小さな世界の小さな出来事


稚内を離れてはや一週間。
遠く離れてもメールはやってくる。
稚内で何が起こっているかもだいたいわかる。
香港では人も街もなんでも活気がある。
人と人とのつながりから、どんどん新しいアイデアが生まれる。
なんでも金・金・金、というビジネス志向が強い街なのだが、これは稚内とは正反対で非常にいい刺激になる。
妙に保守的になって、どうでもいいことや、この際捨ててしまったほうがいいようなことを延々議論してみたり、卒論を先送りにして、自分たちで作ったイベントに奔走してみたり。
稚内を離れて冷静に考えてみれば、そういう選択をするとは到底信じられない。いや自分も選択に参加しているとすれば、自分もそういう選択に参加してきたということが、信じられない。
このギャップを知ってしまった僕は、何をすべきなのだろうか。
学生に伝えたい。。。伝わらない。
同僚に伝えたい。。。これもあんまり伝わらない。
環境が人を作るのか、それとも人間どこにいっても変わらないものなのか。
稚内に来る前の僕は、後者の立場だった。ネットワーク社会では、どこに住んでも平均化された情報を消費することができるし、それ自体がいいことなのか悪いことなのかわからないけれど、少なくとも自分自身は変わらずに前を向いて進んでいけると思っていた。まだそのつもりはある。しかし、周りの環境によって作られているんだなと感じる瞬間が増えている。
まあよく考えてみれば、答えは簡単。あまり人の考えと妥協しなければいいのだ。
1.学生に対しては、自分なりのアプローチで最大限のことをする。でもそれで自覚の現れてこない学生をつかまえて、座らせて、説き伏せて、がんばらせる(あるいはがんばらせた体裁をつくる)ことまではしない。基本は「大人」扱い。
2.同僚に対しては、最大限自分が最良と思われる意見を述べる。しかし最良だというのは自分の主観であるので、絶対相手が間違っていると思っても、その意見が通るかどうかにはあまりこだわらない。しかし納得できないことについて、自分の仕事としては引き受けない。ここでできる限りロスを防ぐ。自分が最良と思われることで、他人と戦わなくても実現できることはいくらでもある。まだまだ大学はいいところになる。
3.自分の将来に向けての活動を最優先する。研究活動を主とし、それ以外の実践についてもよりプライオリティを高める。なまこオンデマンドも干し貝柱オンデマンドもいいじゃない。本格中華もいいじゃない。やれることはいくらでもある。
原則は案外常識的なものだ。えー、こんなこともできてないのか。
要するに、小さな世界で起こっている小さな出来事にあまりこだわらず、自分のやるべきことだけを取捨選択して、時間を有効に使って進めということだろう。雪のことや天気のことばっかり考えていると、やっぱりだめなんだわ。

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