飯山の思い出の店、うなぎの「本多」

Eel Bowl Restaurant Honda, Iiyama, Nagano

今日は上越まで行った勢いで、母の実家のある長野県飯山へ。すでに祖父母も他界してしまい、ふらっと訪ねていくあてもないのだけど、子供のころ夏休みに遊んでいた、正受庵周辺を少し歩いてみた。道路が整備されて、用水路も地下に隠れてしまうなど、風景はぱっと見かなり変わってしまっているのだが、歩いてみると変わっていないところもあって、感慨深かった。

そして、飯山での思い出の味といえば、うなぎの本多。

僕まだ小さかった頃、祖父と二人でこっそり食べに行った、思い出の店だ。明治37年創業の老舗だそうだが、そのことはよくわかっていなかった。子供だったので、どこにあるなんていう店であったのか記憶になかったが、母からの情報とネット検索により、たどりつくことができた。

夏休みに飯山を訪れる孫たちのうち、何人がこの「ツアー」を経験したのかはわからない。おおむね、上の世代のようだ(妹たちは行っていない)が、これも確認をとったわけではない。なにしろ、大勢いる孫たち子供たち(僕の母や叔母)には黙って、孫一人(年長者?)だけをおともに、本多を訪れていたわけで、今となっては、いとこを一人一人たずね歩かない限り、詳細を確認しようもない。母の情報によると、弟も本多に行っていたようだが、これももはや確認不可能だ。孫たちに一人一人の「本多」は、一人一人の記憶の中に、しまいこまれている。

さて、こうして「思い出」で美化された店に、大人になってから行くというのは、慎重に検討すべき事柄だ。我が家では、うなぎを子供に食べさせるようなことはほとんどなかったので、「うな重」なるものを食べるということそれ自体が、僕にとっては特別な時間であった。それに加えて、「この店のうなぎはすごいんだ」という祖父の講釈や、こっそり訪れているというVIP的な喜びもあり、僕にとってこの店のうなぎは「格別においしかった」ものとして記憶されている。今回祖父母の家の周りを歩いてみて、だだっ広い空間として認識していた夏休みの遊び場が、案外狭い空間だったことに気づいた。それと同じように、「本多のうな重」のおいしかった思い出も、子供の味覚の勘違いだったとして、あっさり崩れさる可能性があった。今回は覚悟を決めて店を訪ねた。

Eel Bowl Restaurant Honda, Iiyama, Nagano
よかった。飯山の街は、子供のころと比較すると、すっかり活気を失ってしまっているが、本多のうなぎだけは、昔と変わらない感動的な味であった。松竹梅のような格付けはなく、うな重はうな重、うな丼はうな丼という、シンプルなメニュー構成もよく、絶妙の柔らかさに仕上がっていた。たれも甘すぎない絶妙なバランス。数々の名店のある、東京から行くべきかどうかは保留するが、新潟からわざわざ訪れる価値はある店だと思う。僕個人としては、思い出の店であった本多は、単なる思い出に終わらず、祖父から引き継いだお気に入りの店になった。

明日明後日、改修のために休みになるため、今日は通常のたれ焼きのみの提供で、白焼きやうまきといったメニューが対応できないということであった。今度は白焼きにもチャレンジしてみたいと思った。

飯山は母方のルーツとなる場所で、思い出がたくさん詰まっている場所だ。ジャンプ台も正受庵も健在だった。これからもときどきうなぎを食べに行って、祖父母とつながる自分を確認してこようと思う。

場所は飯山市役所の近く。千曲川沿いの117号線に大きな看板が出ているので、すぐにわかった。

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住所:長野県飯山市大字飯山福寿町1117。

電話番号:0269-62-2213

夜はおそくまで営業せず、夕方18時半がラストオーダーなので要注意。

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2 件のコメント

  • n氏に連れられていった飯山を思い出しました。おじい様は大変きさくな方で、昔の新聞記事や誉の煙草を見せて頂いたと記憶しています。私は彼といった野沢温泉とそこの蕎麦屋がなつかしいです。うまい旨いとざる蕎麦をすする私を、彼は例の、ん~?みたいな顔で、でも大変嬉しそうに、日本酒を飲んでました。その旅全体が穏やかで温かく、大変よい思い出です。。。蕎麦屋を食べログで探しましたが、何店かあるようで、どの店かwebでは特定できないのが残念です。またいつか飯山と野沢温泉にいき、温泉に入り、その店の蕎麦を食べたいものです。

  • 今回、野沢温泉ものぞきに行きましたが、そうですか、そばやにいったのですね。いつか、野沢温泉のそばや(さがし)と、飯山のウナギ、一緒にはしごができるといいですね。

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