない。TL上のすべての人々の意見のうちから、自分の興味にあったものをすくい上げているのが、現在のソーシャルメディアの現状であり、それらを全体として見て、自動的に重みづけした「ソーシャルマガジン」が、本当に有用かというと、正直疑問だ。したがって、これらの重みづけを、どのように正確に行うかが、目下の課題といえるだろう。
さらにその先にあるのは、何が情報として大きく扱われるべきか、という問題だ。新聞は人々の目を引くニュースだけを取り上げたわけではなく、ストイックに、社会にとって重要と思われる話題を、大きく取り上げてきた。Yahoo!
トピックスなど、ポータルサイトの中にも、同様の発想があるようだ(ネットの場合はPVがはっきり出るので、人々の下世話な関心にこたえるべきかという悩みは、実はもっと深いはず)。今の「ソーシャルマガジン」には、こうした発想はないようだ。はたしてこの先どうなるのか。友達の間でRTされている(けれども実際には瑣末な話題)を、「ソーシャルマガジン」のトップに持ってくるべきかどうか。その点がサービスの方向性を決めていくように思う。

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